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1,2付加と1,4付加
例えば、2-シクロヘキセノンにクプラートと有機リチウム試薬をそれぞれ反応させた時、クプラートが1,4付加物を与え、有機リチウムが1,2付加物を与えるのはどうしてでしょうか?
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No1のご回答のHSAB(Hard-Soft Acid-Base)則に因る説明を理解するには少し予備知識が必要です。 そこで、古典的な有機化学の考え方で説明しようと思います; 1:カルボニル基への求核付加はエネルギー的に望ましくは無い。理由は、カルボニル基の炭素がsp2(120度)から立体的に込み合ったsp3(109.5度)に変るから。 2:電気陰性度の差が大きいほどイオン結合性が増し求核攻撃を起こしやすい。 と言う、上記2つの理由で考えてみる事にします。 電気陰性度については、 Li:1.0 C:2,5 Cu:1.8 C-Li=1.5 C-Cu=0.7 RLiはイオン結合性が強いので、カルボニル基に直接求核付加しsp2からsp3になる不利益を補うほど反応性が強い。 一方、R2CuLiは、いくぶん共有結合性が強いので、カルボニル基への求核付加の力は弱く、Michael付加反応が優先する。 以上の説明で如何でしょうか。
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- kougetsu
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TSの構造が違うからです。 有機リチウム試薬は2量体で反応するのですが、両方が同じ金属かつハードなメタルなので2つのLiがカルボニルのOにたかるようなTSをとります。するとアルキル基はカルボニルの根元のCにしか近づけません。 キュプラートは通常片方がソフトなCu、もう片方がハードなLi、Mgであるので、LiがハードなカルボニルのOにたかり、Cuがソフトな二重結合に近づくようなTSをとります。この場合アルキル基はβ位の炭素に近づきます。
お礼
なんとなく流れはわかったんですが、ハードなメタル、ソフトなメタルとはどうゆうことなんでしょうか?
お礼
なるほど、イオン結合性に着目するわけですね!!納得できました、ありがとうございます。それにHSAB則というのもあるんですね。