この種の疑問、質問は「永遠」ですね。繰り返し出るようです。
回答としては他の回答を総合的に見れば当たっていると思いますので、違った視点から投稿します。
終戦時に、いわゆる共産勢力が天皇の断罪を望んだが叶わなかったという理由ですが、対日戦で共産勢力はろくな活動をしなかったから、ということでしょう。
主に対日戦を戦ったのはアメリカです。一方、中国大陸から日本を追い出せたわけではありませんでしたし、ソ連も終戦間際にお付き合い程度に兵力を出しただけです。ソ連が真剣に中国や朝鮮半島に勢力を出していたら戦争はもっと早く終っていたかもしれませんし、アメリカも楽だったでしょう。
いくら連合国同士でも論功行賞的な側面はあるでしょう。欧州でソ連は対独戦で犠牲も多く出す大戦争をしたのでドイツの半分くらいをいただいてもアメリカは阻止できなかった。そういうことです。
また、天皇断罪論はアメリカ国内にもありました。それについては「国内の混乱を防ぐ」で良いとは思いますが、他の回答にもあるように脚色があったにしても回顧録で表されたような天皇との会見で、マッカーサーが種々の決意をしたのは間違いないと思えます。
実際、劣勢とは言え太平洋の西半分に展開していたあれだけの規模の軍隊を一声で一日にして整然と武装解除させた権能を良し悪しは別にして無視できないと思うのはアメリカ軍であっても軍人として当然でしょう。
これは断罪するより利用した方がいいと考えるのが合理というものでしょう。そして、その決意でソ連や大陸の抗日勢力の主張を押さえ込むことを可能にしたのが上記のような「論功行賞」であったでしょう。