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“物”についての特許と“物の製造法”についての特許

以下のような場合、丙に対して販売をやめるように請求できるのは甲・乙(もしくは両方)どちらでしょうか? 甲:物Aの特許権を所有 乙:物Aを製造する方法の特許を所有 丙:物Aの販売を行っている

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noname#4746
noname#4746
回答No.2

 特許法2条3項では、どのような行為が特許発明の「実施」に該当するかが定義されています。  さて、2条3項3号は下記の通りです。  「物を生産する方法の発明にあっては、前号に掲げるもののほか、その方法により生産した物を使用し、譲渡し、貸し渡し、若しくは輸入し、又はその譲渡若しくは貸渡しの申出をする行為」  この中の「前号」とは、2条3項2号のことで、そこには、  「方法の発明にあっては、その方法を使用する行為」が「特許発明の実施に相当する」と規定されています。  つまり、「物を生産する方法」が特許されている場合、   ・その生産方法を行うこと   ・その生産方法によって生産された物を使用すること   ・その生産方法によって生産された物を譲渡すること   ・その生産方法によって生産された物を貸し渡すこと   ・その生産方法によって生産された物を輸入すること   ・その生産方法によって生産された物の譲渡や貸し渡しを申し出ること が特許発明を実施することになります。  これを言い換えれば、   「物を生産する方法」が特許されている場合、たとえ同じ物であっても、生産方法が異なっているのであれば、特許発明を実施したことにはなりません。  すなわち、生産方法が異なる物にまで特許権の侵害を主張するのは、権利濫用に当たります。  生産方法が特許発明と同じであるか否かを証明するのは、基本的には特許権者側です。「販売をやめるように」と警告されたとしても、恐らくは、「自分たちの方法のどの工程が特許発明の構成要件に該当するのかを逐一明確にしてほしい」と反論されるかと思います。  ただ、生産方法が特許されているとして、その生産方法によって生産される物が当該特許の出願時に公然知られた物質ではなかったとします。  そして、第三者がその物を販売している。  この場合、第三者の物は、特許発明の生産方法により生産したものと推定されます(特許法104条)。  しかし、この場合においても、第三者がその物を特許発明とは別の生産方法で生産していることを証明できれば、特許権者の差止め請求や損害賠償請求は認められません。

noname#6147
質問者

お礼

ありがとうございました。 実際の事例集などをみて勉強してみます。

その他の回答 (1)

  • acacia7
  • ベストアンサー率26% (381/1447)
回答No.1

甲は二条三項一号で、乙は二条三項三号で・・ 両方ともでしょう。

noname#6147
質問者

お礼

早々の回答ありがとうございました! さっそく条文をみてみます。

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