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PVAについて
先日、学生実験でPVAcから水酸化ナトリウムで加水分解を行い PVAを得る実験をしましたが、この実験の課題の中に 「得られたPVAに色が付いている事がある」事についての理由を考えよというものがあります。 ・・・PVAに色が付くという事が起こるのでしょうか? 無いとは思いますが、隣り合ったビニルアルコールの水酸基が取れて二重結合が出来て共役により色が付くようになる・・・等と考えてはみたのですが、PVAが脱水を起こすと聞いた事は・・・・。 皆さんはどうお考えでしょうか?
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PVAcのアルカリ加水分解時に緑色に着色することがあります。 緑色の原因物質は、水酸化銅とポリビニルアルコールとの錯塩です。 通常は硫酸銅からの銅イオンをポリビニルアルコールは殆ど吸着しないが、弱アルカリ性にすると緑色の沈殿が生じます。 これは水酸化銅とポリビニルアルコールとの錯塩なのです。 では、なぜ銅イオンがポリ酢酸ビニルに入っているのでしょうか? これは、酢酸ビニルの製造方法と関係があります。 酢酸ビニルの製造方法には、アセチレン法(今は殆ど使われていません。)とエチレン法があります。 エチレン法は、さらに液相法と気相法があります。 液相法ではパラジウムを触媒として使いますが、失活したパラジウムを再活性化するために銅塩が使われるのです。 この銅塩が残っていれば、アルカリにしたときに緑色の錯体が生じます。 エチレン法の中でも、液相法は初期研究の方法であり、今は気相法が主体です。 気相法では銅を使わないので、現在市販されているほとんどのポリビニルアルコールではアルカリを加えても、 緑色の沈殿は生成しません。
お礼
回答をありがとうございます。 ・・・銅イオンという考えを考えれば緑色と解釈が出来るのですが 何故か実験で合成したPVAは赤褐色をしていました。 ・・・やはりPVAの色にはいくつかもパターンがあるのでしょうか(しかも全ての実験班で赤褐色のPVAでしたので驚きです・・)。 頑張って考察をしてみます・・・・