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有機化学 アセチルサリチル酸の加水分解
学校では加水分解の際、 「HとOHをアルコールとカルボン酸に加えて分離する」と覚えておくといい といわれました。 「アセチルサリチル酸に水酸化ナトリウムを加えて、穏やかに加熱したとき、 アセチルサリチル酸の加水分解がおきてサリチル酸二ナトリウムが生成する。」 と持っている問題集に載っているのですが、 これはどのように加水分解したのでしょうか? HもOHも、アセチルサリチル酸には足されてないように思えます。 回答よろしくお願いします。
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- gohtraw
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回答No.1
サリチル酸はベンゼン環に水酸基とカルボキシル基がついたもの、アセチルサリチル酸はその水酸基がアセチル化されたものです。アセチルサリチル酸を CH3-CO-O-(C6H4)-COOH と表わすと、まず水酸化物イオン(OH-)がカルボニル炭素(上化学式のCOの炭素)を攻撃し、その結果上式のCOとOの間の結合が切れてフェノキサイド(サリチル酸の水酸基からH+が取れて酸素が負の電荷を持っている)になります。この系内にはナトリウムイオンも存在するので結果としてフェノキサイドはナトリウム塩になります。また、サリチル酸のカルボキシル基も水酸化ナトリウム存在下ではナトリウム塩になります。こうして水酸化ナトリウム存在下でのアセチルサリチル酸の加水分解はサリチル酸の二ナトリウム塩を与えます。形式的には、加水分解でサリチル酸が出来るが水酸化ナトリウムが存在するので塩になると考えればいいと思います。 もしこれを水酸化ナトリウム存在下ではなく酸の存在下で行うと、サリチル酸と酢酸を生じます。平衡になるので反応は完結しない可能性がありますが。
お礼
回答ありがとうございます。 水酸化ナトリウムが存在する状況での反応のため、通常の加水分解に すこし変化が起きている様な状況なのですね。 助かりました。