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素粒子の存在はどこから判明したのですか。
こんにちは。 専門家の方にとっては単純な質問かもしれません。でも、自分にとっては丸2日調べてもわからない質問です。 素粒子はまだその実態が観察されていないんですよね。 ではなぜその存在を確かめることができたのですか?論より証拠という世の中で…。 素粒子については超弦理論、という考えもあるようですが、難しくて理解できませんでした。 素粒子の存在が判明した理由、それから超弦理論の要点。この二つについてできるだけ素人にもわかりやすい説明をしていただければ幸いです。
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>ではなぜその存在を確かめることができたのですか? 超弦理論もあるくらいですから、存在は 確認できたとは言えない状況です。 確認できているのは、電子や原子の 質量のように、物質は一定の質量、 つまり大きさの最小単位といったものが 存在していることで、「ドルトンの 分子仮説」「アインシュタインの 光量子仮説」などが実験で確認されて います。 質量というものが原子核といった 特定の中心に集中していることが 物質に電子線を照射してその散乱を 観測する実験などから確認できて おり、これらから原子模型といった ものが考え出されています。 >ではなぜその存在を確かめることができたのですか? 物質にもエネルギーにも一定の 単位があるとう「量子論」は実験で 確認できているのですが、その最小単位の形が 「球形である」という素粒子論はまだ実験で 確認できていないんです。 >素粒子の存在が判明した理由、 物質に一定の単位があることが分ってきた 時点で、そのモデルとして考えられていたのが、 古代ギリシャのデモクリトスの原子論、アトム の考え方で、アトムの考え方ではその形が 球形だったので、そのまま究極の形は 球だろうという素粒子論につながって いるもので、客観的な実験結果から 球形が確認できたわけではありません。 >素粒子については超弦理論、という考えもあるようですが、難しくて理解できませんでした。 素粒子論では、単体で分離できていない6種類のクオークと いう粒子の組み合わせで、多種多様な粒子が生まれて くると説明しています。 1960年代に、クオークは分離できないのでは なく、そもそもそれが粒子ではないからではないのか? いう論議が起こりました。 1968年にベネチアーノという学者が、 それまでの加速器による衝突実験の結果を まとめ、もし物質の究極の姿が粒子でないと すると、我々が粒子の種類の違い(電子、陽子 中性子、中間子・・・)として認識して いるものは、振動する何かの、振動数の 違いを分類しているに過ぎないという 仮説を発表したんです。 「振動している何か」とは? というモデルを説明するため 生まれたのが、超弦理論です。 クオークという粒子はハドロンという力で つながっていて、分離できない とされていますが、分離できないのは、 それがそれ以上壊せない、究極の 状態だからだと考えたわけです。 素粒子論を信じている人たちは、 加速器のエネルギー不足で、 分離できないだけと考えています。 >それから超弦理論の要点。 3次元的に存在する円柱の断面は 2次元的な円ですが、この円柱が 4次元以上の構造を持っていると、 その3次元の断面は、球になるんです。 超弦理論の「超」とは、4次元以上の 構造を持つという意味で、我々が 粒子として観測しているものは、 4次元以上の構造を持つ、弦または ひもの3次元的な断面だという 考え方です。 1970年に、クオークと ハドロンという力の関係を 26次元(ゼータ関数と、空間の 安定性の理論から自然に出てきた もので、実験で確認されたもの ではありません)で振動する 弦のモデルで最初に説明したのが 南部、後藤の両博士でした。 南部博士らのモデルでは、ハドロンと いう力が、26次元のヒモで、その断面が クオークという粒子として観測される という限定的なものでした。 その後、そのヒモが10次元 (これも実験では確認されていません) で存在し、プランク長という非常に小さいもので、 もし断面がなく、リングのようにつながった ものだったら、どのような物理的 性質を持つかという研究が進み、 それが「量子重力理論」(重力も 量子化できるというもので、 重力にも最小単位であるグラビトンと いうものが存在しているとされたいるが、 まだ確認できていない)で予言された 重力の性質と一致しました。 ヒモの形を変えて考え直しただけで 重力の性質が自然に出てきたため、これが 究極の理論ではないかと期待されたわけ です。 つまり 切れているヒモなら:ハドロンという強い力を表す つながったヒモなら:重力という力を表す 違った種類の力と認識されているものが 1つのモデルで説明できる可能性が あるわけです。 クオークの説明で分ったと思いますが、 このヒモは、ヒモの部分が力を表し、 断面が粒子という物質を表しています。 ★つまり、1つのモデルで複数の 「力」と「物質」の全てを表現できる 究極の理論である可能性があるわけです。 ヒモのつながり方の違い:力の種類 ヒモの振動数の違い:複数の粒子(物質の種類) クオークを単体分離するにも、超弦の存在を 確認するにも、さらに高エネルギー状態を 作り出せる加速器が必要なのですが、まだ そのような加速器を作る計画はありません。 現在、ヨーロッパのCERNというところで、 大型の加速器が完成していて、そろそろ 実験が始まる予定です。 これで結論がでるわけではないのですが、 現在のところ最大のエネルギー状態を 作りさせる可能性がある装置なので 期待が寄せられています。
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- debukuro
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最初に発見されたのは電子です エジソン効果を研究して発見されたのです その存在は電子風車やクルックス管で間接的に認められます これらは小学校や中学校の理科室にあるので理科の実験で見たことがあると思います 真空管を扱っていると電子の存在が実感できます 見ることも触れることも出来ませんがね(∩∩)
- my3027
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#1です。 失礼しました! 野依先生はノーベル化学賞でした。
- sanori
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こんばんは。 ニュートリノのノーベル賞は、小柴先生ですね。 ^^; たぶん、素粒子の観測の第一号は、電子ではないでしょうか。 クルックスの実験 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E5%AD%90 霧箱 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9C%A7%E7%AE%B1 下記から各素粒子名のリンクをたどれば、いくつかの素粒子については、発見の経緯が書かれています。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%A0%E7%B2%92%E5%AD%90 たとえば、これ。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A6%E7%B2%92%E5%AD%90
お礼
回答と、ウィキ記事の紹介ありがとうございます。さっそく調べてみます。
- Tacosan
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たとえばなしで: 向こうは暗闇で何も見えないとします. でも, ボールを投げ込むとこちらに返ってきたとしましょう. 向こうに「何かがある」ことはわかりますよね. 基本的にはこれだけです. もちろん「素粒子」という「実体」は存在しないのかもしれませんが, 「とりあえず存在すると考えても実際の現象と矛盾しない」し「存在すると考えた方が理解しやすい」のであれば「存在する」としても問題ありません. ところで「野良教授」って誰>#1.
お礼
明快で分かりやすい回答ありがとうございます。 なるほど…背理法で素粒子の存在するしないを考えたらスッキリするかもしれませんね。
- my3027
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工学専門で門外漢ですが・・・。 ニュートリノは素粒子で、スーパーカミオカンデで野良教授がその存在を検出しノーベル物理学賞貰ったんじゃなかったでしたっけ? あと超弦理論は、素粒子と言うより全ての力を統一した理論として、全ての減少は極章の弦(膜だったりもする)の振動で構成されるという仮定で、数学的に発展している理論です。数学的に発展させているので、ホーキングの虚時間じゃないですが、宇宙が生まれた時は23次元(23は適当)だったとかとにかく、イメージ出来ない世界です。また、極小の弦は存在を確認する方法は無く、今の所検証する方法がありません。
お礼
回答ありがとうございます。 超弦理論に関してはまだ未知の部分が多いのですね。
お礼
とても詳しい説明ありがとうございます。こんな短いお礼しかできなくて申し訳ないほどです…!また自分でも調べてみます。