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インフレーション宇宙論についての疑問
最近インフレーション宇宙論が注目を集めているようです。インフレーション宇宙論は大統一理論や真空の自発的対称の破れをもとにしていると聞いています。しかし大統一理論は陽子の崩壊が観測されずに頓挫したのではなかったのですか?真空の自発的対称性の破れは私の個人的な印象ではかなり怪しげなもののように思われました。Weinberg-Salam理論は確立された理論と言って良いと思いますが、Higgs粒子は見つかっていない(と思います)。インフレーション宇宙論はどの程度信用できる理論なのでしょうか。何分、宇宙論には素人なので宜しくお願いします。
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>真空の自発的対称性の破れは私の個人的な印象ではかなり怪しげなもののように思われました。 もし、あなたがWeinberg-Salam理論は確立された理論だと思うのなら、「自発的対称性の破れ」を自ずから認めていらしゃることになると思います。 何故なら、電弱相互作用のボゾンは、元々1つのボゾンが、自発的対称性の破れによってW+粒子とW-粒子とZ(0)粒子に分れ、光子が残ったという理論だからです。 次に >大統一理論は陽子の崩壊が観測されずに頓挫したのではなかったのですか? 頓挫したのではなく、ある程度の理論の修正が必要だが「完全に否定されたわけではない」というのが、現状だと認識しております。 以上は、前フリに関する私の見解ですので、今回の質問とはあまり関係がありません。 さて本題の「インフレーション宇宙論はどの程度信用できる理論なのでしょうか」という質問に対してのお答えですが、 ビッグバン直後の宇宙と現在の宇宙を無理なく説明するには、「インフレーション」という考え方が分りやすいと思います。その内容として、2つの問題点が解消できます。 1)何故、現在の宇宙は殆んど平坦なのか? 現在の観測結果によると、宇宙の曲率は殆んど0に近い値が発表されているが、0に近い値をとる理由はあまり無い。 2)宇宙のどの方向も極端に一様である。 これは、これまでの理論や観測データからの宇宙の膨張速度では説明できない。 しかし、ビッグバン直後(例えば、10^(-43)秒後から10^(-35)秒後の間)に宇宙の大きさを決めるR(スケール因子)が、10^(50)倍から10^(10^(8))倍になるとする。←これは諸説があって、確定していない その結果、現在観測可能な宇宙の大きさの範囲内の物質は、もともと殆んど一ヶ所に固まっていて、インフレーションによって急に距離が遠くなったと考えられるので、平坦性の問題や一様な宇宙の形成を説明出来ます。 (例:地球が、10^(50)倍の大きさに急になったら、人間は地球を球体と理解するまで、かなり時間がかかるでしょう) 結論として、インフレーション宇宙論は現在の宇宙の成り立ちを簡単に説明できる理論です。(まだ、専門家は正しい理論とは確定していませんが) 最後の方の説明がいい加減になってしまったので、理解していただけたか?少し心配です。 分らなかったら、補足要求をして下さい。
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- bttf2003
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#2です。 ヒッグス粒子の存在に、疑問をお持ちのようなので現在進行中の実証実験を紹介します。 1)陽子陽子コライダー LHC(スイスCERN) 2006年稼動予定 2)陽子反陽子コライダー テバトロン(米国Fermilab) 稼働中 3)電子陽電子リニアーコライダー JLC(日)NLC(米)TESLA (独) 計画中 上記の3つうちのどれかの実験で、発見されるのではないかと予想されています。 万一、発見されなかった場合もすでに新理論が提案されているようです。
お礼
御回答ありがとうございます。今度こそHiggs粒子が見つかるといいですね。これまで空振りが多かったことは否めないと思いますが…。それはともかく、場の量子論の話をしていたはずなのに、いきなり古典論を持ち出してきて、場がこうゆうふうに転がるなどと言われても納得しにくいです。インフレーション宇宙論はその根幹のところで定性的で厳密でない議論に頼っているように思えてなりません。
>しかしそれ以前に量子論はデカルト座標ではうまく行くが、 >曲線座標では困難があります >曲がった時空ではデカルト座標は存在し得ないので >普通の量子論でも困難があるのに場の量子論では >なおさら困難がありそうです。 URLをざっと見ました。 結局、私は量子論はよく分からないんですが、 「時間に依存するCartesian」だったら矛盾無し? つまり、RW metricで曲率0のものだけを考える。 ds^2=dt^2-a(t)^2(dx^2+dy^2+dz^2) あるいは、comoving coordinate ds^2=a(t)^2(dτ^2-dx^2-dy^2-dz^2) 現実の宇宙も観測的には平坦だし・・・? あまり初期宇宙はとりあえず考えないことにして。 そういえば、inflationは、曲率0を予言するんだから一応consistentか? という感じでやっぱり分かりません。
お礼
御回答ありがとうございます。インフレーション宇宙論が宇宙の初期に適用できないのであれば、そもそもインフレーション宇宙論の意味がないのではないでしょうか。
インフレーションはあまりよく知りませんが、 ここだけ捕捉要求します。 >ラグランジアンを宇宙のスケールをR(t)としたとき > ∫d^3x L → ∫d^3x R(t)L >としていますが、こんなことができるのか疑問です。 なぜ、これが疑問なのですか? Robertson-Walker metricを仮定する限り しごく当然のラグランジアンだと思いますが。
お礼
御回答ありがとうございます。お礼が遅くなり申し訳ありません。 ビッグバン開始以前の特異点の近傍では時空の量子的な揺らぎが無視できず、普通の場の量子論の形式を適用するのは疑問があるように思います。しかしそれ以前に量子論はデカルト座標ではうまく行くが、曲線座標では困難があります(質問http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=695438 などw御覧下さい)。曲がった時空ではデカルト座標は存在し得ないので普通の量子論でも困難があるのに場の量子論ではなおさら困難がありそうです。
- sanori
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よくわかんないですが、虚の時間を通って生まれた、最初の最初の種宇宙から、ビッグバン直前の宇宙までの間の膨張みたいなやつの記述って、インフレーション理論以外に合理的な説明がないという話しか聞いたことないんですけど。 私も素人です。
お礼
御回答ありがとうございます。私もインフレーション宇宙論に替わる良いアイデアがあるわけではありませんが、理論としてどれくらい信頼できるのかを問題にしたいと思います。佐藤文隆氏は「安定から遠く離れた真空というのは実証されてない」「真空と重力の相互作用を決める理論は現在ない」ということからインフレーション宇宙論は仮定であると言っています。
お礼
御回答ありがとうございます。お礼が遅くなって申し訳ございm選でした。Weinber-Salam理論が正しいと認めることは、必ずしもインフレーション宇宙論で使われている論理が正しいと認めることにはならないと思います。インフレーション宇宙論Higgs場φのラグランジアンを宇宙のスケールをR(t)としたとき ∫d^3x L → ∫d^3x R(t)L としていますが、こんなことができるのか疑問です。また、ヒッグスポテンシャルを大統一理論から導くのではなく、通常の粒子とは弱くしか相互作用しない特殊なヒッグス場を導入しそれがインフレーションを引き起こすと考えるそうです。これでは都合の良いものを恣意的に持ち込んでいる感は否めないのではないでしょうか。