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生成熱
メタン1モルを求める問題で、 C+2H2=CH4+75kj・・・(1) C+O2=CO2+394kj・・・(2) H2+1/2O2=H2O+286kj・・・(3) この時教科書では、(2)+2×(3)ー(1)を計算すると書いてあるのですが、なぜこのように計算するのでしょう? また、なぜ2を×のか教えてください。
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化学反応の種類は非常に多いです。 物質の組み合わせで決まりますから物質の数よりも多いです。 反応ごとに反応熱は異なります。実験でしか決まりません。 反応の中には式で書くことはできるが実際には起こりにくいものもあります。反応は起こるが測定の難しいものもあります。 でもあらかじめ何らかの方法で近い値の目安が付いていると助かります。生成熱のリストが出来ているとそれが可能になります。そのときに使うのがヘスの法則です。ある物質の出来る反応の反応熱を道筋の異なる反応の反応熱の組み合わせで求めることが出来るという法則です。 生成熱は化合物1molを単体から作るときの反応熱です。測定できるものも出来ないものもあります。でも反応の数は物質の数と同じです。一般の反応の数は物質の組み合わせで決まりますから生成熱の反応に比べて圧倒的に多いです。「生成熱のリスト」が出来ていればどのような物質の組み合わせの反応についても反応熱を求めることが出来ます。このリストを作成する段階では測定しやすい反応を組み合わせる必要があります。 御質問の中の式(1)(2)(3)は生成熱です。これはリストの中の式です。(1)の反応は簡単に起こるものでは有りません。(2)と(3)は生成熱でもあり、燃焼熱でもあります。測定できます。燃焼熱は測定で求めやすい反応熱です。メタンの燃焼熱も測定できます。 C,H2,CH4の3つの燃焼熱が分かれば測定の出来ないCH4の生成熱が分かり、リストに付け加えることが出来るという流れが本来だと思います。でもその流れを逆にして(既にリストが作成されているとして)CH4の燃焼熱を求めるという問題になっています。 生成熱を組み合わせれば反応熱が分かるというのは反応の中に出てくる化合物を全て単体のレベルから組み立てて考えるからです。 CH4+2O2=CO2+2H2O+Q の中の3つの化合物を単体、C,H2、O2から組み立てるのです。材料となる単体の量は両辺に共通です。C+2H2+2O2です。組み合わせの違いで出来る物質が異なります。 左辺は (C+2H2)+2O2 右辺は (C+O2)+(2H2+O2) 最終的に共通の CO2+2H2 になります。 これで途中の道筋は異なるが初めと終わりは同じものという事になりヘスの法則が使える事になります。 ----- C+2O2+2H2 ↓394 CO2+2H2O+O2 ↓286×2(H2Oが2モル出来るからです。) CO2+2H2O C+2O2+2H2 ↓75 CH4+2O2 ↓Q CO2+2H2O --------- 394+286×2=75+Q 長く書きました。 4つの式から3つの化合物CH4,CO2,H2Oを消去するという数学的な手続きだけでこのQを求めることも出来ます。 でも反応のことを忘れて数学的なものだけになってしまうのであれば化学で熱化学反応式を扱う意義はあまりないと考えています。 式と共にエネルギー準位図を示し、その枠内で問う問題がよく出てきますが数学的な操作だけから一歩はずれて考えて欲しいという意図だろうと思います。エネルギー準位図は上で ---- と ----- の間に書いたものを1つにしたものです。図さえ出来てしまえば計算は易しいのですが苦手に思う高校生が多いです。化合物の消去だけでしかやったことがないというのであれば図を出されると沈没してしまいます。 教科書でもたいてい図を添えて説明しているはずです。
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- acethyl
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なぜ掛けるのか、にかんしてですが、考え方を述べたいと思います。 まず、他の回答をされた方たちのとおり、これはメタンの燃焼熱になります。 ここで、まず覚えてほしいことは、この式を求める前に、メタンの燃焼で何ができるかを簡単に書けるようにすることです。メタンはCとHしかないので、燃焼するとOが加わり、水と二酸化炭素ができることがわかります。これより、 ★ CH4 + O2 → CO2 + H2O という想像ができます、そして上の式でそれぞれの数を揃えて、 ★ CH4 + 2O2 = CO2 + 2H2O + Q [kJ/mol] となります。 ここかわわかることは、問題の反応式に対して何が必要で、何が不要なのかがわかります。 まず、想像で作った式が完成形ですので、不要なのは『C』だとわかります。ここで、(2)-(1)をします(ここでの引き算は物質の右辺左辺への移動がきまるので、結果と照らし合わせてください) これで、 CH4 + O2 = 2H2 + CO2 +(Q2-Q1)[kJ/mol]となります 次に不要なのは『H』です。今出来た式をみると、2H2が邪魔なので、(3)を2倍して、足します。そうすれば、H2は消えるはずです。 そうすれば、先ほどの式が見えてくるはずです。 CH4 + 2O2 = 2H2O + CO2 +(Q2 - Q1 + 2Q3)[kJ/mol] 蛇足ですが、エタン(C2H6)の場合でも同様の考えで出来るので、ほかの問題に対応してみてください
- connykelly
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>(2)+2×(3)ー(1)を計算すると書いてあるのですが その処方箋に沿って計算すると、2O2=CO2+2H2O-CH4+891となります。ここでCH4を左辺に移項するとCH4+2O2=CO2+2H2O+891となってメタンの燃焼熱が求まりますね。普通の方程式を解く要領でやればいいわけです。
- Tacosan
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「生成熱」って書いてあるけど, それは (1)式でわかってますね. ひょっとして燃焼熱を求めたい? だとしたら CH4 + 2O2 = CO2 + 2H2O + Q [kJ] の Q を求めればいいわけだけど, これを CH4 + 2O2 ⇒ C + 2H2 + 2O2 ⇒ CO2 + 2H2O と考える. 最初は CH4 の生成熱の分だけ熱を吸収し, あとは C + O2 → CO2 H2 + (1/2)O2 → H2O の燃焼熱から計算できる. 2H2 + O2 → 2H2O の反応で得られる熱量は当然ながら H2 + (1/2)O2 → H2O の反応の 2倍だ. ちなみに単位は正しく書くように.