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比旋光度に記載されているcとは
はじめて質問させていただきます. 科学論文などには様々な化合物の物性が記載されていますが,有機化合物の物性の一つの旋光度について教えていただきたいと思います. 多くの論文では例えば-50.3○(c=1.00, H2O)といったふうに書かれています.このときのcというのは濃度のことだと思うのですが,単位はg/mLなのでしょうか?それともg/100mLのことなのでしょうか? 比旋光度を求める式では100a/clという式がありますが(aはアルファで旋光度,lはセルのmm)この場合はcはg/mlですよね.論文の物性データにあるcはどうでしょうか?どうぞよろしくお願いします.
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これはややこしいです。その理由は、(c=1.00, H2O)と書いたときのcと、比旋光度を表す式[α]=α/lcのcの単位が異なっているからです。 前者の単位は「g/100mL」です。水の密度が1.00g/mlを考えれば、g/mL単位の濃度が1.00になることはほとんどあり得ないですよね。 それに対して、[α]=α/lc ででてくるcの単位はg/mLです。 こういう意識で教科書などの説明を見直して下さい。 ちなみに、1 dm = 10 cm です。念のため。
↓ http://www.water.sannet.ne.jp/masasuma/masa/ne21.htm 誤解があるようですが ---ここから引用--- [1]光学異性体の旋光度 α は、その厚さつまり光路の長さ(具体的には[dm]で表し、記号を l とする)と、水溶液などの場合はその濃度(具体的には100mlに含まれる異性体の質量[g]を使い、記号を c とする)に比例する。ただし異性体と溶媒分子の相互作用もあって単純ではない。また光の波長によって変化し、波長が短くなると次 第に大きくなる(どこかでピークになり、それから減少することもある)。 ある光学異性体の溶液状態における比旋光度[α]とは、厚さ l=1 あたり、上の濃度 c=100 あたりの旋光度のことである。したがって計測される旋光度 α との間には次の関係式が成り立つ。 α = lc[α]/100 ちなみに純液体における比旋光度は、溶液状態との関連で、液体の比重 ρ を使い、厚さl=1 あたり、比重 ρ=1 あたりの旋光度のことである。 α = lρ[α] [2]ブドウ糖(グルコース)水溶液の比旋光度は、化学便覧によると、20℃、D線(λ=589.3nm)で、そして濃度が c=1~18の範囲で、ほぼ [α]= 52.5[°](右旋性) である。計測には2.5mol/l水溶液を使ったので、光源を赤色にした場合の旋光度は α = 1×(180×2.5×0.1)×52.5/100 = 23.6[°] が期待される。 ---ここまで引用--- ですので、l(エル)はdm=100cm単位、濃度もg/dL単位です。旋光度だけは化学の世界の中でも「デシ」を用いる特殊な世界です。