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お寺さん同士の交流や協力関係はどの程度あるのでしょうか?
- お寺さん同士の交流や協力関係はどの程度あるのでしょうか?この記事ではある地方都市のお寺での経験を元に、同地域内の寺々のつながりや交流について考えます。
- お正月に除夜の鐘を聞きたくて、ある西日本の地方都市に行ってきました。そこで感じたのは、浄土真宗や真言宗、時宗の寺々が軒を連ねており、除夜の鐘が響き合う様子でした。同地域内の寺々のつながりはどの程度あるのか、宗派によって異なるのかについて考えます。
- お寺さん同士の交流や協力関係は一国一城の主と言えるのか、それとも宗派を超えて地域の寺院が交流をしているのか気になります。地域の仏教寺院間での「仏教会」のような集まりがあるのか、若者へのアピールにどのような影響を与えるのか考えます。
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ANo.1です。 丁寧なお礼のお言葉、ありがとうございます。 確かに仏教の寺院は、横の繋がりが弱いように見えます。それは、やはり江戸時代に端を発する檀家制度が影響しているのだと思います。積極的に布教しなくても、檀家は割り当てられていて、それがそのまま連綿と受け継がれ、危機感がないのだと思います。 また、檀家の取り合いみたいなこともあったでしょうから、昔は個々の寺院同士の仲はあまりよくなかったのでは?という印象も、なきにしもあらずです。 現代になって(たぶん戦後ぐらいから)、それではいけないということになって、これからの仏教を何とかするために、寺院間や宗派間の連携を取るようになったのだと思います。 それと、これも檀家制度の弊害ですが、仏教というと“イコール葬式”というイメージが一般に浸透しています。 お坊さんが病院に衣姿で行くことは縁起が悪いと言われてしまい、死に直面した人に法を説くことすらままならないと言います。まあ、衣を着なければお坊さんかどうかわからないわけですが、それでも「仏の教え=葬式(死んだ後のもの)」というイメージはどうしようもありません。 それに対して、キリスト教は、キリストの教えに基づく病院が多くあり、病院内で教えを説いて、病の苦しみ、死の苦しみを癒やす活動を行なっています。 実際は、仏教も身心の苦を除き、どのように生きていくかを説く教えなのですが、寺院が運営する病院というのはあまり聞いたことがありません(老人ホームなら結構あるようですが)。 そういう「仏教=死」というイメージは如何ともしがたく、そのあたりを、若いお坊さんを中心に、どうにかしようという動きはあります。ただ、一般にあまり見えてこないのが現状ですが。 >さらに同地域内では、他の宗派の寺院間でも、このようなつながりがあればよいのではないかと思います。 これも、一応、あるにはあります。各都道府県、市町村、すべてにあるかどうかは分かりませんが、○○県仏教会、○○市仏教会という名称のものが存在することは確かです。 私の住む市でも、以前は市仏教会主催の「花まつり」が行なわれていましたが、そういえばここ何年も、告知のポスターを見なくなりました。 いずれにしても、細々と連携している感じで、大衆の側が目をこらして見ないと、存在を確かめられない程度のものであるようです。 仏教会や地域の教区において、どのような活動が行なわれているのか、実際に活動している方に詳しく聞いてみたいと、私も思っています。
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- Samantabha
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寺院関係者ではないのですが、寺院関係者に知り合いが多いので、知っていることを少しだけ。 宗派を超えた「仏教会」という組織は存在します。 「全日本仏教会」などです。 こちらの組織については、詳しくは下記のサイトをご覧ください。 ↓ http://www.jbf.ne.jp/ 同じ宗派内での交流もあります。浄土真宗では、地域ごとに組織された「組(そ)」という集まりがありますし、その他の宗派でも、「○○教区」という言い方で、一定の地域ごとに宗派の支所のようなものがあって、お互い、布教に関することを話し合ったり、勉強会を開いたりしています。 また、「教区」の長(もしくは「教区」から選挙で選ばれた人)が本山に集まって、「宗会」というものが開かれたりします。国会のようなもので、この「宗会」によって、宗派の運営がなされたりしています。 一つの宗派が「国」のようなもので、「教区」は都道府県のようなものと考えればいいと思います。 このような宗派内における寺院同士のつながり方は、どの宗派でも同じようなものだと思います。
お礼
とてもわかりやすいご説明を頂き、有難うございました。 やはり一口に仏教と言っても様々な宗派や個別寺院の個性もありますので、個々の寺院の方針を尊重しつつも、統一的な動きが出来なければ、社会へのプレゼンスは先細りするばかりだと思います。 その意味で、「全日本仏教会」等の組織があるのは当然であり、このような組織を通じて、宗派内、宗派間或いは他宗教や社会各層とつながりを深めていくことは、大切だと思います。 又、地域ごとに組織された「組」や「教区」を通じ、情報交換や協力関係を築きあげていくことも重要だと思います。 さらに同地域内では、他の宗派の寺院間でも、このようなつながりがあればよいのではないかと思います。 実は私はカトリック信者ですが、カトリック教会は、それぞれ独立しながらも、常に連携しており、又同地域内では、エキュメニカル(教会統一)運動の一端で、プロテスタントや日本聖公会などキリスト教他宗派の教会とも合同ミサ・礼拝を開催しあうことがあります。 又、カトリック教会の場合は東京大司教区或いは各修道会といった大きな連合体で宗教法人となっている場合が多いですが、仏教の場合は個別寺院ごとに宗教法人になっているケースが多いようで、統一性や連携・協力関係が弱いような印象を受けます。 このような統一性や連携・協力関係の弱さがあるとすれば、それが現代仏教が大衆に訴えかけられないひとつの原因なのではないかと思うのですが、やはりおっしゃるような組織があり、それらがある程度機能していると伺い、安心しました。
お礼
有難うございます。 檀家制度や葬式仏教がネックになっているのではないか、ということについては、前の2つの質問でも書いた通りです。 どうも、教え自体は共感できる部分が多いのに、インドから中国を経て、日本に伝わった後、その方法論について、柔軟性を欠いてしまったように感じられてなりません。 東南アジアで発達した小乗仏教の流れの方が、大衆の生活のあらゆる場面に浸透しているように感じられるのですが、如何でしょうか?