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数値計算のための勉強の仕方
私は現在大学院修士課程1年です。 とある事情で、学部の時とは異なった分野で研究をすることになり、 研究テーマを模索していたのですが、現在は数値計算を用いて研究をするという形になっています。 現在使用しているソフトはCADMAS-SURFと呼ばれるものです。 このソフトに関する文献などを読みながら、少しソフトを動かしてみているのですが、正直なところわからない箇所が多く、 手探り状態で進めている状態です。 様々な人に聞いてみたりしたのですが、このソフトを使用したことのある人が周囲にはいません。 また、私自身、学部の時にこうしたソフトを使用したことがないばかりか、物理学にもあまり精通しておりません。 現在、流体力学の本を読んだりしながら勉強はしているのですが、難しい計算式などが出てくると それがどのような状態を示しているのか頭の中でイメージできないことが多く、 用語も知らないものばかりで時間がかかってしまいがちです。 ちなみに、数値計算を使用して研究されている数少ない先輩の話では、その方も手探り状態で進めているとのことです。 また、その方からは本に書かれている基本的な理論などは理解した上で計算しないとダメだというアドバイスをいただきました。 したがいまして、私としましては、やはり地道に勉強しながら進めていくしかないのでは、と考えております。 物理学や数値計算に詳しい方、勉強・研究の進め方、おすすめの参考書についてなど、ご教授いただければ幸いです。 また、大学院にて大学の専攻と異なる分野で研究をしたことがある方、体験談などをお聞かせください。 よろしくお願い致します。
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マニュアルを理解できるだけの知識を有してください。 そして、とにかくいじってください。いじっているうちに分かってくることもありますので。 まず、マニュアルを理解するというのは、計算方法とそこに使用されているモデルを理解するということが中心となります。後、計算格子の境界条件とその分割の基本的な考え方も抑えていたほうがよいでしょう。基本的な汎用流体計算ソフトは多分有限体積法ではないかと思います。この場合の計算、計算の誤差や時間進行法について理解していてください。パタンカーの有限体積法という本が基本的にシミュレーション方法の本としてよく読まれているように思います。検索は自分でして見てください。 次にモデルを理解することです。モデルを理解するということもまた計算手法を理論的に理解することにつながり、モデルのメリット、デメリットが最終的に説明できるくらいでなければならないでしょう。これは東大出版の3万円位する分厚い本に色々と情報が書かれているので参考にしてみてください(何冊かあります)。乱流モデルならば「乱流の数値流体力学」という本に色々まとめて書いてあります。比較的説明も丁寧です。また、計算手法は差分法ですが阪大の梶島先生の書かれた数値シミュレーションの本も乱流モデルについて説明が丁寧に行われています。その他諸々のモデルは専門分野に依存しますが、同じく東大出版の数値流体ハンドブックという本に色々とでています。たぶんちょっと難しいかもしれません。 以上を計算手法やそこに使われるモデルを理解することでマニュアルの大半は理解できるようになるでしょう。 さらに計算格子の境界条件やその分割方法を理解することもまた重要です。大まかな理解で結構ですが、あまりないがしろにしないでください。これの設定の仕方により計算結果が随分変わってしまうこともあります。場合によっては計算が発散(もうまともな計算結果になっていない状態)してしまうこともあります。境界条件は諸所数値流体の本に説明が書かれているので、何かを見て勉強してください。計算の分割法についてはその方法とどこで計算格子を細かくするのか、その理由を説明できる状態で計算を行ってください。(ちなみに初期条件の与え方がまずく計算が飛んでしまうこともありえます) まあ、汎用ソフトを使用する上で押さえる点は以上で十分だと思います。 また、計算は意外と実験結果や自分の予想と外れることが多いです。それが一体何なのか、計算の方法の問題なのか、モデルの問題なのか、それともメッシュの問題なのか判断しなくてはならなくなる場面に多々遭遇すると思います。そこで問題点を見つけて、克服できるようになってください。よく理解すればするほど計算の問題点が分かってくると思います。それはあなたの数値流体の実力が伸びている証拠ですので。 ちなみに私は研究室で差分法によるオリジナルプログラミングされたソフトを使って計算していました。大学の頃は流体の実験をやり大学院で数値流体に入りました。まあ、多少分野は近いのですがそれでもすごく良く分からなかったことを覚えています。ちょうど、M1のこの時期くらいにプログラムのコンセプトや理論が何となく分かってきた頃でした。実際、まともにやりたい計算できるようになったのはM2になる頃でした。とにかく論文を読んだり文献を読んだり、プログラムをいじってみたりと地道な作業の積み重ねで物になっていきます。この辺は実験より手堅く物になっていくので、とにかく地味ですが勉強してください。
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- root16
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ポイントを整理すると 研究のスタイルをどうするか? オペレーションか、理論か オペレーションであれば、理論を完全に理解しなくても 操作が分かれば良い 理論であれば、基礎物理から徹底的に勉強するしかない。 現実的には 例えば現実のある流体をシミュレーションするとすると ・条件の設定の仕方(これはオペレーションに近い) ・各条件の重み(シミュレーション結果への影響度:理論理解必要) ・各条件の誤差の影響(同じく理論理解必要) 同系研究をした先輩が最も重要でしょう。教授にも指導を仰ぎましょう。 WEBで検索して、メーカー、研究者、著作物の著者に連絡するのも 良い方法です。狭い世界では連携が必須なので、紹介・指導が 得られると思います。
お礼
回答ありがとうございます。 ご指摘の通り、研究のスタイルをどうするか、ということも完全に定まっていない状況です。 オペレーションか理論かということについてですが、実際に研究に直接的に使用するのはオペレーションで、オペレーションのためには理論を把握しないといけないという状況のように思います。 要は、物理学とコンピュータの両方に関する知識を取得しないといけないようです。 先輩方や先生方はお忙しい方が多く、迷惑はかけられませんし、自分の研究ですので可能な限り自分で進めなければなりません。 ですが、やはり現実的な方法としましてはそうした方に頼るしかないのですね。 研究の仕方などについて、もう少し指導教官と話す必要があると思いました。
- root16
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こんな本が良いようです。 コンピュータによる流体力学 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4431708421/ref=nosim/lecrueset.net-22/
お礼
回答ありがとうございます。 実は私もamazon内でのこの本についてのレビューを見て、この本を探し出して実際に読んでみたのですが、いまいちよく理解できないままになってしまっています。 同じくこのサイトで紹介されている「道具としての流体力学」や「パソコンで見る流れの科学―数値流体力学入門」も読んでみたのですが、これらの本は比較的理解しやすく思えました。 この本も含めた専門書は、理論式とそれについての解説で占められていることが多いですが、私は式を見るたびにその式の各項が物理的にはどのような状態なのか、グラフで表すとどのような形なのか、などと逐一考えてしまうのです。 また、解説を何度読んでもなぜか納得できないことが多いです。 単に物理的センスがないということも影響していると思います。 ですが、やはりこのような本が理解できるまでにならないといけないのでしょうか。
お礼
回答ありがとうございます。 やはり、マニュアルの理解とソフトを動かすことを同時並行で進めていく必要があるのですね。 私が使用しているソフトにはマニュアルがついておりますので、それを見ながらソフトを動かし、理解を深めたいと思います。 非常にお恥ずかしいのですが、正直なところ、私自身まだ素人に毛が生えかかったような状態です。 研究テーマが完全に固まったわけでもなく、そちらに関しても不安があります。 ですが、修士課程2年になる頃にはある程度計算ができないとまずそうですね。 就職活動もありますので、今年の12月くらいまでにはある程度進めておかなければならないと感じました。 丁寧に回答していただきありがとうございました。