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辞書の定義
この手の質問をしてもなかなか答えて下さる方がいないのですが、それを覚悟でまたご質問させて頂きます。 「微妙」という言葉を「大辞泉」で調べましたところ次のような定義が載っていました。 「1 趣深く、何ともいえない美しさや味わいがあること。また、そのさま。みみょう。 2 一言では言い表せないほど細かく、複雑なさま。また、きわどくてどちらとも言い切れないさま。」 1は難無く理解できます。 しかし、問題は2の定義内容にあります。 「きわどくてどちらとも言い切れないさま」 これは解るのです。 「一言では言い表せないほど細かく、複雑なさま」 しかし、ここで躓いてしましました。 例えば、微妙と言う言葉を使った具体例を下記に示すと、 「車が微妙に動いた。」 があります。 この場合2の意味であることは確実です。 そこで、「きわどくてどちらとも言い切れないさま」で考えてみると、 「動いた」と言い切っているのですから「どちらとも言い切れない」はおかしいですよね?「動いたかどうか微妙だ」ならこの意味で良いですが、今回は動いたことが前提ですので、この意味で用いると自家撞着を起こします。 と、いうことは当然「一言では言い表せないほど細かく、複雑なさま」の意味だと思うのですが、ここで言う、微妙とは「ほんの僅か」と言う意味ですよね。そらならば、「一言では言い表せないほど細かい」は何となく分かるのですが、「複雑なさま」が解りません。どこが複雑なのか?と思ってしまいます。 そこで、辞書の定義内容は書いてあること全てを指すのでは無く、一部を指す場合もあるのではないか、という見解に至りました。 ならば、今回は「複雑なさま」の部分は除外して考えればまだイメージとしては理解できるのです。 しかし、その考え方が独り善がりのものだとしたら何とも恐ろしいと思い、夜も眠れなかったので居ても立っても居られずに、今ここに御質問させて頂きました。 ずばり、この考え方は的を付いているでしょうか? それが一つ目の質問です。 更に、その考え方が正しいのならば、「複雑なさま」という意味で使われるときはどのような場合か。 また、「一言では言い表せないほど細かく、複雑なさま」という意味で使われるときはどのような場合か。 それぞれ具体例がうまく思い浮かばなかったので、是非ご指南頂ければと思います。 この三点の質問にどうか御回答宜しくお願い致します。若しくは、一、二点でも無論構いません。本気で困っています。どうか宜しくお願い致します。
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#4です。 >光の交錯の形が小さい? そんな感じでいいと思います。 >何かに映った交錯した光のそれぞれの形が平面的に小さいということでしょうか? ゆらめく水面を見ていると、さまざまな光りが飛び回っているようにお感じになられませんか。細かく分かれているからこそキラキラ、ユラユラしているのじゃないでしょうか。 晴れた午後にでも、水面の乱反射を見たり、木陰に立って下から太陽の方を仰ぎ見たりしたこともおありでしょう? そんな情景から「微妙な光の交錯」という表現が伝わらないでしょうか。 本当は、こういう場合の「微妙」はダブル・ミーニングに読むのがいいと感じますが、またそれは別の機会に。
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- morimaru47
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確かに、「車が微妙に動いた」という場合の「微妙」は、「ほんの僅か」とか「少々」というニュアンスであり、今日ではこの用法に違和感をもつ人も少ないため、いわば表現上の市民権を得ていると思います。 ただ、これは本来の用法を拡張した使い方なので、現在のところ「微妙」の意味が「僅か」とか「少々」ということを指すと記載された辞書はないようです。 一方、現代用語の基礎知識の流行語のカテゴリーには、「ビミョーに」という言葉の意味が「少々」だと書かれています。 つまり、「微妙」を「僅か」や「少々」の意味で使うのは比較的新しい用法なので、まだ辞書には反映されていないのだろうと思われます。 それで、「微妙」の「微」の字は、「僅か」ということを表し、「妙」の字は、「何とも言えないような味わい」を表します。よって、「微妙」の意味をまとめると、本来的には「言い表しにくいほどの細かな味わい」ということになります。なお、和英辞典で「微妙」の英訳は「delicacy」(デリカシー)となっています。 これは、No.1の方が挙げられた辞書の他に広辞苑の記述からも同じ傾向が読み取れます。 『広辞苑』 (1)美しさや味わいが何ともいえずすぐれているさま。みょう。玄妙。「―な調べ」 (2)細かい所に複雑な意味や味が含まれていて、何とも言い表しようのないさま。「―な関係」 ご指摘の大辞泉の記述も、「一言では言い表せないほど細かく、複雑なさま」の文が一つのまとまった意味であり、「一言では言い表せないほど細かい」と「複雑なさま」を分節して意味を当てるわけではありません。 「車が微妙に動いた」の「微妙」は「ほんの僅か」ということなので、正確に言うと、大辞泉などで記述されている意味とは合致しないのです。それは、既述のように「微妙」の本来の意味とは別個に、「僅か」ということを指す旨の記述がないからです。 したがって、一つ目の質問の回答としては、「一言では言い表せないほど細かく、複雑なさま」から「複雑なさま」の部分を除外して考えるのではなく、「僅か」という意味が辞書自体に対応されていないことが問題なのです。 よって、二つ目の質問についても、「微妙」を単に「複雑なさま」の意味で使うことはありません。 なお、三つ目の質問については、No.1の方などが各辞書を転記したところに付記した用例を参照して下さい。
お礼
なるほど、やはり現代で用いられるようになった意味なのですね。だからまだ辞書には反映されていない。有難うございました。
- luune21
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#2です。お礼ありがとうございます。 >--クロード・モネは微妙な光の交錯を繊細な筆遣いで生涯追求し続けた。 > >この場合「細かくて複雑な変化」の意味で用いると、光が細かいということです >が、それはどう意味でしょうか?光が細いなら分かるのですが、辞書で調べても >細かいが細いの意味で載っている物はありませんでした。宜しくお願い致します。 「光が細かい」のではなく、「光の交錯」が細かくて複雑だという意味です。 「微妙な光の交錯」ではなく「光の微妙な交錯」と書くべきだったかもしれません。 ま、ただ、修飾部(この場合「微妙な」)と被修飾部(この場合「光」もしくは「光の交錯」)の関係で意味がわからないばあいは、どこまでが被修飾部なのか厳密に検討してみる必要があるのではないでしょうか。 「微妙な」→「光」で意味が通じなかったら、次は「微妙な」→「光の交錯」といった具合です。 例: 大きな歴史の本、静かな湖畔の森
お礼
御回答有難うございます。 複雑な「光の交錯」とは様々な光が交錯していて一面的ではないという意味ですよね。それは解ります。 では、細かな「光の交錯」とはどういうことでしょうか?交錯が細かいという解釈の仕方をするべきであることは理解致しましたが、その意味内容が腑に落ちません。細かいとは形が小さいということですよね。辞書にそう載っています。光の交錯の形が小さい?何かに映った交錯した光のそれぞれの形が平面的に小さいということでしょうか?それなら理解できます。そこの解釈をご指南お願致します。
- luune21
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#2です。 #2>--その魔物は、上は星辰(せいしん)の運行から、下は微生物類の生死に至るまで、何一つ知らぬことなく、深甚微妙(しんじんみみょう)な計算によって、既往のあらゆる出来事を溯(さかのぼ)って知りうるとともに、将来起こるべきいかなる出来事をも推知しうるのであった。 上記の引用を取り消します。大変申し訳ありません。軽率でした。 中島敦のアヤウイ使い方という感じで「みみょう」の箇所を引用したつもりでしたが、考えてみれば、もともとの仏教用語そのままの使い方でした。つまり「細かくて複雑なさま」ではなく「仏法とそれを悟る智慧の深遠ですぐれたさま(広辞苑)」の意味ととらえるのが妥当なようです。
- luune21
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>ここで言う、微妙とは「ほんの僅か」と言う意味ですよね。そらならば、 >「一言では言い表せないほど細かい」は何となく分かるのですが、「複雑 >なさま」が解りません。どこが複雑なのか?と思ってしまいます。 >そこで、辞書の定義内容は書いてあること全てを指すのでは無く、一部を >指す場合もあるのではないか、という見解に至りました。 世の中には、変わった発想される方がいらっしゃるものですね。つくづく考えさせられました。 普通は「ほんの僅か」という理解が誤りなのではないか、と考えるものではないでしょうか? 辞書定義の読解方法のほうに疑問を持ちますかね? その辞書は、「微妙」ということばには「ほんの僅か」という意味はない、ということを示しているのですよ。 >「複雑なさま」という意味で使われるときはどのような場合か ? >「一言では言い表せないほど細かく、複雑なさま」という意味で使われ >るときはどのような場合か 例 --クロード・モネは微妙な光の交錯を繊細な筆遣いで生涯追求し続けた。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%BB%E5%83%8F:Claude_Monet_044.jpg 実例 --蕉門俳諧の方法の特徴は全くこの潜在的連想の糸によって物を取り合わせるというところにある。幽玄も、余情も、さびも、しおりも、細みもこの弦線の微妙な振動によって発生する音色にほかならないのである。 http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2471_9353.html --その魔物は、上は星辰(せいしん)の運行から、下は微生物類の生死に至るまで、何一つ知らぬことなく、深甚微妙(しんじんみみょう)な計算によって、既往のあらゆる出来事を溯(さかのぼ)って知りうるとともに、将来起こるべきいかなる出来事をも推知しうるのであった。 http://www.aozora.gr.jp/cards/000119/files/2521_14527.html …… 実例 --飛行中の機体は気流の微妙な変化やパイロットの意図しないバランスの偏りのために,翼が左右に傾くことがある http://set-ibaraki.co.jp/RatA.html#A5-6%20%83v%83%8D%81[%83%93%8Ep%90%A8%82%C9%82%E6%82%E9%92%BC%90%FC%94%F2%8Ds 「微妙な変化」などがこのように使われることで、「ごく僅かな変化」と誤って理解され、また、使われ始めたのではないでしょうか。 ここは、もちろん「細かくて複雑な変化」のことが意味されています。
お礼
御回答有難うございます。 そこで、質問なのですが。 --クロード・モネは微妙な光の交錯を繊細な筆遣いで生涯追求し続けた。 この場合「細かくて複雑な変化」の意味で用いると、光が細かいということですが、それはどう意味でしょうか?光が細いなら分かるのですが、辞書で調べても細かいが細いの意味で載っている物はありませんでした。宜しくお願い致します。
- azuki24
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>「複雑なさま」という意味で使われるときはどのような場合か。 他の辞書の用例も見比べてみるとおおよその見当がつくかと思います。 ---------------------------------- 『大辞林』 びみょう【微妙】(名・形動) (1) なんともいえない味わいや美しさがあって、おもむき深い・こと(さま)。「―な色彩のバランス」 (2) はっきりととらえられないほど細かく、複雑で難しい・こと(さま)。「両国の関係は―な段階にある」「―な意味あいの言葉」 『明鏡』 びみょう【微妙】《名・形動》 (1) 一言では言い表せない趣があること。「―な趣のある焼き物」 (2) はっきりと言い表せないほど細かく複雑なこと。「両者の言い分には―な違いがある」「―な振動も感知する地震計」「―に使い分けられる敬語」「目標を達成できるかどうかは―だ」 びみょう【微妙】 《ダナノ》 細かい所に重要な意味・味が含まれていて簡単には言い表せない様子。「―なニュアンスの違い」 『新明解』 びみょう【微妙】 細かいところに美しさ・問題点・重要な意味などが有って、単純な論評を許さない様子だ。デリケート。「問題は―である/―な食い違い(発言・影響)/心理が―に揺れる」 [運用]「…は微妙だ」などの形で、断定したり明確な姿勢を示したりすることによって生じる責任を回避する表現として用いられることがある。例、「会長が出席するかは微妙だ」 ---------------------------------- 『新明解』の「運用」に示す用法は、最近の若者言葉の「びみょー」に通じるものですね。実際にはかなり軽い意味合いで使われていますが。 「どう思う?」「びみょー」とか、「びみょーにやばい」とか。
お礼
「新明解」では言い回しが違いますね。現代の意味も載っているところが分かり易いです。有難うございました。
お礼
なるほど、理解できました。有難うございました。しかし、その別の機会はやってこない気がします・・。できれば今回教えて頂きたかったです。