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相転移
院試の問題なのですが、 http://www-hep.phys.s.u-tokyo.ac.jp/~yamazaki/inshi.html のページの93年の第三問の統計力学の第四問で、Mは連続か不連続で相転移が1次か2次かを分類していますが、どうしてそうできるのでしょうか。 1次か2次の分類は、準安定状態のあるなしや、エントロピーが不連続か否かといったことだったと思うのですが。
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こんにちは。 1次相転移は、自由エネルギーの1階微分が不連続なとき、 2次相転移は、2解微分が不連続なときです。 温度を変化させたときの相転移なら、温度で微分します。 自由エネルギーをFとかくと、エントロピーSは、 S = - ∂F/∂T と書けるので、エントロピーが不連続なときは、1次相転移です。 準安定状態のことは、パラメーター空間で自由エネルギーのグラフを書いて説明されることですが、ご質問の本題ではないので、省略します。 その問題では分子場近似でハミルトニアンを扱っているので、すぐに分配関数を書いて、それから自由エネルギーを求めることができますね。 それを使うと、M(T)の値が転移温度で不連続なら、Fの1階微分が不連続になり、M(T)の値が連続でありかつ微分が不連続なら、Fの2階微分が不連続になることがわかります。 これ分子場近似の範囲での説明ですが、このことはもっと一般的に成立つことであり、例えば、現象論的に自由エネルギーをMの汎関数で書いて説明することもできます。
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- shun0914
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YangとLeeの論文を3回も書いてしまいました。訂正します ^_^; 問題が解けたら解説してくださいね♪
- shun0914
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>1次か2次の分類は、準安定状態のあるなしや、エントロピーが不連続か否かといったことだったと思うのですが。 そうですね。ギブスの自由エネルギーG、エントロピーS=-(∂G/∂T)p、体積V=(∂G/∂p)Tが相転移点で不連続な場合1次、連続な場合2次とするのが基本です。 しかしより一般のn次の相転移というものが定義されているそうです。 K. Huang, "Statistical Mechanics" (John Wiley & Sons), New York, 1965. 相転移の分類はエーレンフェストによって与えられています。 ちょっとした教科書なら載っているので調べてください。 私の手元の教科書には圧力pに関して記述があります: YangとLeeによるとあるポテンシャルの元で大分配関数Ξは Ξ=Q0+ε・Q1+ε^2・Q1+ε^2・Q2+ε^3・Q3+… (ε∝e^βμ、QN:配位積分) 圧力pはΞから p/kB T=lim(V→∞)[lnΞ/V] のように求められ、pをεの微分したときn次微分が初めて不連続になるとき、系はn次相転移を起こすと言う。 C. N. Yang and T. D. Lee, Phys. Rev. 87 N. Yang and T. D. Lee, Phys. Rev., 87, Yang and T. D. Lee, Phys. Rev., 87, 404, 410 (1950). らしいです。 知らないなぁ…。まあ、頑張って勉強してください。
お礼
解説ありがとうございます。試験まであとすこしです。
お礼
ありがとうございます。理解でき、助かりました。