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アーサー王物語のヴァリエーション

アーサー王物語はいろいろなヴァージョンがあるそうですが、いったいどのくらいあるのでしょうか?格バージョンを掻い摘んでご紹介くださいませんか?

質問者が選んだベストアンサー

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回答No.1

『アーサー王物語』というのは、一つの話ではありません。アーサー王を中心とした一連の物語群が『アーサー王物語』と呼ばれています。書くヴァージョンを掻い摘んで説明、ということは不可能です。 もともとは6世紀のブリテン島の記録や年代記に出てくるブリトン人の将軍で、このアーサーが戦いで勝利を収めたことと、ある戦いで死んだという記録があります。その後、このアーサーが敬虔なキリスト教徒とされ、12世紀頃の、モンマスのジェフリーによる『ブリテン列王伝』において、アーサーの出生(父が魔法使いマーリンの魔法により、他国の王の妻と密通して産ませた子供)やローマ侵攻、その死(甥の反乱に遭い、甥と差し違えて瀕死の重傷を負う。そしてアヴァロンの島へと去って行く)、魔法の剣(エクスカリバー)のモチーフが生まれます。その後、『ブリテン列王伝』がフランスに渡り、ワースの手により大幅に書き加えられて『ブリュ物語』となります。ここで円卓のモチーフが生まれます。 その後アーサー王の話はフランスの宮廷で、アーサー王を狂言回しにした、アーサー王宮廷の騎士の冒険物語として量産されます。その中でクレチアン・ド・トロワや、その他の宮廷詩人の手になるグィネヴィア王妃とランスロットの不倫や、パーシヴァルによる聖杯探求の物語、ウェールズの実在の王子ドルストをモデルにしたトリスタンとイズーの物語などが生まれます。 こういった物語群はドイツへも伝わり、ゴットフリートによる「トルスタンとイゾルデ」、ヴォルフラムによる「パルチヴァール」、コンラートによる「ロヘラングリン(ローエングリン)」の物語が生まれます。 一方、そもそもの発祥の地であるウェールズでもアーサー王や騎士を主人公とした物語が語り伝えられます。そのうちのいくつかは物語詩集『マビノギオン』に収められています。 これらアーサー王物語群のうち、特にフランスの物語群をとりまとめて訳したのがイギリスのごろつき騎士であるサー・トマス・マロリーで、出版業者キャクストンのところから出したのが『アーサーの死』(邦訳:『アーサー王物語』全五巻、筑摩書房)です。 フランスで語り伝えられた物語群は『フランス中世物語集』全四巻、白水社に収められてます。

sankthans
質問者

お礼

ありがとうございます。もうすこしわかりやすい解説も大歓迎です。

その他の回答 (1)

noname#111031
noname#111031
回答No.2

http://www.moonover.jp/2goukan/index.htm#under 上記のHPを読まれると、非常に詳しい説明が読めます。 質問、議論なとも出来ます。