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医学系論文の評価法について教えてください。
論文の執筆者の評価として、論文の引用件数が重要なことは良く知られていますが、他の要素として ・執筆者の記載順位(筆頭か否か)、 ・連絡者か否か、 ・著者の人数、 ・論文の種類、 ・言語、 ・発刊国 等々で差別化されるという話も伝え聞きます。 これらの要素が評価にどの程度の影響を及ぼすものなのかご教示いただければ幸甚です。
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1です。 私も応募する立場なので、聞いた話だということで御願いします。 科研費の場合、公平かつ客観的な評価というのは実質的に該当分野の各学会から代表者をだしているようなもの(学会で選挙等しているわけではありません)なのだそうです。 それで、分野により違うのかもしれませんが、審査員は、とにかく審査しなくてはならない申請書の数が多いのだそうで、まず過去の論文の本数と雑誌名や筆頭著者かどうかなどをざっとみて、足きりしているのではないでしょうか。しかし、文部科学省が業績リストを数値化して計算したものを審査員に渡しているとは思えないので、審査員はリストを流し見て判断しているのでしょう。 それから、研究計画書をみて判断するのだと思いますが、国内外を問わず学会等で活躍している場合、それが審査に影響しないということはないでしょう。 また、現在は自分のグループを贔屓しないように、できるだけ審査員を増やす傾向があり、もちろん関係の深いグループの申請書は審査できないらしいので、結構総合力が問われるのではないでしょうか。漠然とした回答ですいません。
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- RKY
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1です。 機械的に計算する場合はあります。例えば、もうどうしようもなく比べようのない二つ(あるいはそれ以上)に何が何でも順位をつけなくてはならない場合に、客観的と称して一定の方法で計算する場合があるそうです。 ただし、そんなことをしてもあまり意味がないので、例えば個人が職に応募する場合では、(足切りで、論文数やインパクトファクターから計算した数値が使われるかもしれませんが)、複数著者の論文での仕事については、どの部分を担当したのかなどを別に確認するようです。 いろいろな考え方をする人がいますが、採用などでは採る方も必死なので、単純に数値だけで判断するということはしないと思います。
補足
詳細なご教示恐れ入ります。 私自身は転出を企図していない大学教員ですので、興味は採用人事よりむしろグラント採択における論文評価となります。 民間のグラントでは様々な評価基準があると思いますが、例えば文科省の科学研究費などではある程度公平かつ客観的な評価がもとめられるのではないでしょうか。 最近では筆頭か否か、著者数、査読の有無を記載させるようにもなっております。 このような情報が論文評価にどのくらい寄与しているのかご存じありませんでしょうか。
- simakawa
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どの雑誌に投稿しているかが重要ですね.権威ある学会誌ですね. 掲載基準が厳しいからです. 金さえ出せば何でも掲載してくれる雑誌もあります.
補足
金を積んで掲載してくれるレベルの雑誌はpubmedにも載りませんしIFもほぼ0ですので、あとは論文の報数の効果しかありませんね。 この、「論文の報数の効果」も論文評価のなかでどの程度を占めているのか知りたいところです。
- RKY
- ベストアンサー率72% (18/25)
論文の評価と執筆者の評価を区別して考える必要があります。 まず論文の評価ですが、より多くの人の目に触れる方が原則として高い傾向にあります。したがって、英語で書かれている国際誌の方が高くなります。それから、伝統があって知名度が高く、競争が高い学会誌の法が評価が高くなりますから、研究者が多い欧米の学会誌の評価が高い傾向があります。それから今はデータベースで被引用数を数えることが容易なので、質問の通りこれが客観的な指標として重要視されます。 それで、論文の評価を今度は著者たちで分け合う訳ですが、複数著者の多い医学系等の論文の場合、筆頭から順にその論文に貢献した順に書くのが一般的です。それから連絡者というのは、その研究室やプロジェクトの責任者であることが多いです。したがって、研究者は若いうちは筆頭著者が業績となるわけですが、ある程度の地位(教授など)につくと、数的な業績はもういらない(それより上の地位がないので)ので、貢献順位を下のほうに書いて連絡者とします。ただし、論文を読む人は、順番が後ろでも~教授(順番後ろ)のもとで行われた~さん(若い人)(筆頭)の研究だな、と思うわけです。ただし、若い人にさせた仕事を自分の仕事として、自分を筆頭にして業績を稼ぐ人もいて、ときどきトラブルになります。 それから医学系の場合、もう一つ。日本の場合、医学系では基礎は臨床に比べて評価が低いので、基礎医学や科学系の評価の高い雑誌にのった場合でも臨床ではないとして、仕事としては高い評価を得られないことがあります。
補足
詳細なご回答をありがとうございます。 執筆者評価の方法の一つとして、著者数で引用件数やインパクトファクターを割り算するといったことが行われていると聞いたことがあります。 この場合、著者の人数が多いほど個々人の割り当て点数(?)は少なくなる理屈ですので、単著が最有利ということになります。 考えようによっては、一人で成し遂げた仕事と100人で分担した仕事を同列に評価するなどナンセンスであるようにも思いますが、現実問題としてこのような評価法は一般的なのでしょうか。
お礼
ご教示ありがとうございました 参考にさせていただきます
補足
結局審査員の主観でテキトーに判断されているという感は拭えないようです。 和文誌掲載分を業績に追加すると、むしろネガティブに評価されるという噂話を聞いたことがありますが、さもありなんといったところでしょうか。 競争的資金は過去の業績と将来の計画の両面から評価されます。科研費のような公的事業があからさまに主観的業績評価を行うことによって、日本の研究者社会の行く末が富士通成果主義失敗の事例に倣うようなことにならなければ良いのですが。 ちょっと愚痴っぽくなって申し訳ありません。 ご回答ありがとうございました。