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賃貸経営で経費にできるものは?
本年中に中古マンション1棟を購入し、経営予定のサラリーマンです。青色申告を考えています。参考書によって、見解が違うようですが、以下の点について、ご教示下さい。 1.不動産業者への仲介手数料は、以下のどれですか。 (1)全額が経費となる (2)建物分が経費となる (3)経費とはならず、取得価額に参入される 2.土地と建物の区分をたとえば、固定資産税評価額で按分する際、その分母となる価額は、物件費用に加え、消費税、上記1(3)の手数料等を加えた額にするのですか。 3.物件取得以前でも、本年1月1日からかかった、セミナー代金、参考書代、補修用に購入した工具代などは経費になりますか。 4.マンション新築15年から20年後に行う屋上防水補修工事、さらに壁・バルコニーのコーキング・防水補修工事は経費ですか、資本的支出ですか。 よろしくお願い致します。
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>取得価額に含めるとなると、仲介手数料は経費にもならず、減価償却にも反映されず、 取得価額に含めるということは譲渡するときの必要経費になるということです。また、建物分については減価償却の対象になります。 >税務的なメリットに活用することは何もできない 仲介手数料は不動産購入に必要な費用です。企業会計でいえば原価性の費用であり、収益に直結する支出です。税務上のメリットではなく収益のために支払うものです。 >評価額の比で、実際の取得価額を按分するのが、通りやすいと聞きましたが ひょっとしたらそういうことがあるのかもしれませんが、私の経験で、税務署から「固定資産税評価額は政策的な調整が入っているから実際の比を表していない、消費税は当事者間で了解した金額だから正当である。」と言われたことがありますので、それを書いたに過ぎません。 最終的な判断を下すのは所轄の税務署です。具体的なアドバイスを受けたいのであれば税理士に相談すべきです。ここでの回答はあくまで参考意見にとどめてください。
1.不動産業者への仲介手数料は、以下のどれですか。 (3)のはずです。それ以外のことを書いているという本があるんでしょうか。建物については次の規定がありますので当然取得価額に含まれるはずですし、土地についてもこの既定が準用されるはずです。建物分と土地分の按分は、2.で計算する価格によって行うことになります。 所得税法施行令第百二十六条(減価償却資産の取得価額) 減価償却資産の(~省略~)取得価額は、別段の定めがあるものを除き、次の各号に掲げる資産の区分に応じ当該各号に掲げる金額とする。 一 購入した減価償却資産 次に掲げる金額の合計額 イ 当該資産の購入の代価(引取運賃、~省略~、購入手数料、~省略~、その他当該資産の購入のために要した費用がある場合には、その費用の額を加算した金額) ロ 当該資産を業務の用に供するために直接要した費用の額 2.土地と建物の区分をたとえば、固定資産税評価額で按分する際、その分母となる価額は、物件費用に加え、消費税、上記1(3)の手数料等を加えた額にするのですか。 按分計算の場合、「分母の金額=分子の金額の合計額」が成り立たなければなりません。あなたの計算方法では、分母と分子の合計が一致せず、計算結果が狂います。仮に固定資産税評価額で按分計算するなら分母も分子も固定資産税評価額ということになりますが、経験的に、固定資産税評価額(色々な調整が入っている)による按分では税務署はなかなか良しとはしないようです。 なお、消費税額がわかっているのなら、土地には消費税がかかりませんので、その消費税額を消費税率5%で割った金額が建物の税抜金額になります。仮に購入総額が1億円でそのうち3百万円が消費税だとしたら、3百万円÷5%=6千万円が建物の税抜価格、これに消費税3百万円をプラスした6千3百万円が建物の税込金額で、残りの3千7百万円が土地の価格ということになるはずです。 3.物件取得以前でも、本年1月1日からかかった、セミナー代金、参考書代、補修用に購入した工具代などは経費になりますか。 その経営に直接必要であるものなら経費になるはずです。 4.マンション新築15年から20年後に行う屋上防水補修工事、さらに壁・バルコニーのコーキング・防水補修工事は経費ですか、資本的支出ですか。 すでに入居者がいるマンションをそのまま引き継ぐなど、使用中の状態で行う工事であれば、通常の維持管理費用として経費になるでしょうが、現在入居者がなく、これから賃貸を始めるマンションに施こす工事であれば、経費でも資本的支出でもなく、上記条文の「ロ 当該資産を業務の用に供するために直接要した費用の額」に該当して、建物の取得価額になると思われます。 いずれにせよ、間違うと大変なので、事前に税理士か税務署に相談することをお勧めします。
補足
詳細なご教示、ありがとうございました。補足の質問です。 1.取得価額に含めるとなると、仲介手数料は経費にもならず、減価償却にも反映されず、税務的なメリットに活用することは何もできない、ということですか。 2.土地・建物の区分をする基準として、評価額の比で、実際の取得価額を按分するのが、通りやすいと聞きましたが、そのようなことはないのですか。また、中古で購入した場合、売主は消費税を多く払いたくないため、建物額を不当に小さくする傾向があるので、消費税からの逆算は使用したくないのですが、、。
お礼
仲介手数料の建物分は減価償却費に計上されるのですか。専門的で丁寧なお話をいただき、ありがとうございました。参考にさせていただきます。