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奇数の原子量を持つ原子核はなぜ核分裂を起こし易いのか?
U235やPu241の奇数の原子量を持つ原子核は、偶数のそれに比べて、なぜ核分裂を起こしやすいのでしょうか?
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>「量子力学の基本方程式を正確に解いて明らかにすることは極めて困難 それは、当然のことです。殻模型は、一体近似(平均場)であり、あくまでも、殻の安定性を簡単に説明するための、一つのモデルにすぎません。しかし、スピン軌道相互作用を考慮することにより、質量数が偶数の核の方が奇数の原子核よりも安定だということが分かります。 >魔法数が、核分裂を起こし易いのと深い関係があるのでしょうか 魔法数が直接核分裂と関係するわけではありません。核の安定性の議論をするために、魔法数を持ち出したにすぎません。核分裂はあくまでも、核の安定性に関わる問題なのです。核の安定性を論議するには、殻模型が理解しやすい、と云うことです。 >ワイツゼッカー と ベーテ の 公式でZ=偶数、N=偶数のときに、結合エネルギーが大きいのか不明です。 当然のことです。だから、「半経験公式」というのです。液滴模型では、非対称エネルギーの項とペアエネルギーの項の導出過程が明らかになっていないですからね。だから、「殻模型で考えてみては?」とお薦めしているのです。
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- ojisan7
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>奇数の原子量を持つ原子核はなぜ核分裂を起こし易いのか 簡単に言えば、不安定だからです。一般的に質量数が奇数の原子核は偶数の原子核よりも不安定です。安定な核については魔法数が知られていますが、これを理解するのに、原子核の殻模型が利用されます。量子力学(原子の軌道電子による)の知識があれば、原子核の殻模型について理解することは容易です。下記参考URLには分かりやすい説明がありますので、ご覧になって下さい。さらに詳しく知るには、原子核理論の教科書を図書館等借りて、勉強して下さい。
補足
お返事ありがとうございます。 >量子力学(原子の軌道電子による)の知識があれば、原子核の殻模型について理解することは容易です。 下記HPには、それに反しまして、 「量子力学の基本方程式 (シュレーディンガー 方程式) を正確に解いて明らかにすることは 極めて困難で,ほとんど 不可能です.」 と書いてあります。私もそのような感じがしております。 http://www2.kutl.kyushu-u.ac.jp/seminar/MicroWorld3/3Part2/3P24/liquid_drop_model.htm >安定な核については魔法数が知られていますが、 魔法数が、奇数の原子量を持つ原子核が核分裂を起こし易いのと深い関係があるのでしょうか? 私は、核分裂の条件として 結合エネルギー>臨界エネルギー(=バリアエネルギー) であり、ワイツゼッカー と ベーテ の 原子核の結合エネルギーを 表す公式でZ=偶数、N=偶数(元々奇数のNに中性子1個を吸収)のときに、結合エネルギーが大きいので、核分裂し易いと思っておりました。 しかし、なぜ、ワイツゼッカー と ベーテ の 原子核の結合エネルギーを 表す公式でZ=偶数、N=偶数のときに、結合エネルギーが大きいのか不明です。単に、経験によるからと言えば、そうなのですが、、、
お礼
お返事ありがとうございます。 >「殻模型で考えてみては?」とお薦めしているのです。 了解いたしました。殻模型を調べてみます。今後ともよろしくご指導願います。