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スプライシングと転写活性の関係

スプライシングを抑制すると転写活性は促進するのでしょうか?それとも抑制されるのでしょうか?人に質問されて分からなかったのですが、どなたかご存じでしょうか?そもそも専門外なのでスプライシングを抑制するような実験方法も知らないのですが、例えばどんな実験をするのでしょうか?

みんなの回答

  • rio2
  • ベストアンサー率55% (36/65)
回答No.2

なるほどスプライシングやmRNA自身を阻害するということをやったことがありますが、それによって正のフィードバックがかかるような可能性があることはありえるかもしれません。私が2年間とその後、後輩による2年間の試験では、調査と実験結果的には予測どおりの阻害はかかったようです。しかし、質問者様の考え方もありえないことはないと思いますし、ひとつの細胞に対する長期的な試験を行えばあるかもしれません。 スプライシングだけで研究しているところもありますし、ひとつのpre-mRNAからスプライシングパターンによって数種のmRNAになりますし、現在でもいくらゲノムを解析しようとも、mRNAのシーケンスと量を解析しなくては無意味ということでトランスクリプトームも盛んですし、さらにRNAiによってセントラルドグマが複雑化したこともあってこの部分の重要性は増していると思います。 発現解析とは、マイクロアレイや遺伝子診断のようなmRNAのハイブリダイゼーションを用いた手法について表した言葉です。RT-PCRでも準定量的にできるでしょうね。いずれにしても発現解析は安定したRNA抽出&精製が確立されなければ、どんなにアレイやPCRをしてもいつまでも半定量でしかないのです。 科学的にも実用的にもおもしろい分野ですね。

moto_iha
質問者

お礼

rio2様、この分野が一筋縄ではいかないことがよく分かりました。スプライシングについてもっと調べしてみようと思います。ご意見どうもありがとうございました。

  • rio2
  • ベストアンサー率55% (36/65)
回答No.1

スプライシング全体を抑制するという意味だと思いますので、そう捕らえてお話いたします。特定のpre-mRNAスプライシングを部分的に阻害して、本来とは少しだけ異なるタンパク質を合成させるというものもあります。 セントラルドグマの「今回に関る部分だけ」を書くと、以下の部分です。 DNA →(1)→ pre-mRNA →(2)→ mRNA →(3)→ protein スプライシングは(2)の部分で核内で起こります。 moto_iha様に質問された方は、転写が(1)の部分だと思い、(2)を阻害しても(1)には変化がないと考えたのではないでしょうか?あるいは、pre-mRNAがそのままproteinに翻訳されることを考えたのではないでしょうか? 発現解析では、「特定の」mRNAの量を見ることで、DNAの発現活性、転写活性を判断します。とすると、(2)を抑制すると、「特定の」mRNAの量は減ることになり、転写活性は下がると思います。しかし、全体のmRNA量は変化しないと思いますが、実際の実験方法では、pre-mRNAの特定領域の相補的DNA配列を用いるので(他に方法があるかもしれませんが私はこの方法しか知りません)、タンパク質に翻訳されることなく、RNaseHによって切断されます。 スプライシング抑制は上述の通り、私が知っているものは、pre-mRNAの特定領域に相補なDNAを用いて阻害する方法です。アンチセンス法、核内アンチセンス法、スプライシングアンチセンスなどと呼ばれています。しかし、核内までDNAを安定に運ぶ方法が困難で、世の研究者たちが四苦八苦している状況で、医療に用いるにはまだまだ至らないそうです。核内から出たmRNAを阻害するアンチセンス法は、ごく一部で少ないですが、人に利用された経験があります。

moto_iha
質問者

補足

rio2様、回答ありがとうございます。スプライシング全体の抑制についてです。僕が思ったのは、(2)を阻害するとpre-mRNAが蓄積するためにフィードバックがかかることで転写活性が抑制されるのか、あるいはmRNA量が減少するのでタンパク量も減少して、結果的にフィードバックで転写が活性化されるのかということです。調べていくと、CAPやpolyAの付加などの機構も存在してスプライシングの分野も奥が深そうですね。発現解析とはRT-PCRのことでしょうか?ふと思ったのですがRT-PCRはmRNA量だけではなく、pre-mRNA量も加味されるのでしょうか?また質問になってしまい申し訳ないです(^_^;)

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