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香気成分の分析法について教えてください
飲料のフラン系香気成分の定量分析法についてGC/MSにて検討しています。 今の段階では有機溶媒での液-液抽出で進めているのですが、できるだけ溶媒を使いたくないので、SBSE・SPMEでの方法も視野に入れています。定量単位はppb~pptレベルです。液-液抽出では夾雑成分に邪魔をされ、SN比どころではありません。 分析初心者なのでどの抽出法での分析法がもっとも効率がよく、かつ安定的に測定できるかが分かりません。 どなたかアドバイスください。
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香気成分の分析と言う事であれば、ヘッドスペース法での分析はいかがでしょうか?分析方法としては、排水中のVOC分析 JIS K0125などを参考にされてはいかがかと思います。また物によっては固層抽出法なども考えられますが、対象サンプルが飲料と言う事ですのでこちらもマトリクスまで濃縮される可能性が高いですよね、同時に、飲料の種類にも寄りますが固相を通過させるのに時間が掛かったり、大量の通液ができなかったりと言う可能性もありますね。また固相からサンプルを溶出させる時の溶媒の極性などを変化させてクリーンナップすると言う事も可能かもしれませんが、検討に時間が掛かりそうですよね。後はパージアンドトラップと言う手もありますが、これまたマトリックスが高いサンプルやバックグラウンドが高くなるサンプルには余り向かないかもしれませんね。 とりあえず、ご参考までに。
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- tsun-tsunta
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SPMEによるヘッドスペースの香気分析を行っています。 よろしければ参考にしてください。 通常は室温~35℃くらいで抽出を行っています。 サンプルを入れて密封したバイアルのヘッドスペース中にSPMEを入れ、静置するだけです。 果汁飲料の場合はLimonene含量が高すぎるため、時間は短めで5分くらい(それでもかなりの巨大ピークです)。 コーヒーもそうですね。 やはり夾雑成分が多いです。 それ以外の場合ですと、平衡化時間は30分程度ですが、様子を見ながら抽出時間を伸ばしたり縮めたりしています。 抽出温度は加熱臭の生成等を抑えるために低めにしています。 サンプリング量は使用するバイアルに依りますが、20mlバイアルであれば10ml以下で行っています(平衡化の関係で)。 ピークが小さい場合はNaCl(焼いたもの)を使用して塩折を行っています。 前処理は非常に楽w 最初にSCAN分析を行ってRTとスペクトルを確認した後、ターゲットイオンを設定してSIM分析を行います。 検出限界がどの程度かは、化合物の揮発性や水への溶解性などが絡んでくるため、一概には言えません。 目的化合物のスタンダードを添加し、とりあえずやってみるしかないかと…。 尚、SPMEの定量性については疑問視する声もあります。 公の場で発表すると、その部分を突かれる場合がありますね。 化合物によっては検量線が直線にならない場合も考えられますので、直線性の確認はしっかりと行った方が良いと思います。 きちんと直線性が得られる化合物については、安定して定量できると思います。
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詳細なアドバイスありがとうございます。 SPMEですか。ちなみにFiberはどのタイプのものがお勧めですかね? 抽出温度は低めですね。今回目的成分としているフラン系化合物は沸点が高めなので吸着されるかどうか心配です。又、高濃度の夾雑成分に吸着を邪魔されてしまそうな気も、初心者心として気になるところでもあります。 かなり詳しい条件までアドバイスいただきましたので、ひとまずやってみます。ありがとうございました。
お礼
アドバイスありがとうございます。 以前、固層抽出での検討もちょこっとやってみましたが、担体量が少ないタイプのものを使用したので、目的成分がオーバーフローしてしまいました。サンプルの夾雑成分は%~ppmレベルで含まれていますから、よほど選択性のある吸着材でないと目的成分までキャッチされる可能性は低いのではないかと考え、固層での検討はやめていました。 HSですか・・・。なるほど。検討してみます。 早々のレスありがとうございました。