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ダイオードの優劣
セレン、ゲルマニウム、シリコンダイオードの優劣を教えてほしいです。
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セレン整流器は「多数キャリア」を利用しているという点が他の整流器とは異なる点です。半導体中で電気を運ぶのは半導体の共有結合の欠陥としてのキャリアですが、シリコンやゲルマニウムのように「少数キャリア」を用いる素子に比べて大電流で使うのに適しているといえます。また、順方向電圧が小さいのでシリコンなどに比べて優れた整流性能が得られます。しかし、多数キャリアを使うために動作速度が遅くなるといった問題もあり、電源装置などの低周波回路でしか使われません。 一方、シリコンはPN接合による順方向電圧が0.6V以上あるため小さい信号の整流に使うことはできません。順方向電圧以下の電圧では電流が流れないからです。そのかわり大変動作が速く大電流動作にも対応できる製品が作られているため、セレン整流器を置き換えてきました。耐圧を高くとることができるのもシリコンの特徴です。現在のほとんどのダイオードはこのシリコンを使ったダイオードになっています。 ゲルマニウムダイオードはシリコンと同じく少数キャリアを使いますが、このキャリアの移動速度がシリコンよりも速いため高速の動作に適しています。しかし高耐圧製品や大電流の製品を作りにくいのでシリコンほど使われてはいません。また、順方向電圧が0.2Vとシリコンよりも低く小さい信号を感度よく検波する用途に優れています。ゲルマニウム検波ラジオがあってシリコン検波ラジオが使われないのはこの辺に理由があります。 ただ、シリコンと金属の境界面でのショットキバリア効果を利用したショットキバリアダイオードができてからはゲルマニウムダイオードはそれほど魅力があるとはいえなくなっていました。 しかし、最近はシリコン+ゲルマニウムを混載することにより100GHz以上の高速動作ができるトランジスタが作られるようになり、ゲルマニウムの魅力が再発見されています。
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- assamtea
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こんにちは。 一言で優劣と言ってもそれぞれ特徴があるので、この質問では RV車とスポーツカーの優劣は?と言っているようなものです。 セレンなんてもう最近は見掛けませんが、大電流を整流するには 適しているでしょうし、高周波になればゲルマニウムでしょう... 本当に大雑把に使い道の広さなら、シリコン、ゲルマニウムでしょう。 (セレンは真空管からトランジスタに変わったように、シリコンに 世代交代したと思っていいです)