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カルボン酸の反応って不思議?
カルボン酸は酸塩基交換ではCOOH⇔COONaという風にOH結合が乖離しますが、エステル交換反応ではOH基が求核置換を受けたりしますよね。ただ反応相手や反応条件で結合の弱さがかわるのでしょうか?
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カルボン酸であれ、アルコールであれ、中性および塩基性条件ではO-H結合が切れます。 しかし、酸性条件であれば、酸(H^+)の作用によって-OHがプロトン化されて、-OH2^+になります。 こうなればC-O結合が切れるようになります。 たとえばエステル交換において、-OHの-ORによる置換が起こるのは酸性条件です。 RO-による塩基性条件でのエステル交換も起こりますが、それはOHをもつカルボン酸ではなく、エステルだからこそ起こる反応です。 まあ、細かいことをいえばいろいろとありますが、-OHにおけるC-O結合切断におけるポイントはプロトン化です。 ^+は上付きの+です。念のため。
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- piyoco123
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非常によい着眼点です。 カルボン酸は酸塩基反応とカルボニル由来の求核性の二つの性質を共存させています。 すなわち、酸性条件化では弱酸であるので電離しないことと、 カルボニルがプロトネーションされるので求核性が上がります。 そのため、アルコールのような求核性の低い分子ですら攻撃できるようになります(酸性触媒下でのエステル化)。 塩基条件化では電離してアニオニックになるので求核性はかなり落ちます。 その為、水酸化物イオンやアルコキサイドしか求核攻撃できません(加水分解、エステル交換反応)。 また、水素結合や共鳴構造など他の官能基にはない性質も持っています。 高校でも出てくるカルボン酸ですが、実は結構複雑なんですよね。
- Ichitsubo
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結合の弱さが(特に)変わっているわけでも何でもありません。 カルボキシル基-COOHから水素イオンの取れた形は2つの酸素原子上のどちらにも等しく負電荷が掛かる(二つの極限構造で共鳴している)ため安定です。 また、エステル交換反応は、他のヒドロキシル基の酸素原子の非共有電子対が、カルボキシル基の炭素原子――極性によりδ+に帯電している――に結びつくことによっておこります。その後、炭素原子にひっついてきたヒドロキシル基がはずれて元に戻るか、元々持っている-OHがはずれるかの違いです。 さんとエステル反応を同列に扱おうとするから無理があるのであり、どちらも基本的な性質を知ればごく当たり前の反応です。