0の0乗は1、にしたい(その4)
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http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4355129.html -- 続き
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4375134.html -- その3
の続きです。
0^0を極限値から求める方法について考える。
候補は、次の3つである。(右極限値のみ考える)
(1)lim[y→+0]0^y
(2)lim[x,y→+0]x^y
(3)lim[x→+0]x^0
(1)について、lim[y→+0]0^y=0である。しかし、P=0^0と置くと
lim[y→+0]0^y
=lim[y→+0]0^(0+y)
=lim[y→+0]0^0*0^y
=lim[y→+0]P*0^y
=P*lim[y→+0]0^y
=P*0=0
つまり、この極限値は0^0の値とは関係なく0となるので、0^0は決定できない。
(2)について、極限値lim[x,y→+0]x^y=Lが存在するとは、
任意のεに対して δx,δy を適当に選べば、次のことが成立することである。
∀ε>0, ∃δx,δy>0 s.t. ∀x,y∈R, 0< x-0 <δx, 0< y-0 <δy ⇒ |x^y-L|<ε
ところが、x→0の値とy→0の値は異なるため、次の様に修正を行う。
∀ε>0, ∃δx,δy>0 s.t. ∀x,y∈R, δx/2< x-0 <δx, δy/2< y-0 <δy ⇒ |x^y-L|<ε
(x/2)^y=x^y*(1/2)^y≒x^y (|y|≪1)
x^(y/2)=√(x^y)
であるので、任意のεが存在するためには、L=0またはL=1でなければならない。
しかし、x>0, y>0 であれば x^y>0 であるので、L=1 である。
(3)について、lim[x→+0]x^0=1であり、
lim[x→+0](x+y)^0=1
も任意のy∈Rで成り立つ。つまり、(1)のような問題はない。
また、xの逆数(乗法の逆元)について
(A)x*x^(-1)=x^1*x^(-1)=x^(1-1)=x^0=1
(B)1=□*xの□を1/xと表す
という2つの意見があり、xの逆数はx^(-1), 1/xの2つがある。(続きの#49)
(A)と(B)で定義される逆数が等しければ、
x^(-1)=1/x
これがx=0^0でも成り立つとすると、
(0^0)^(-1)=0^(0*(-1))=0^(-0)=0^0=1/0^0
よって、0^0=1である。
いずれも、0^0=1を否定しないか、それを肯定しています。
この考えに、問題はありますか?