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漢字2題

1.「釈」と「彩」の偏は違うのでしょうか?  どういう意味(字源)があるのでしょうか? 2.「飲」の偏、かさの下は「良」に似ていますが、1画足りません。  原義は同じなのでしょうか?  「痕」の病ダレの中のつくりは、「良」と同じ語源を持つのでしょうか?

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  • garamond
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回答No.1

1. ・「彩」の左旁は「采」です。ただしどちらも新字体で「木」の上が[ノ]+[ツ]のようになっていますが、本来は「爪」ですから、「綵」の右旁の形です。 「采」は「採」(とる) の原字ですが、ここでは「サイ」という音を表しています。 ・「釈」(セキ、シャク) は略字で本来は「釋」と書きます。 「釆」(ハン、バン) は獣の足指の分かれているさまに象り、“弁別”という意味の字です。 「悉」では意味を表し、「番」では音を表しています。 というわけで、「采」と「釆」は全く別の字です。 2. ・「飲」の上部は新字体で「-」が「|」に変えられてしまいましたが、もとは「倉」の上部、つまり「合」の上部と同じです。 それを除いた部分は、「既」の左旁と同じですが、もとは「廐」にあるように[白]+[ヒ]の形です。 ・「痕」に含まれる「艮」は、もと[目]+[ヒ]の形です。 「根」「銀」「眼」「限」などの発音記号になっていますね。 ・「良」は、もとはこれらと全然違う形だったものが偶然似た字形に変化したものです。 つまり三つそれぞれ別のものです。

soramist
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丁寧な解説、有難うございました。

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  • sssinyaaa
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回答No.2

>1.「釈」と「彩」の偏は違うのでしょうか?  どうやら違うようですね。  「釈」の偏は釆(のごめ)へんといって、その成り立ちは、(会意)もと、手に種を持ったさまにより、種を蒔く、ひいて、分ける意を表す。「番」の源字。これを部首にして、わける、ふりかけるなどの意を示す字が出来ています。  一方の「彩」の偏は旧字を見ると「木」の上部が「爪」になっています。「サイ」と読みますが、成り立ちは、(会意)手(爪)で木から果実などを取り集めるさまにより、「とる」意を表します。「採」の源字です。「とる」の意味のほかに「いろどり」、「あや」「もよう」、「すがた」「かたち」…とあります。 >2.「飲」の偏、かさの下は「良」に似ていますが、1画足りません。原義は同じなのでしょうか?  これは違うみたいです。  「飲」の偏は食(しょく)へんです。かさの下は「良」です。1画足りないのは、良を偏にしたときに、俗に省略して一画足りない形に書くからです。  ならば同じ原義かというと、どうやら違うようなのです。  食へん(ややこしい本字があります)の成り立ちは、(会意)器に食物を盛ったさまに「ふた」をしたさまにより、食物、ひいて「たべる」意を表す。これを部首にして、飲食物・飲食することに関する意を示す字が出来ています。形声字の音符になると、しめる、ぬぐう(飾・ショク)などの意を示します。  「良」は、成り立ちが、(象形指事)もと、穀物をふるいにかけて流し入れ、また、流し出すさまにより、良いものを選ぶ意を表したが、ひいて、「よい」意に用います。 >「痕」の病ダレの中のつくりは、「良」と同じ語源を持つのでしょうか?  これも違うようです。  病だれの中は「艮(こん)」を音符として使っています。  「艮(こん)」の成り立ちは、(象形指事)人(最後の二画は変わった形)が目を後ろ向きにしているさま(最初から四画までは変わった形)により、そむく意をあらわします。  「艮」の意味としては、(1)そむく、もとる、さからう(2)とまる、とどまる(3)かぎる(限)(4)なやむ、かたい(難)、むずかしい・・・とあります。  易の八卦(はっけ)の一つ、止まって進まないさまにかたどる意味もありますよね。この八卦の「艮」を、方角または時刻にあてて、わが国では「うしとら」といいます。  冗長に過ぎましたね。申し訳ありません。  角川の「新字源」をもとに勉強しました。                                                                                                   

soramist
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