相互に相手方から一般に期待される信頼を裏切ることのないように,誠意をもって行動すべきである,という原則です.
例えば,家具を買って配達してもらうとき,家具屋の契約上の義務は,家具を届けること.しかし信義則上,配達先の壁や床を傷つけないように気をつける義務もあります(付随的注意義務).
根拠条文は,解答No.3の通りです.
No.4に書いてあるのは,信義則の1つで「禁反言の原則」と呼ばれるものです.
例えば,時効完成を知らずに債務の承認をした者の時効援用は認められない(相手の時効は援用しないんだという期待を裏切るから).
誤解を招きかねないので,念のためですが,
規定(規約)として明文化したり,約束(契約)した場合は,それに基づく義務が生じます.信義則と言うのは,規約や契約内容にない部分を補ったり,規約や契約内容を形式的に適用したときの不都合を修正する機能を営みます.