nakaizuさんへのお礼と質問者の疑問に対するアドバイス
N0.4 nakaizuさんの説明は本質を突いていて, 直観的理解という点でとてもよい勉強になりました.既知の断片的知識が非常に整理され,すっきりしました.この場を借りてお礼申し上げます.
さて,本来nakaizuさんじきじきにご回答いただくのが筋であり,横槍を入れるつもりはないのですが,質問者は急ぎのようなので,とりあえずのアドバイスを書きます.誤りや不十分な点はご訂正くだされば幸いです.
>三角形の各頂点を通り、対辺に平行な直線を引きます。全部で3本引けますが、その交点をA',B',C'とすると三角形A'B'C'は元の三角形ABCの長さでは2倍、面積では4倍の三角形になります。
例えば四角形ABA'Cは AB//CA', AC//BA' より平行四辺形であり, AB=CA' がいえる. 同様にしてAB=B'C も言えて, 結局 A'B'=2AB.
他の対応する辺もそれぞれ2倍と示せて, △A'B'C'は△ABCと相似で相似比は2(辺が2倍, 面積は相似比の2乗で 2^2=4倍).
>三角形ABCの垂心は三角形A'B'C'の外心になっています
これはすでに納得してもらえたものとします.
>三角形ABCと三角形A'B'C'の重心は同じ所
直観的には自明なのかも知れませんが, 生徒が「自明」とやると減点対象という危険もあるので, 一応示します.
例えば, △ABCの重心Gを始点として表すと,
先ほどの話で点Cは線分A'B'の中点になっていることより,(→GA'+→GB')/2=→GC
同様にして (→GB'+→GC')/2=→GA, (→GC'+→GA')/2=→GB もいえて,これら3式を辺々加えると
→GA'+→GB'+→GC'=→GA+→GB+→GC となるが,左辺は△A'B'C'の重心をG'として 重心の定義より 3*→GG' であり,
一方右辺は 3*→GG=3*→0=→0 (始点と終点が同じベクトルは→0でした.)
[重心の定義: 任意の始点 Oに関し (→OA+→OB+→OC)/3=→OG (の3倍)を使っています.]
よって 3*→GG'=→0 <==> G'=G (2点G'とGは一致)
すると
「△ABCと△A'B'C'は共通の重心である点G(=G')を相似の中心として逆向き(裏返し)に相似で,相似比は1:2」 [1:(-2) と表現したりする]といえます.よって△ABC上の任意の点Pと△A'B'C'上の対応する点P'とは
→GP'=-2*→GP の関係にあります.
よって,対応する外心KとK'についても→GK'=-2*→GK であり,一方△ABCの垂心Hと△A'B'C'の外心K'は一致することは既に確かめられたので,結局 →GH=-2*→GK
お礼
nakaizuさんこんにちは! >三角形の各頂点を通り、対辺に平行な直線を引きます。全部で3本引けますが、その交点をA',B',C'とすると三角形A'B'C'は元の三角形ABCの長さでは2倍、面積では4倍の三角形になります。 すみません、確かにそうなりますが、これはなぜなのでしょうか?何か理由があれば教えてください。 >図形に書いてよく見ていると、三角形ABCの垂線は三角形A'B'C'の辺の垂直二等分線であることがわかります。つまり、三角形ABCの垂心は三角形A'B'C'の外心になっています。 わおっ!って感じです。すごい感動しました! >三角形ABCと三角形A'B'C'の重心は同じ所 すいません、なぜそうなるのでしょうか?これは理屈ではなくて知識として知っておくべき内容ですか? >共通の重心Gから三角形ABCの外心へのベクトル→GOの逆むきにして2倍にしたものが重心からA'B'C'の外心へのベクトル→GHとなることが感覚的に理解できるかと思います。 すいません、「三角形ABCの外心へのベクトル→GO」っていままでに登場してきてないのですが、「三角形ABCの外心」と「三角形A'B'C'の外心」がどなような関係にあるのかわかりません。すみませんが、よろしくお願いします。