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黄金比とフィボナッチ数列
分母がある自然数N以下で分子も自然数の分数の集合を考えたとき、 集合の中で最も黄金比に近い値を持つものは、必ずフィボナッチ数の分数になっているような気がします。 <一応プログラムによって約21億まで確認しましたが、そうなっていました。 これって証明できるのでしょうか? 例えばNを10とすると、13/8が分母が10以下の分数で最も黄金比に近い値を持つのですが、フィボナッチ数の分数となっています。
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ANo.2 です。 理解できなかったようなので,黄金比 φ=(1+√5)/2=1.618… の場合を書きます。 1/1<φ<2/1, (1+2)/(1+1)=3/2 <φ 3/2<φ<2/1, (3+2)/(2+1)=5/3 >φ 3/2<φ<5/3, (3+5)/(2+3)=8/5 <φ 8/5<φ<5/3, (8+5)/(5+3)=13/8 >φ 8/5<φ<13/8, (8+13)/(5+8)=21/13 <φ 21/13<φ<13/8, …… このようにして得られる分数は,b/a<φ<d/c かつ ad-bc=1 を満たしています。 O(0,0),P(a,b),R(c,d) とすると,b/a, d/c はそれぞれ OP,OR の傾きになります。 Q(a+c,b+d) とすると平行四辺形OPQRの面積が ad-bc=1 です。 ゆえに,この平行四辺形の内部には格子点がありません。 したがって,OP,OR より傾きがφに近くて分母が最小の格子点はQです。 分母が13+8=21未満の分数で黄金比に最も近いものは,小さい方では 21/13,大きい方では 13/8 です。 参考までに,円周率πの場合,次のようになります。 3/1<π<4/1 3/1<π<7/2 3/1<π<10/3 3/1<π<13/4 3/1<π<16/5 3/1<π<19/6 3/1<π<22/7 25/8<π<22/7 47/15<π<22/7 69/22<π<22/7 91/29<π<22/7 : 157/50<π<22/7 … まだ 22/7 が 157/50 よりπに近い 179/57<π<22/7 … 179/57 が 22/7 よりπに近い : 333/106<π<22/7 333/106<π<355/113 :
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- mis_take
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黄金比に限らず正の無理数なら何でもよいですが,xとします。 m<x<m+1 となる整数mをとり,次のように a_n,b_n,c_n,d_n を定めます。 (n=1 のとき) a_1=m,b_1=1,c_1=m+1,d_1=1 (n=k まで定義されたとして,n=k+1 のとき) e_k=a_k+c_k,f_k=b_k+d_k として (ア) e_k/f_k<x のとき a_{k+1}=e_k,b_{k+1}=f_k,c_{k+1}=c_k,d_{k+1}=d_k (イ) x<e_1/f_1 のとき a_{k+1}=a_k,b_{k+1}=b_k,c_{k+1}=e_k,d_{k+1}=f_k そうすると, a_n/b_n<x<c_n/d_n |a_nd_n-b_nc_n|=1 を満たします。 a_n/b_n が 分母が max{b_n,d_n} 以下で値がxより小さい分数の中で最もxに近いもの c_n/d_n が 分母が max{b_n,d_n} 以下で値がxより大きい分数の中で最もxに近いもの になります。 フィボナッチ数列でなくとも, f_1=何か,f_2=何か f_{k+2}=f_{k+1}+f_k と定義すれば, lim f_{n+1}/f_n = 黄金比 になります。 しかし,フィボナッチ数の比だけが「美しい」と言われるのは,まさにこの性質があるからです。 よいところに気がつきましたね。
「フィボナッチ数列 黄金比」でググってみてください。 証明が載っています。
補足
フィボナッチ数列の比が黄金比に収束するという証明はたくさん見つかるのですが、 フィボナッチ数列の比以上に黄金比に近い値を与える分数が存在しえない、という証明は見つけられませんでした。 #見落としているor同値の証明がなされているがそれに気づけていない可能性もありますので、 できれば具体的なURL等教えていただけるとうれしいです。
お礼
丁寧にありがとうございました。おかげで疑問はすっきりしました。 そして、フィボナッチ数がうまくできているなぁと以前にもましてそう思うになりました。