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御簾について

御簾の御というのは簾の尊敬語だと思うのですが、 先日映画を見ていたところ、徳川家康が「御簾をあげい」というせりふがありました。 当時御簾という言葉はそれで通用していたのか、たとえば天皇だけが簾と言ったのか、または映画の製作者がまちがえたのか 詳しい方、よろしくご指導ください

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回答No.1

 御簾のミはたしかに敬意をあらわす接頭語です。ただし同種のオ、オン、ゴなどよりはるかに発生が古く、万葉集のころからすでに日常的に用いられている言葉でした。  そのため早くに敬意を示す意味を失い、単なる接頭語に変化にしてしまいます。  たとえば「お神輿」(オ・ミ・コシ)、「お神酒」(オ・ミ・キ)、「お御籤」(オ・ミ・クジ)などは、もともとミコシ、ミキ、ミクジで充分に敬意を含んだ表現であったにもかかわらず、時代がくだるにつれてミの敬意が失われてしまったために、「ミ**」というだけでは敬意が不充分であるように感じられ、さらにそのうえにオをつけたかたちです。なかには「おみおつけ」のような例さえあります。  御簾もこれと同様で、本来敬意を含む表現であったものが、次第にその含意を失って、簾という普通名詞と同じ意味しか持たなくなったものです。家康の時代なら、自身で「御簾」といったとしてもおかしくありません。  このように言葉のなかには、ニュアンスの耐用期限が切れて、含意を失ってしまうものが折々見られます。

puti-cyan
質問者

お礼

回答ありがとうございます 的確で分かりやすいすばらしい回答で大変勉強になりました 目の前のもやもやがぱーっと明るくなった感じです

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