手元の吉武好孝「翻訳事始」(早川書房)の記述を抜粋すれば以下のようです。
完訳では、河島敬蔵訳「欧州戯曲 ジュリアス・シーザルの劇」が、明治16年2月16日から31回で明治18年まで、「日本立憲新聞」に連載されたと竹村覚「日本英学発達史」記されているとのこと。
井上勤訳「人肉質入裁判」(明治16年)
坪内雄蔵訳「自由太刀餘波鋭鋒」(明治17年)
柳亭種彦訳「銭の世の中」(明治18年)
などなど、続々と翻訳が始まっています。
一方、シェクスピアが日本で最初に上演されたのは、文化7年(1810年)、「ロメオとジュリエット」の翻案である「心謎解色絲(こころのなぞをとくいろいと)」の外題で、江戸の市村座でのことだったとも。
また、詩文については「名訳詩集」(白鳳社)によれば、
「オフェリアの歌」(新声社 明治22年)、「花くらべ」(上田敏 明治38年)
お礼
上演時期や詩文まで、丁寧なご回答どうもありがとうございます。 それぞれ時期が違うんですね。 とても参考になりました。