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中学の歴史的仮名遣いに関する問題について
現代仮名遣いに直せという問題で、 1.食らふ ( くらう ) 2.候ふ ( そうろう ) と、解答には()のようにあります。 _ auはoと読むと解説にあり、 _ _ _ 候ふ(さうらふ): saurafu は soro(fは無視するとあるのでafuはo)というのは納得できるのですが、 _ 食らふ(くらふ): kurafu は、kuro となり、「くろう」が 正解なのではないかと思うのですが、「くらう」が正解とあり、 どう違うのか分からず悩んでいます。 どなたか分かりやすく説明していただけませんか?
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問題の答えとしては,両方正解にするというのが妥当だと思います。 実際,「ポケットプログレッシブ全訳古語例解辞典」では,「くらふ」の現代仮名遣いを「クラ(ロ)ウ」と書いてあります。 動詞の「~あふ」をどう発音するかについては,「~アウ」と「~オウ(オー)」の両方があって揺れていますが,戦前は一般に,文語体の文を読むときは「~おう」,日常会話や,口語体の文では「~おう」と発音する場合が多く見られました。 たとえば,「蛍の光」の2番の最後,「さきくとばかり うたふなり」は,文語ですので「ウトーナリ」と発音します。 しかし,口語体で「今から歌うよ」などというときは「ウトーヨ」などとは言いません。 百人一首で「あふことの たえてしなくば なかなかに~」という歌がありますが,これは文語体ですので,「オーコトノ」と発音します。 一方,「君に会うために」を「キミニオータメニ」とは発音しません(方言は別にして)。 ところが,戦後,現代仮名遣いになってからは,文語体であっても「~あう」と読む人が増えてきました。 「蛍の光」などは,現代仮名遣いで「うたうなり」と表記すると,そのまま「ウタウナリ」と発音されてしまうので,わざわざ「うとうなり」と表記されるようになりました。 「~し給ふ」も,「~タマウ」「~タモウ」両方ありますが,昔は「~タモウ」のほうが優勢でした。最近は「タマウ」に流れつつあります。 讃美歌「きよしこの夜」の1番の歌詞に出てくる「ねむり給ふ」は,現代では「ねむりたもう」と表記されています。 というわけで,おそらくその問題集の回答をかいた人も,最近の流れに流されていて,「食らふ」を現代語風に「くらう」と読む読み方しか知らなかったのでしょう。 また,No.1さんのおっしゃるように,現代語としての発音を尊重したとも考えられます。 (でも,さすがに「~候」を「~ソーラウ」と発音する人には出会ったことがありませんが) 先ほどの「全訳古語例解辞典」では,これらの単語も「給ふ タマ(モ)ウ」「歌ふ ウタ(ト)ウ」などのように両方を併記してあります。 「候」は「ソウロウ」だけです。
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- tanuki4u
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どのような解説があるのか不明ですが、音変化による一律的な歴史的仮名遣いの、現代仮名遣いへの変更は、間違っている説明です。 歴史的仮名遣いは、基本的には平安時代の音を基本としていますが、語源主義・文法主義です。それに対して、現代仮名遣いは表音主義です。基本的に「今、こう発音しているから こう表記する」ということになります。 一部 「は」=わ と発音するとかありますますが。 英語も同じような法則というか歴史があります。 最初の英語表記法は、無論「表音」のためでした。 19世紀頃に、語源主義による表記方法の変更があり、今のような、発音しづらい英語になっています。 Knight の Kはなぜ発音しないかというと、語源的には Kが ついているのだが 発音しないからとしか言いようがない。enough も 19世紀の初めには enouf と 表記していたそうです。 ということで、日本人の発音変化の問題になります。 というか、どんな発音が気持ちいいか。そして、その発音をどこまで発声に忠実に表記することを国語審議会が許しているかの問題。 SAURAHU → SAURAU そして auの二重母音が o になって soroまで 簡略化 KURAHU → KURAU なんで KURO にまでならんのか? 高楼 が歴史的仮名遣いでは KAUROUとなります、ローマ字変換でも KOUROUと入力しますが、KOROと読んでます。 二重母音が続くと、うざったいので 長母音にしちゃうというのが日本人のナチュラルな感覚なのではないでしょうか。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E7%9A%84%E4%BB%AE%E5%90%8D%E9%81%A3 現代化仮名遣いのいい加減さに関しては 上記参照
- tatsumi01
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「食らふ」は現代語で「これでも食らえ」、「横綱のまわしに食らいついた」のように五段活用動詞「食らう」として使われます。したがって「くらう」が正解になっているのでしょう。 落語に出てくる「その菜を食ろう判官」→「では義経にしておけ」という掛け合いでは「食らう=くろう=九郎」が落ちになっているので「食らう」=「くろう」という使われ方もなくもありませんが「食らう」が広く使われると思います。