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龍という字について
竜と龍の違いについて、以前どこかの質問で龍は竜からつくられた?というような回答を拝見しました。ではどの時代から日本にそれらの漢字が現れるようになったのでしょうか?確か新撰字鏡という辞書が最古らしいと聞いたのですが、それには載っているのでしょうか。倭名類聚抄本文篇というのを見てみましたが、文字こそ発見できたとはいえ、漢文で何が書かれているのか分からず…。竜という字では載っていなかったのはなぜか、ということも疑問です。似ているけれど色々な形の漢字だったりして、それがいつ今私たちが習う形になったのか…。 大体で構いません!ご意見よろしくお願いします!
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>龍は竜からつくられた というのは適切ではありません。 甲骨文はもちろん象形文字で「りゅう」の形を描いたものです。 その後、金文では「辛」の下に「月」を書いたような形に変化しました。 このあたりを指して“「竜」のほうが古い”と言う人もいるのでしょう。 『説文解字』(後漢・許愼撰) の小篆では、この「辛」+「月」の右に現在の「龍」の右側を加えた字になっています。 それが楷書体を経て「辛」を省いて「立」にした、現在の「龍」になったのです。 そういうわけで「竜」の字体もにわか作りの略字ではなく、“筋の悪くない異体字”ではありますが、 「竜」が先にあって、後から「龍」が出てきたように言うのは適切ではないと考える次第です。 * #1さんの回答に関連して言うと、字書に「古字」「古文」というのは、 “かつて使われたことがあるが、今は使われない字”という意味であって、 時間的に現行の標準的な字体より先に存在したことを意味しません。 単語のレベルで言うと「死語」に近いものです。 初め「龍」は当用漢字 (昭和21=1946年) には入りませんでしたが、 昭和26 (1951) 年に人名用漢字になりました。 昭和29 (1954) 年の当用漢字補正案で「竜」が新字体として入っていました。 内閣告示には至らなかったため、人名用漢字の「龍」はそのままでしたが、 マスコミでは先取りして「竜」を新字体として使うことになりました。 昭和56 (1981) 年に定められた常用漢字は、当用漢字補正案が“削除する”とした字を残した以外、そのまま採用したので、 「竜」が新字体、「龍」が旧字体と言うことになったのですが、 人名用漢字の許容字体として、他の多くの字の旧字体とともに、旧字体の「龍」も使えることになりました。 そして平成16 (2004) 年の大改正(?)で人名用漢字が大幅に増やされるとともに、「許容字体」がすべて正規の人名用漢字に昇格しました。 * 細かいことを言うと、「常用漢字表」で「竜」の脇に添えられた旧字体も、今の「人名用漢字表」に載せられたものも、「龍」の右上第一画は短い横画であって、JIS字体の「龍」の右上が「立」であるのとは一致しません。 (ちなみに「辛」の第一画も本当は「一」とするのが正字です。)
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- garamond
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#2、#3です。 「古字」について補足します。 下記URLで簡野道明『字源』が見られます。 http://wagang.econ.hc.keio.ac.jp/zigen/ 三画「囗部」で「圀」を御覧下さい。 >國(口部八畫)の古字、唐の則天武后の作。 とありますね。 だからといって「圀」が「國」より古いと考える人はいないでしょう。
- garamond
- ベストアンサー率53% (1119/2111)
#2です。 入力ミスを訂正します。 最後の部分 「龍」の右上第一画 JIS字体の「龍」の右上 の「右上」は「左上」の誤りです。
- dainipponn
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的外れな回答かもしれませんが……。 「竜」は「龍」の<古字>に分類されるものです。 今はなぜか日本で「龍」の新字扱いですが^^; 的を射ていなければシカトしてください^^;
補足
丁寧な回答有難うございます! では甲骨文からの流れが龍という字につながるもので、竜は龍の異体字(略字)として使用されるようになったということでしょうか?