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バートランド・ラッセルの記述理論とは何か?
- バートランド・ラッセルの記述理論とは、存在しない指示対象を含んだ文を解釈するための手法であり、フレーゲの無意味理論とは異なるアプローチである。
- この手法によれば、「現代のフランス王」「ペガサス」といった非存在者についても文を有意義に解釈でき、その真偽を確定することができる。
- また、記述理論は1905年に発表され、初めてラッセルによって提案された。
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>この記述理論というのは何に役立つのでしょうか? 実生活には何の役にも立ちません。 哲学は人生のことばかり考えているわけではないのです。 以上。 これで終わってはダメですか? もう少し人生には役に立たない無駄話を聞きたいですか? では少しだけ。 論理学では意味を考えるとき、その中心となる文をまず求めます。 中心としてふさわしいのは、本当か嘘かが言える文です。 真か偽かを決めること、これを「真偽を確定」するといいます。 またそういう中心となる文を命題といいます。 たとえば、「この部屋にはクマがいる」は本当か嘘かのどちらかです。 「今雨が降っている」も真か偽かのどちらかです。 しかし、「この部屋にはクマがいますか」という質問や、「雨よ、降れ」という命令は真偽を決定できません。ですから命題ではありません。 このように普通の命題は単純な肯定文です。 しかし時々困った文があります。 「ペガサスには羽が生えている」 「フランス王は禿だ」 これは本当かどうか決まりません。ペガサスもフランス王も存在しないんですから。ではどうするか。 ここで哲学者たちは考えました。 ある人は「真偽が決まらない以上、命題ではない」としました。 またある人は「存在しないものを語った文は、意味を持たない」と主張しました。 またある人は「これはどう見ても命題だから、なんとか命題だとする方法を考えよう」としました。これがラッセルですね。 ただ残念ながら、「存在」とか「指示対象」などの用語を説明しようとすると、講義を一年間しなければならないので、ここではできません。 また今なら、「フランス王」や「ペガサス」の存在する世界を考え、その世界での真か偽を考えると言うことになるでしょうが、それはまた別の話。 いずれにせよ、形式論理学者や形式意味論学者以外には縁のない世界です。 気にしない、気にしない。
お礼
すごくわかりやすい説明です。 私が読んだときは見事に何のことだかわかりませんでした。 実生活になんの役にも立たないものを学ぶ人っていうのは 本当に興味があって学ぶ人なんでしょうね。 真の学者のような気がします。 すばらしい回答ありがとうございました。