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エクセター本
エクセター本 (The Exeter Book) は英国最古のお笑いの本というのは本当でしょうか?どういった内容の書物なのでしょうか?
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検索してみました。 http://en.wikipedia.org/wiki/Exeter_Book http://en.wikipedia.org/wiki/Anglo-Saxon_literature エクセター本というのは10世紀に古英語で書かれた詩集で、そのなかに95篇のなぞなぞ詩があるそうです。 なぞなぞ詩のなかには、たとえばつぎのようなものがあります。 上着のすそをめくると男のもものあたりにぶらさがっているもの 端っこに穴があって硬くこわばってぐるぐるまわすことができる 男がローブをたくしあげるときはぶらさがったそいつの先っぽを おなじ大きさのおなじみの穴のなかにさしこむつもりなんですよ The Exeter Book / Riddle 44 http://penelope.uchicago.edu/~grout/encyclopaedia_romana/britannia/anglo-saxon/flowers/enigmata.html http://catb.org/esr/riddle-poems.html http://www.georgetown.edu/labyrinth/library/oe/exeter.html このなぞなぞのこたえは、もちろん 「鍵」 であろうと推測されています。 当時のイギリスではベネディクト修道会の影響力が大きかったこともあり、こんなたわいのないなぞなぞでも笑いころげるほどおもしろかったらしいのです (あくまでも推測ですが)。 エクセター本のなぞなぞ以外の詩は、さらにまじめな英雄叙事詩やキリスト教の宗教詩や悲しみをうたった詩だそうです。エクセター本より古いアングロ・サクソン文学の題材の多くもそうです。近年になって、なぞなぞ詩だけでなくこうした文学にも実はユーモアがたくさんふくまれているということがわかってきました。とはいえ、それらはなぞなぞ詩のように笑いを主な目的とした作品とはいえないようです。したがって、エクセター本のなぞなぞ詩が 「英国最古のお笑い」 というのは、本当だとおもいます。 " Humour in Anglo-Saxon Literature, Cambridge " (Brewer, 2000) / Introduction by Jonathan Wilcox http://english.uiowa.edu/works/wilcox_humour_intro.html
お礼
遅くなって大変すみませんでした! 拝見させてもらい、とても楽しく読みました! 面白い本だったんですね。中世像が変わりました!