遺伝子組み替えと生物進化
遺伝子組み替えによって、他の生物の遺伝子の一部をまったく種の異なった生物の遺伝子に組み込むことがされますが、これは、非常に大雑把に言って、生物の進化と同じようなことを、人工的にやっていると考えていいのでしょうか。
ミトコンドアなど、現在の高等生物の細胞の構成要素の一部は、元々、進化の過程で、他の細胞生物から融合されたものであり、現在の遺伝子組み替えと同じことのように思えるのです。
ただ、幾つかよく分からない点があります。
1.遺伝子組み替えというのは、例えば、旱魃に強いとか虫の食害がないとか、または、ガン遺伝子のような、「環境とかに対する機能、または、その生物体自身に対しての機能を組替え」をさせるものですよね。元々の生物体でのある特定の機能のみを、まったく異なった種の生物体にどうして発現させることができるのでしょうか?
旱魃に強いと言う機能は、その植物体自体が長年かけてその植物体の構造と言うか特性のようなものにあわせて、総合力として身に付けたものであるように思うのです。変なたとえですが、自動車のタイヤを自転車につければ速く走れるようになると言う感じになっているように思えて、どうも不思議です。
2.上の疑問と同じことなのですが、遺伝子組み替えをやると、狙った機能が、組み込まれた生物体の、それまでの遺伝子情報と何らかの形で協調するように自動的に再構成されるのでしょうか?それとも、細菌レベルの機能を植物体に移すなど、それは進化の過程と同じく、細菌→高等生物であり、そう言う形での組換えなら、自動的に異なる種の遺伝子でも協調的に働いて行くことができるのでしょうか?
3.変なたとえかも知れませんが、もう少し具体的な形での疑問です。こうもりの多くは、頭部から高周波の音波を出して、それをレーダー代りに使って暗闇でも活動ができるといいます。その機能をつかさどる遺伝子情報は、当然あるはずです。仮に、その遺伝子情報が、一体となった、まとめて取り扱いができるようなもの、つまり、遺伝子組み替えの対象となるようなものであったとします。それを例えば、他の鳥類、昆虫、象等の哺乳類、または人間に組替えた場合、それぞれの生物体の中で、遺伝子が協調的に働いて、それぞれの生活のしかたの中で、単に暗闇の中でも外界が知覚できるようになるのでしょうか?つまり、こうもりは、飛びながら音波を発していて、飛びながら瞬時に情報処理をする結果、暗闇を飛べるわけですが、象や人間には、飛ぶ機能などありません。つまり、飛び方をコントロールする部分とは切り離された形で、音波探知機機能とで言うものが元々こうもりにあるのでしょうか?
お礼
ありがとうございました。