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稲妻の「妻」とふりがなについて
稲妻は振り仮名で書くと「いなずま」 ですが妻を訓読みすると「つま」となりますよね。 この「つ」と「ず」はなぜあるのでしょうか。気になります。教えてください。 お願いします。
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他の方が詳しく回答されておりますが、国語改革の所為ですね。他にも妙な例はあるのですが。 語源的には雷電(雷)と稲が交尾して稲穂をはらむからだそうです。 イネのツマと書くのですから、イナヅマが歴史的にも言語的にも正しいと思うのですが。
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- azuki24
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昭和21年の告示『現代かなづかい』では、昭和61年の改訂版『現代仮名遣い』のなお書きに見える「現代語の意識では一般に二語に分解しにくいもの等」という記述はありません。 したがって「稲妻」は二語の連合によって生じた「づ」なので、「いなずま」ではなく「いなづま」と書くことになります(具体例には記載なし)。 ------------------- 『現代かなづかい』(昭和21年 内閣告示第33号) 細則 第3 ぢ、づ は、じ、ず と書く。 1.ぢ を じ と書くもの <例略> 2.づ を ず と書くもの <例略> ただし (1) 二語の連合によって生じた ぢ、づ は、 ぢ、づ と書く。 例 はなぢ(鼻血) もらいぢち(もらひ乳) ひぢりめん(緋縮緬) ちかぢか(近々) みそづけ(味噌漬) みかづき(三日月) ひきづな(引綱) つねづね(常々) いれぢえ(入智慧) ちゃのみぢゃわん(茶飮茶碗) (2) 同音の連呼によって生じた ぢ、づ は、 ぢ、づ と書く。 例 ちぢみ(縮み) ちぢむ(縮む) つづみ(鼓) つづら(葛籠) つづく(続く) つづる(綴る) ------------------- また、昭和21年の『現代かなづかいの生かし方』には、二語連合の「づ」の具体例が多数挙げられていますが、その中ではなぜか「稲妻」が「いなずま」に変わっています。そのことについて解説等はありません。 ------------------- 『現代かなづかいの生かし方』(昭和22年 文部省内国語問題研究会) ○つま(妻) おもいづま かくしづま こいづま しのびづま とおづま にいづま はしづま ひとづま 「ずま」 いなずま きりずま ------------------- 昭和31年の『正書法』には、「語構成の分析的意識のないもの」として「ず」と書く語の例に、「いなずま」が挙げられています。このあたりが「いなずま」の発端のようです。 ちなみに、新明解国語辞典は、昭和47年の初版から最新の第6版まで、すべて「いなずま」で見出しを立てています。 -------------------------- 『正書法について』(昭和31年 第3期国語審議会報告) <上略> 「現代かなづかい」の2語の連合における連濁の「ぢ」「づ」の書き方は,語の構成意識をかなづかいの上に表わしたものであるが,しかし,2語とは「ぢ」「づ」に始まる語の語意識によって前後の部分が二つの部分からできている意識のあるなしによって決まると考えられる。その意識は,後半を漢字で書く際の書き方,後半の語を含む語群との連想,その語と派生関係にあると思われる語との連想がささえとなる。 <中略> 「ぢ・じ」「づ・ず」の書き分けについて,語意識の考えを導入し,疑問の語を処理してみると,「2語の連合によって生じたぢ・づはぢ・づと書く。」という場合の「2語の連合」ということばは,その解釈に幅をもたせる必要が生じてくる。2語の連合といっても,必ずしも独立する語どうしの結びつきに限らず,接頭辞・接尾辞のような接辞と独立が明らかな語との結合をもその中に入れて考えられる。こう考えてくると,現代語として語構成の分析的意識がある場合には,ぢ・づと書くことになる。このときは,漢字の連想を伴う場合もあろう。 以上の考え方に従えば,たとえば次の語にはぢ・づを使うことになるであろう。 <例略> また,次のような語は,現代語としては,語構成の分析的意識のないものと考えられよう。したがって,これらには,じ・ずを使うことになるであろう。 かたず ぬかずく みみずく さしずめ おとずれ さかずき つまずく いなずま かしずく ひざまずく なかんずく あせみずく きずな うなずく <以下略> 語構成の分析的意識は,現状においてはかなり個人差のあるものであるから,以上の判定についても見解の相違はあろう。(たとえば,特に,*印をつけてあるもののごとき。)しかし,「現代かなづかい」を前提とすれば,この程度の判定を認めることによって正書法の解決に一歩近づくことができるであろう。 <以下略> ------------------------ 以上がおおよその経緯です。 いずれにしても、稲妻を「いなづま」と書くか「いなずま」と書くか、国によって強制されているわけではありません。 なお、字音仮名遣いについては戦後の国語改革だけでなく、戦前から検討されていました。昭和6年には臨時国語調査会(後の国語審議会)が「仮名遣改定案(修正)」を発表しており、この中にもジヂズヅの区別が部分的に採用されているということです(内容は未確認)。 また、漢字制限についても戦後に初めて行われたわけではなく、大正12年には「常用漢字表」(1962字)が発表されています。さらに昭和6年には「常用漢字表修正案」(1856字)、昭和17年には「標準漢字表」(常用1134字、準常用1320字、特別74字、計2528字)が、それぞれ発表または答申されています。いずれも関東大震災や満州事変、第二次大戦等で正式採用が見送られましたが、戦後の「当用漢字表」(1850字)は戦前からの改革事業の継続ともいえます。昭和56年の現行「常用漢字表」(1945字)によって、半世紀以上も前からの課題にようやく一区切りついた状態です。
- mii-japan
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このようなわけの判らない表記法は 昭和20年代初頭に 国語審議会等が決定して、使用を強制したことが原因です 関連して、漢字の使用制限もあります(教育漢字・当用漢字) ある漢字の使用を禁止したため、熟語を漢字とかなを混ぜて書いたり、同じ音で意味の異なる漢字に置き換えたりし、混乱を引き起こしました。その影響は今でも大きく残っています 旧仮名遣い等を少し調べればよく判ります このために、大正以前に書かれたものは、ある程度の素養がない者には読めなくなっています 占領軍が、文化の断絶を図って強制した と主張している人もいます
- danke3
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「稲妻」を二つに分けると確かに「稲いね」と「妻つま」になりますが 語源はさておき、「稲妻-サンダー」の意味からは外れます このような場合、「づ」を使用せず、「ず」と表記します 「糸爪」も「いとづめ」と「いとずめ」の両方使いますが 基本的には「いとずめ」のようです (「糸爪」の意味はお調べ下さい-三味線などに関係あり) 「ぢ」と「じ」、「づ」と「ず」の発音は、それぞれ音声学上は同一で、現代仮名づかいでは、 これらの音をそれぞれ同一音として取扱い、 基本的に「ぢ」・「づ」を使用せず、「じ」・「ず」に統一して表記することになっています 「さ」行が「た」行より前だからでしょうかね
- azuki24
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誤記訂正です。 ×「稲」と「妻」の連濁 ×「稲」と「妻」の連合
- azuki24
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「現代仮名遣い」(昭和61年内閣告示第1号) ------------------------------ 第2(表記の慣習による特例) 5 次のような語は,「ぢ」「づ」を用いて書く。 (1)同音の連呼によって生じた「ぢ」「づ」 例 ちぢみ(縮) ちぢむ ちぢれる ちぢこまる つづみ(鼓) つづら つづく(続) つづめる(約△) つづる(綴*) [注意] 「いちじく」「いちじるしい」は,この例にあたらない。 (2)二語の連合によって生じた「ぢ」「づ」 例 はなぢ(鼻血) そえぢ(添乳) もらいぢち そこぢから(底力) ひぢりめん いれぢえ(入知恵) ちゃのみぢゃわん まぢか(間近) こぢんまり ちかぢか(近々) ちりぢり みかづき(三日月) たけづつ (竹筒) たづな(手綱) ともづな にいづま(新妻) けづめ づめ ひげづら おこづかい(小遣) あいそづかし わしづかみ こころづくし(心尽) てづくり(手作) こづつみ(小包) ことづて はこづめ(箱詰) はたらきづめ みちづれ(道連) かたづく こづく(小突) どくづく もとづく うらづける ゆきづまる ねばりづよい つねづね(常々) つくづく つれづれ なお,次のような語については,現代語の意識では一般に二語に分解しにくいもの等として,それぞれ「じ」「ず」を用いて書くことを本則とし,「せかいぢゅう」「いなづま」のように「ぢ」「づ」を用いて書くこともできるものとする。 例 せかいじゅう(世界中) いなずま(稲妻) かたず(固唾*) きずな(絆*) さかずき(杯) ときわず ほおずき みみずく うなずく おとずれる(訪) かしずく つまずく ぬかずく ひざまずく あせみずく くんずほぐれつ さしずめ でずっぱり なかんずく うでずく くろずくめ ひとりずつ ゆうずう(融通) [注意] 次のような語の中の「じ」「ず」は,漢字の音読みでもともと濁っているものであって,上記(1) ,(2)のいずれにもあたらず,「じ」「ず」を用いて書く。 例 じめん(地面) ぬのじ(布地) ずが(図画) りゃくず(略図) ------------------------------ 本来は「稲」と「妻」の連濁なので歴史的仮名遣いでは「いなづま」と書いていましたが、上記(2)のなお書きにある通り、「現代語の意識では一般に二語に分解しにくいもの」として「いなずま」が本則、「いなづま」も許容となっています。教科書や公用文、新聞などでは本則を採っていると思います。 ちなみに、マスコミの用字用語集では、NHKが「いなずま」(「いなづま」も許容)、時事通信・朝日新聞・毎日新聞が「いなずま」のみ、共同通信・読売新聞は記載なし、です。
- yukimoriGT-X
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「いなづま」とも書きますよ。 ですので間違いではありません。両方OKです。 ただ、「ず」の方がやや一般的のようですね。