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北欧語由来の造語について
- アメリカの作家が小説中で使っている造語について、その北欧語由来の原単語や意味について知りたい。
- 「narcheska」という造語は、「部族の姫」や「次期族長」という意味で使用されている。
- 「hetgurd」という造語は、「部族間協議会」という意味で使用されている。
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質問者が選んだベストアンサー
残念ながら、意味ある北欧語から造語したものとは、思われません。 もちろん、最初から意味がないと先入観をもって結論したのではありません。 私は、デンマーク語・スウェーデン語がある程度できます。また、ノルウェー語 アイスランド語も、前の2言語より、現地の使用経験は少ないですができます。 質問の2語、検索にかかるのがほとんど英語、次にフランス語で、北欧語では スウェーデン語がわずかにある程度で、他の北欧語はありません。英語は 見ているでしょうから、フランス語・スウェーデン語を一通り斜め読みしました が、語源・語義に関した記述はないようです。 以下、2語それぞれの北欧語からの分析 ◎ narcheska 北欧語では、 ch のつづりが使われるのは、外来語でフランス語から直接か 英語経由かです。c 自体もあまり使われません。言語学的に転換しやすい ch - k を考慮して語源をさぐっての検討結果です。 その前に 語尾の -ska ですが、スウェーデン語がよくあてはまります。 - Sverige(スウェーデン)/ svensk(ス~人男性)/ svenska(ス~語・人女性) - Japan(日本) / japan(日本人[男]) / japanska(日本語・日本人女性) -ska で姫を表すのは、当たらずとも遠からずってとこでしょうか。 デンマーク語では -sk だけでその国・地域の言語・人[男女同]を表します。 アイスランド語では、格変化があり、一部の格に -ska があります。 narche-, narch- , nar- では、narkos [ス] - narkose [デ] - narcosis [英] , nar [デ] - fool [英] などで意味的に当てはまるものはありません。 ◎ hetgurt 2つに分けるとすると het-gurt しかありませんが、het [ス] - hot [英] や heta [ス・動詞] - be called [英] で、 gurt や近いつづりの語はありません。 逆に造語を英語で近い音の語に当てはめた head + guard なども対応する 北欧語に特別な意味はありません。 上記以外にも、多くのつづりを探しましたが、適切なものはありません。また、 言語学的に北欧語ではありませんが、地理的に近いフィンランド語やケルトの アイルランド・ゲール語でも、つづり自体がらしくないことを付記しておきます。 SF小説では、本当に物理・化学・生物学・天文学の知識のある人は、矛盾の ある記述ができないように、この作者も北欧語の充分な知識があっての造語 とは思えません。 質問者さんが満足のいかない方向の結果なので、回答を躊躇しておりました。
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- lupinletrois
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gurd/gurt は、同じと考えてください。語末の有声・無声はほぼ区別なく、転換し やすいものですから、両方調べてますが、不注意でした。ドイツ語等で、無声化 できる語末子音は、発音は無声化しますから。Sigurd ですが、Sigmund の息子で Sig- が語幹で-ur, -urd, -urt は派生語尾ですから、Si- を落とした gurd で意味 をとるのは、あまりに不自然に思います。もちろん語幹を落としてまで造語したと いうなら、なんでもありでいくらでもありますが。同様に hetg として hertig [ス] / hertug [デ]/「公爵」と強引に結びつけたりできますが、 r や第二音節の母音は 変化しても落ちません。 ス語動詞 heta は、語幹 het-, 不定形語尾 -a で 「~と称する」程度の意味で、 他に深い意味はありません。( "Han heter Hans."「彼はハンスという名前です。」 ) 古ノルド語に近いアイスランド語では heita (過去1単:het) で、ほぼ同じ意味。
お礼
再度のご回答ありがとうございます。 >>gurd/gurt は、同じと考えてください。 判りました。 >>Sig- が語幹で-ur, -urd, -urt は派生語尾です しまった、語幹が“Sig-”までだったのですね。やはり素人の浅はかさでした。おっしゃる通り「造語だから何でもあり」とは言え、やはり語幹を落とすことはないでしょうね。 >>r や第二音節の母音は >>変化しても落ちません。 なるほど、判りました。 >>ス語動詞 heta は、語幹 het-, 不定形語尾 -a で 「~と称する」程度の意味で、 >>他に深い意味はありません。 ああ、「召集」などという大仰な意味ではなかったのですね。 お蔭様で、やはりこの作家は「如何にもそれっぽい」だけの言葉を造ったのだ、ということが判りました。この度はド素人にお付き合い戴き、どうもありがとうございました。。
北欧語はわかりませんが、字面からすると北欧と言ってもフィンランド系でなくて、アイスランド語とか古北欧語とか??という感じがします。 協議会というところもアイスランドっぽいです。 アイスランドは世界初の民主主義的な議会が行われた地ですし。 hetgurdで試しにネット検索してみましたら、こんなのがヒットしました。 実際に議会の名前だったんでしょうか。 http://www.theplenty.net/wiki/index.php?title=Hetgurd&redirect=no narcheskaはわかりません。Googleで検索すると人名みたいのしか・・・。
お礼
ご回答ありがとうございます。 ただ、実はお教え戴いたURLこそが、質問した「或るアメリカ人の作家」の小説のものなのです。 >>実際に議会の名前だったんでしょうか。 ですから、残念ながらこれは質問させて戴いた造語です。 >>narcheskaはわかりません。Googleで検索すると人名みたいのしか・・・。 そうなのですよ。ですから困っておりまして……。 いずれにせよ、ありがとうございました。
補足
ルパン三世様、ご回答ありがとうございます。「お礼」にしようか「補足」にしようか迷ったのですが……。 >>北欧語では、 ch のつづりが使われるのは、外来語でフランス語から直接か >>英語経由かです。c 自体もあまり使われません。 言われてみればそうですね。“ch”と“k”が両方あることに何となく変な感じがしたことを思い出したような気がします(飽くまで『言われてみれば』『今思えば』です)。“-ska”で「姫」を表そうというのは確かに当たりなのでしょうが、そうですか、他は当てはまるものがありませんか……。 >>◎ hetgurt >>2つに分けるとすると het-gurt しかありませんが、 お尋ねしたのは“hetgurd”なのですが、“t”が“d”であっても状況は変わりませんでしょうか。 >>heta [ス・動詞] - be called [英] で、 gurt や近いつづりの語はありません。 [a]音が余計ですが“be called”の意味があるのでしたら、「召集する」という感覚かも知れませんね。ただ“gurt”(“gurd”)はありませんか。素人の浅はかさでSigurdという人名など思い浮かべ、これの“-gurd”部分に意味はないのか、等々思っていたのですが。 >>質問者さんが満足のいかない方向の結果なので、回答を躊躇しておりました。 躊躇なさっていたところご回答下さいましてありがとうございました。ただ、当方が「満足の行かない方向」というのはちょっと違いまして、元の単語がないならないでそれがはっきりすれば良いのです。もしあるなら、下手な訳語を考えてしまうと物笑いの種になるので、その予防線として詳しい方のお知恵を拝借しようと質問させて戴いた次第です。