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単一光子計数法の原理
単一光子計数法において得られるヒストグラムは、1個の分子1回を励起させ、蛍光をだすまでの時間のばらつき(分布)を見ているとという解釈をしていますが、なぜあのような形になるか理解できません。普通この時間にばらつきがあるのであれば単なるポアソン分布が得られるような気がするのですが。 たいていの教科書には時刻tにおいて分子が励起される確率Pは、 -dP/dt=(kr+knr)P(t) という反応速度式?からヒストグラムの形を導いていますが、P(t)がなぜ一定でないのか理解できません。 なにかヒントになる本、アドバイスがあれば紹介していただけないでしょうか?
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> この測定は、毎回パルスレーザーをあてて、単一光子を検出しているから、励起状態にある分子の数は1個のように思えてなりません。 僕は固体分光屋なので、固体の単一光子計数法と分子のそれでは異なるかもしれませんが、励起状態にある分子の数はたくさんなのではないでしょうか? 固体の単一光子計数法であれば、量子光学屋さんでない限り絶対そう。 当然、レーザーは弱励起にしますよ。それは分子を1個だけ励起するのではなく、出てくる光子の数が分離できる程度に減らすため。単一なのは、測定する方の光子が単一ということでは? そうすると、確率の式が理解できるでしょう。
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- anthracene
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あ、私のほうが勘違いしていたようですね。 普通の蛍光放射のことかと思っていました。 でも、Pが確率でも同じことではないですか? たとえば、1モルの原子を励起し、励起後ある時間tのときに励起状態にある原子数をP(t)とすれば、私がNo.1で書いた式になります。 この式の両辺をアボガドロ数で割れば、励起原子1個が時刻tに励起されたままでいる確率になりますよね? 数学で確率を求める場合も、ある事象の場合の数を求めて、全体の場合の数で割れば確率になりますよね? 今の場合、事象が励起状態にある原子、全体の場合の数が1モルだとすれば同じ論理展開では? 結局求めたヒストグラムは、-dP/dt = (kr + knr)Pをtで積分したエクスポネンシャルカーブで良いのでしょうか?それなら、以上の話でOKでは? ところで、これは励起される確率なのでしょうか? 私はずっと励起状態でいる確率だと思って話をしていたのですが、Pの解釈が違っているとまずいので、確認させていただきたいのですが。 励起とおっしゃっているのが、いわゆるポンプーブローブの2段階目の励起のことなら同じことですが。
お礼
おっしゃるとおりです。確かに、確率でも強度でも同じことですよね。 私の書いた確率P(t)は、ある時間tのときに光子を検出する確率です。これが励起される確率と等しいと思ってしまいました。上記のleo-ultraさんがおっしゃっていただいたように単一なのは、測定する方の光子が単一であって励起はまた別なんですよね。 ここのところが混乱していたため、この反応を反応速度式で表すのが理解できなかったようです。
- anthracene
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このPは確率ではないと思いますが? population(分布)のPのことでは? この式の意味は、励起状態にある分子の数Pが、時刻tにおいて減少していく速度(-dP/dt)は、 1.Pに比例する 2.その比例係数は、輻射速度定数(kr、r: radiation)と無輻射失活(knr, nr: non-radiation)の和である という、励起状態の失活を表した式だと思いますが?
補足
すいません。まだあまりわかっていません。この測定は、毎回パルスレーザーをあてて、単一光子を検出しているから、励起状態にある分子の数は1個のように思えてなりません。どうしても式の解釈ができません。
お礼
すいません。わかっていませんでした。確かに単一光子計数法は励起を何十回か繰り返して始めて1個の光子を検出できるようになっているんですよね。 今、研究室で1個の分子の蛍光寿命を測ろうとしていたので、そこで混乱してしまいました。 結局、得られるヒストグラムは1回のパルス励起によって、光子が何個か発生した場合、最初に来た光子が検出されて、stop信号がくるので、後から来た光子は検出されない。このため、蛍光の光子が検出される確率は励起直後が最も大きい。と解釈でいいのですか? まだ完全に理解していませんが、もうちょっと考えてみようと思います。