• ベストアンサー

量子力学◆実現確率◆統計力学

量子力学と統計力学の実現確率について質問します。 量子力学的な統計力学における、正準分布(カノニカル分布)の場合の、体系がエネルギーEjの微視的状態をとる確率はPj=e^-βEj/Σie^-βEiで 与えられると思いますが、 エネルギー固有関数φnで展開した場合の量子力学の状態Ψ=Σn<φn|Ψ>φnで、j状態が実現する確率は、 |<φj|Ψ>|^2≡|cj|^2で与えられます。この二つの 実現確率は同じものか違うのかがよく分かりません。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.2

二つの確立は異なるものです。統計確立P(E)=exp(-βE)/Z と量子力学の確立|c(j)|^2はまっとく次元がことなる概念です。最初に習うのは量子統計は(量子力学的)純粋状態のアンサンブル統計の理論です。 つまり量子力学的な状態は純粋状態φ(n)を考えて物理量は量子力学の期待値<A>=<φ(n)|A|φ(n)> を考えます。さてここで量子力学状態φ(n)だけではなく熱揺らぎのためにφ(m)なんかの場合もあると言う状況を考え、そのときのm状態である確立をボルツマン因子 exp(-βE(m))/Zで平均操作を導入したものが Aの量子統計期待値≡ Σ_m exp(-βE(m))<m|A|m>/Z です。 量子力学的確立は密度行列を使って導入され Aの量子期待値(混合状態) =Σ_m exp(-βE(m))<m|A×ρ|m>/Z と定義されます。ρ=|Ψ><Ψ| の場合には<m|Ψ>=c(m)とすると Aの量子期待値(混合状態) =Σ_{mn} exp(-βE(m))<m|A|n>c(n)c(m)^* となり、ここで現れるc(n)c(m)^*がfrozenbreakさんの気にしている量子力学的確立です。しかしもっと一般化されていて、m、nという二つの状態の干渉項も入ってきます。 密度行列で調べてみてください。

noname#21234
質問者

お礼

丁寧な御回答ありがとうございます。 ということは、この場合の物理量とは純粋状態φnの平均<φn|A|φn> があらかじめ前提だった、その上で統計力学的な 確率e^-βEn/Zでその物理量が実現するということなんですよね?<<熱揺らぎのためにφ(m)なんかの場合もあると言う状況を考え 逆に言うと熱揺らぎがないなら、常に同じエネルギー 固有状態が実現されているという意味ですよね。 密度行列については、計算してみたところ Σ(m)<m|A×ρ|m>=Σ(m)<m|A|Ψ><Ψ|m> =Σ(m)<m|A|Ψ>c(m)*=Σ(m)c(m)*<m|AΣ(n)<n|Ψ>|n> =Σ(n)Σ(m)c(m)*c(n)<m|A|n>となり、atomicmoleculeさんのご提示された式との一致を見ました。 密度行列については今後勉強したいと思います。 参考になりました、ありがとうございました。

その他の回答 (1)

  • metzner
  • ベストアンサー率60% (69/114)
回答No.1

統計力学的確率と量子論的確率は違う意味です。量子力学では熱が入らない状態から既に確率論的です。量子統計力学は2重統計性を持っています。

noname#21234
質問者

お礼

御回答ありがとうございました。 2重統計性ですか。言葉は聞いたことがあったのですが、こういうことだったのですね。

関連するQ&A