- ベストアンサー
統計力学の問題なんですが。。。
エントロピーがS=-kΣ(j=1からN)PjlogPjで与えられると仮定する。Pjはj番目の量子状態の出現する確率である。次の束縛条件のもとで、Sが最大となるような分布Pjを求めろ。 (1)Σ(j=1からN)Pj=1 (2)Σ(j=1からN)Pj=1 かつ Σ(j=1からN)EjPj=E=const 中間テストでこんな問題が出たのですが、解説などしてくれず、わからないままで気持ちが悪いです。どなたかわかる人教えてくださいm(__)m お願いします。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
物理系かと思ったら,化学系ですか. 化学系の学生さんにはちょっと難しいかも知れませんね. とんでもなくレベルが高すぎる,と言うほどのことはないですが. しかし, > 実際聞きにいったのですがまるで相手にしてもらえず ってのは,困りましたね~ 大学によっては, 「学生は自分で勉強せよ.丁寧に教えることはしない. その方が学生の創造性を養うことになる. こういう土壌により,わが大学から世界的大学者が出たのだ」 という学風の大学もありますが.... おんぶにだっこ,になっても自分じゃ何もできない学生を作ってしまうし, 難しいところだな~. さて,(1)はあっていますよ. つまり,ミクロカノニカル分布ですね. (2)の方は ΣPj=1 かつ ΣEj Pj=E=const というのだから,λ,ξ をラグランジュの未定係数として S + λ + ξE 【1】 を束縛条件なしで極大にすればよい. Pj を Pj + δPj に変化させたときのSの変化 δS が停留値を取るように すればよいわけです. (Pj+δPj) log (Pj+δPj) = (Pj+δPj) [log Pj] {1 + (δPj/Pj) + (1/2)(δPj/Pj)^2 + ...} 【2】 ですから δS = Σ {-k log Pj - k + ξEj + λ} δPj - (1/2)Σ (k/Pj)(δPj)^2 + ... 【3】 で,δPjに関する1次の変化が消えるようにする, すなわちδPjの係数をゼロとすればよい. したがって, -k log Pj - k + ξEj = 0 【4】 から Pj = exp{(ξ/k)Ej + (λ/k) - 1} 【5】 が得られます(ここでカノニカル分布の形が見えていますね). 得られたPjは常に正ですから,(δPj)^2 の係数は負で, 今の停留値は実は極大値になっていることがわかります. エネルギーが高い方が実現確率が小さいのが自然なので, ξ/k = - β (β>0) 【6】 とおくことにする. 【5】のPjを1番目の束縛条件に代入して ΣPj = exp[(λ/k)-1] Σexp(-βEj) = exp[(λ/k)-1] Z(β) = 1 【7】 ですから Pj = exp(-βEj) / Z(β) 【8】 が最終的な形です. Z(β) = Σexp(-βEj) で,これは分配関数に他なりません. βがわからないまま残っているようですが,これは束縛条件の2番目から Eの関数として与えられます. 形が具体的にどうなるかは,Ej の具体的形が決まらないとこれ以上はできません. 最初にカノニカル分布が仮定されていて Ej の形がわかっているときは, (つまり,一番普通の話の組み立て) Eがβの関数として求められるわけですが, 今は話が逆でEの方が先に与えられているわけです. βが温度の逆数に相当しているのはもうおわかりですね. 通常,β=1/kT としていますが,これは単にTのスケールの問題です. 水の三重点を 273.16 K としたことから,ジュール単位のエネルギーとの 換算係数がボルツマン定数になったのです. エントロピーの定義の頭にkがついているのは, 熱力学でのエントロピーの導入を dS = d'Q / T としたので, そこらへんと話を合わせるためです. (1)は書きませんでしたが,ξ=0 としてほとんど平行にできますね.
その他の回答 (2)
- siegmund
- ベストアンサー率64% (701/1090)
(1)は yamikuro2001 さんの解答であっていますよ. logPj=α-1 だから,Pj は実はjによらず,全部等しい. 1番目の束縛条件に代入して,Pj = 1/N,と言うわけですね. Pj は数でなくて関数です. したがって,∂P/∂Pj のように普通の偏微分でなくて 汎関数微分 δP/δPj で書いた方がよいでしょう. 私の No.2 の【3】式のあたりを参考にしてください.
お礼
ありがとうございましたm(__)m siegmundのように書いたほうがいいんですね。どうもです。 すっきりしましたっ!
- siegmund
- ベストアンサー率64% (701/1090)
物理学科(の類)の3年生くらいですかね. 中間試験に出た問題でしたら,関係ありそうなところを十分復習した上で, 講義(演習?)の先生に「教えてください」とお願いするのが筋です. ちゃんと勉強してそれなりの礼を尽くせば,(喜んで?)教えてくれると思いますよ. 授業料も払っているんだし... ついでに,名前も覚えてもらって,○○君(さん?)はよく勉強しているし熱心だ, ということになれば,またこの次も丁寧に教えてもらえるというものです. それに,直接話をするときの理解度は, ここでやりとり(メールやりとり等も同じ)するときより遥かに上ですよ. せっかくですから,ヒントだけ. 解析力学は勉強済みですよね. ある関数の和(or 積分)が停留値になるような関数を求めるのはどうするんでしたっけ. 解析力学の一番最初に多分出てきましたよね. 作用積分が停留値になるように... で,束縛条件がついているときはどうするんでしたっけ. 未定係数法を使って,最速降下線の問題なんてなかったかな? 先生にお願いしても教えてもらえないのでしたら,補足下さい.
補足
どうもありがとうございます。はい、三回生の化学系の者です。 でも物理化学系は苦手な分野です(泣 実はこの先生がすごく意地悪で有名な人で、実際聞きにいったのですがまるで相手にしてもらえず、仕方なく友人達とがんばっていたのですが、みんな苦手でどうしようもないという事で質問させてもらいました。 未定係数法っていうのはラグランジュというやつでしょうか? 具体的に習っていないので調べてみてやってみたのですが、 1は Pj=1/N であっているのでしょうか。
お礼
どうもありがとうございました! 大学の方針というか先生の方針がそのようで、、、 2のほう、参考書片手にsiegmundさんの解法を読ませてもらうことで理解できました。 気持ち悪かったのが治りました。本当にありがとうございました。 1のほうなんですが、確認のため僕が解いたのを見て欲しいのですが。 ΣPj=1に未知定数αをかけ、 P=-kΣ(PjlogPj-αPj) ∂P/∂Pj=-k(logPj+1-α)=0 , logPj=α-1 よって P1=P2=・・・=Pj=・・・=PN=α-1 となり全て等しくPj=1/N 大体こんな感じでよろしいのでしょうか?