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ESIのイオン化について
LC-MSなどに用いるESIにおけるイオン蒸発ってイオン性試料が気化してるんでしょうか?HP(http://www.an.shimadzu.co.jp/support/lib/lctalk/47/47intro.htm)の文脈からは溶媒蒸気の気化に伴いイオン性分子が気相中に放出されるだけではないでしょうか?理解力が無くてすみません。どなたかHPの解説?いただけませんか?
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通常のMSでは電子線を当てる等することで気化+イオン化を行うのに対し、 ESIという方法では、元々溶媒中でイオン化している試料に対し、 溶媒液滴を帯電させることでイオンを単離(気化)させている、 ということではないでしょうか。 (注:新たなイオン化が全く起きていない、という意味ではありません) 通常、「気化」というと「分子間力を断ち切るほどに熱振動を激しくさせて」と いうふうにイメージしますが、このESIの場合は、言ってみれば 「宙に浮かせた試料溶液の液滴から、溶媒のみを蒸発させることによって、 元々イオン化している試料を宙に浮いた状態にした」 ことを、「気化」と呼んでいるのだと思います。 (yohoohabuさんが引用されているHPでの説明の通り、溶媒と試料イオンの 分離は「電気的斥力」によって行われているので、「蒸発」という表現は 適切ではありませんが) > 高分子なんかはこの条件では気化は難しいとも予想されます。 上記のように、この方法では「試料イオンだけを宙に置き去りにする」形の 「気化」となっているので、電子線などで気化・イオン化を行うのに比べ、 結合の切断を起こしにくくなります。 このため、『通常の方法では気化しにくく、結果的に高エネルギーを与える 必要があるために断片化されやすい高分子などに対して、この方法は 有利である』・・・といった説明を、件のノーベル賞受賞の際の報道で 聞いたように思います。 (その関連のお話ですよね?・・・全く違ってたらアレですけど(汗))
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- CaribbeanRoots
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私も専門家ではないので断定できませんが、ご自身の理解と同じイメージを持っています。 本文中にも 「生じるイオンも主にプロトン化分子(脱プロトン化分子)で,複雑なフラグメントイオンが生じません」 と書いてありますので気化というより、放出が表現として近いかも。 目的分子の性質に応じて、ポジに[M+H]+が、ネガ に[M-H]-が観測されるのだと思います。 れる
お礼
しかし気化しないと、イオン化が十分に行われず定量性を損なうという気もします。でも高分子なんかはこの条件では気化は難しいとも予想されます。。対象が低分子などに限定されるのでしょうか?