単振動に近似できるための条件という意味合いでなら
例えば、通常のバネの振動なら、
運動方程式はmx"=-kx です⇒x"=-k/m・x
こういう式の形になっている運動は、全て単振動です。
ですが単振り子の場合、横向きx軸をとり糸の張力をTとし、糸が鉛直となす角をθ,糸の長さLとすれば
x=Lsinθ、x方向に加わる力は-Tsinθです。
一方、振り子は弧を描いて運動しますが、その糸の方向
では絶えず張力と重力の糸方向成分は釣り合っています:糸の方向には伸びも縮みもしないので。
つまりT=mgcosθ
よって、x方向に加わる力は-Tsinθ=-mgsinθcosθです。
したがって、x方向の運動方程式は
mx"=m(Lsinθ)"=-mgsinθcosθ
つまり、単振り子はバネ振り子と違い本来単振動では
ありませんが、θが小さい:θ<<1のとき
sinθ≒θ、cosθ≒1という近似が成り立ちます。
これを代入すると、上の式はmLθ"=-mgθとなり
θ"=-g/L・θとなって、θについての単振動の形になります。このとき、単振り子は単振動、かつ微小振動をしていることになります