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言い違えの普遍性
とうもろこし⇒とうろもこし エレベーター⇒エベレーター かーちゃん⇒たーちゃん からす⇒たらす これらの子供による言い間違いは言語の普遍的な傾向ですか?
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またお前か,と思われそうなので遠慮していましたが,やっぱりしゃしゃり出ることにしました。といっても大したことは言えませんが。 >とうもろこし⇒とうろもこし >エレベーター⇒エベレーター これは metathesis メタセシスの例ですね。 あらたし → あたらしい が有名ですが,言い間違いの一種なので,定着しなければその場限りの誤りとして消えてしまいます。 名前が付くほどの現象ですから,かなり広く多くの言語で見られるのは確かでしょう。もちろん,それを言うなら,言い間違いの方が普遍的でしょうけど。 >かーちゃん⇒たーちゃん >からす⇒たらす こちらは異化ですね。 一般論として,子音は無声音が無標で,調音点としては舌先を使う舌頂音(coronal)がもっとも無標だと言われています。つまり,t > p > k の順で有標になっていきます。(確立した定説,というわけではありません) もちろん,意味をはっきり伝えなければならない以上,安易にすべての子音を t にすることはできません。 しかし,子供では無標の音が出やすいとすれば,「か」→「た」という間違いの頻度の方が「た」→「か」より多いはずだ,という予測が成り立ちます。 残念ながら言語心理学に疎く,これを支持する科学的なデータは持ち合わせておりませんが,ありそうなことだと思います。
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- mataauh1made
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「スプーナリズム」で検索すれば沢山出てきます。
お礼
音声からの切り口を期待してました。k 音はある音とある音との間で t になる傾向が○○語ではある、という風に。でもありがとうございます。
お礼
metathesis と普遍性を有する言い間違いの傾向と分けて考えるべきみたいですね。まず、この点の指摘が有意義でした。 次に、かーちゃん→たーちゃん、の例では「有標<無標」の傾向、という指摘が的を射ています。 coronal (舌頂音)が無標という指摘も新しかったです。さっそくドイツ語辞書で K の項目の分厚さを調べてみました。フランス語と、その語彙に大いに影響を受けた英語では、カ行の音だけでなくシャ行の音とかも含んでいるので、ぱっと見ではドイツ語のほうが参考になると思ったのです。ドイツ語では K は少ないとは言えませんでした。でも、単語の多寡がすぐ単語の発音のし易さに結びつくわけではないことは理解しています。ドイツの子供が K を t と発音する間違いは一般的か?という問いをしてみることにしてみます。 いつも大変お世話になります!