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複素積分について
複素数平面で{x∈R||x|>=1}を取り除いてできる領域をGとすると、z∈Gで A(z)=∫[0,1]z/(1-z^2*t^2)dt (z:複素数) は1/2*Ln((z+1)/(1-z))を示せ(主値)・・・(1) この問題でtが実数か複素数かわからないんですが、 (積分範囲が0→1なので)実数と考えると ∫1/(x^2-a^2)dx=1/(2a)*log|(x-a)/(x+a)| より、実数のlogの中に複素変数が入ってきてしまいよくわからなくなります。(疑問点1) とりあえずlogは複素数を真数に持つので、複素数の対数関数になるとして話を進めると A(z)=1/2*Ln{|(z+1)|/|(z-1)|}+1/2log(1)となると思うんですが、右辺第一項は(1)と微妙に答えが合いません。(疑問点2) また、右辺の第二項はlogを実関数のものと考えた場合はlog1=0,複素数のものと考えても主値をとるので Ln1=0となるんですが、この場合はどちらのものとなるんでしょうか?(疑問点3) ごちゃごちゃして何が言いたい事がわかりにくいとは 思いますが、どなたかよろしくお願いします。
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- atomicmolecule
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>>z平面全体で定義されている対数関数log(複素関数>>のもの)は z平面といったとき、リーマン面上でという意味でしょうね。logが単純に全体で定義されているわけではないことを理解しておく必要があります。単純にはlogは 一価関数ではありません。一価関数でないということは答えがいくつもあることで、これは困ってしまいます。そこで複素平面上に切れ目をいれて一価関数になるように定義します。一つの例はLogのように主値をとるように定義されたlogです。複素関数の本なら大抵log(z)に関するリーマン面と分岐を議論しているはずです、その章をみてください。 >>z平面内のx軸上(>=0)では 実数のlogに変換することが許されるんでしょうか? 複素関数は実数関数を拡張したものですから、そうなるように定義するのが普通です。Log(z)はzが正の実数なら普通のログです。 もともとz=|z|exp(iθ) (-π<θ≦π) と複素平面上の点を考えてログを取ると log(z)=log(|z|exp(iθ))=log(|z|)+i(θ+2πn) n=任意の整数です。試しに e^log(z)=e^(log|z|+i(θ)+2πni) =e^log|z|×e^(iθ)×e^(2πni) =|z|e^(iθ)×1 =z となるのでnの任意整数がつくことが許されます。これを理解したいときには、リーマン面を勉強するとよいです。n=0と定義するのがLog(z)です。つまりz=正の実数ならz=|z|e^{iθ} θ=0 ですから Log(z)=log|z| +iarg(θ)=log|z|=log(z) なので普通のログです。そうなるように定義したのがLog(z)です。
- atomicmolecule
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Z∈Gというのは、実軸の|x|≧1を取り除いたわけなので、 複素平面を画用紙だとすれば x=-∞~-1 までにハサミで切れ目を入れて,x=1~∞にも切れ目をいれて以下のような平面を考えるということです。 A+. B+. -------------・ 0. ・--------------- A-. B-. 説明のため平面上にA±,0,B±の4つの点を用意しました。 切れ目を入れた理由はA+とA-をx軸をまたいで直接つなぐような経路はありませんということを分りやすくするためです。またB+からB-をx軸をまたいでくる経路も禁止します。こうすれば与えられた積分はどこにも発散が出なくて、一意的に定義されます。 たとえばZ=-4の場合の積分には、A+の点から迫るー4かA-の点から迫るー4か定義しなくてはいけないことが分ります。つまり-4±iε を定義しろということです。+4も同じです。 切れ目を上図のようにいれた理由は ∫_{0,1}zdt/(1-(zt)^2) = ∫_{0,z} dT/(1-T^2) とT=ztに変数変換すればわかりますが。この積分が危ないのは T=純粋に実数でT∈[-∞,-1],[1,∞]の部分だけですよ ね。切れ目をいれたのでその部分は積分領域から除外されました(点線の直上というのは除外されました、+方向から近づくか、-方向から近づくかの極限に依ってののみ定義されます)。この平面上で積分は一意的に定義されています。あとはLog(z)を複素関数のいみでつかえばよくて、積分経路はこの平面上で[0,z]をつなぐ任意の経路Cです。(解析関数の積分は経路によらないので任意です。) ∫_C dT/(1-T^2) =1/2∫_CdT[1/(1-T)+1/(1+T)] =1/2 (-Log(1-T)+Log(1+T)) =1/2Log(1+T)/(1-T) 積分の上限下限をいれて答えはでます。 解析関数の計算なので複素共役を勝手にとると解析性を壊します。絶対値も|Z|^2=Z Z^* ですから解析ではありません。注意です。
- connykelly
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ザックリとポイントだけ示します。部分分数に分解すると A(z)=∫[0,1]z/(1-z^2*t^2)dt =(1/2)=∫[0,1](1/(1-zt)-1/(1+zt))(1/t)dt 被積分関数に(1/t)が入っているので、これはt=0で発散してしまう。そこで積分範囲を[ε,1]とし積分した後でε→0の極限をとることにします。不定積分∫1/(1-zt)(1/t)dt=ln|t|-in|tz-1|を参考にして ∫[ε,1]1/(1-zt)(1/t)=-ln|z-1|-In|ε|+ln|εz-1| (1) ∫[ε,1]1/(1+zt)(1/t)=-In|z+1|-In|ε|-In|εz+1| (2) (1)-(2)でLim[ε→0]の極限をとると結局(z<1に注意して) A=(1/2)ln|(z+1)/(z-1)|=(1/2)ln((1+z)/(1-z))
補足
z<1という条件はどこから出てくるのでしょうか?
補足
>>あとはLog(z)を複素関数のいみでつかえばよくて という所なんですが、例えば、z平面全体で定義されている対数関数log(複素関数のもの)はz平面内のx軸上(>=0)では 実数のlogに変換することが許されるんでしょうか?