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摂動論の適用限界ってどのくらい?
量子力学の摂動論について質問です。 摂動H'がHに比べて十分小さい時摂動論の適用が可能だといっていますが、実際どの程度のオーダーまで可能なんでしょうか? 先生に聞いた話では、摂動によって波動関数ψk,エネルギーEokが変化するが、変化後の波動関数ψk’が摂動前の他の固有状態のEq(k≠q)と同じような値をもつほど変化させることはできない、そんな大きい変化は摂動として取り扱えないんじゃないかという事でした。 また、系が縮退しているときには1次摂動の波動関数の係数が発散してしまうとあったんですが、これも適用限界ですか?
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摂動の適用範囲の明確な理論はしりません。数学的にそのような理論が存在したとしても実際の物理の応用で摂動の適用限界を与えるほど高度な理論は無いと思います。非常に大事なことなんでしょうが、実用的な適用限界に関する数学的理論を得るにはまだまだ時間がかかると思います。 よくやるのは摂動項をいれて補正が小さければよいだろうという事くらいだと思います。または数値的に問題が解ける場合はそういった他の方法で確認します。摂動の高次を計算したときも補正があまり大きいとおかしいというだけで、厳密な理論はないと思います。 これらの問題は量子力学に限らず古典力学でもありますが、やはり一般解が得られていない場合は非常にデリケートな問題です。最近は数値的にやる事が多いですが、摂動で解の振る舞いを予想できる場合には数値解析する場合でも大きな助けになりますからあなどれません。つまり摂動計算を100%信用するのは危ないが、それでも非常に役に立つという感じでしょう。 また摂動で答えが出てきたからといってそれが全てだと誤解してはいけません。なぜなら摂動では得られない効果が存在することが知られています。そういった例では古典近似(WKB法)などで解を求めます。得られたWKB法の解(これも近似解)の周りで摂動を計算するというのがよくやられる方法です。 縮退がある場合の摂動法は存在します。普通のテキストなら縮退がある場合の摂動という章が存在すると思いますのでそちらを参考にしてください。
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変分法を使ったらどうですか。
補足
返答が遅くなり大変恐縮です汗 変分法をよく知らなかったため、返答できませんでした汗 すこしわかってきましたがさらに勉強します!ありがとうございました!
お礼
返答が遅くなり大変恐縮です汗 ていねいなご回答、ありがとうございます!今ならこの言葉の意味がよくわかります笑 助かりました、ありがとうございました!