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仮設と仮説

ブルーバックスの村上陽一郎著「新しい科学論-事実は理論をたおせるか」を読み始めました。前半に「仮設」ということばが頻繁に出てくるのですが、これは「仮説」とは異なるものなのでしょうか?あるいは、同じ意味でどちらの漢字を使ってもよいのでしょうか? 40回も増刷を繰り返してあるので、単純な誤植とは考えがたく、どなたかご教授いただければと思います。よろしくお願いします。

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noname#15943
noname#15943
回答No.6

 蔵書を(笑)確認しましたが、hypothesisの訳語として「仮説」より古典的な訳語「仮設」を使った理由はなにかという解釈の問題になると考えます。  第一章第一節で、帰納、演繹、反証、法則などの語と同時に「仮設」の語が使われていますから、論理的な観点での議論ということですね。   「仮説」のほうは、世間では推理や推測、憶測というほうに近く耳になじんだ言葉ですから、避けたんでしょう。  学界での用法までは調べる余裕がないので推測ですが、「仮説」はどちらかというと“現場”である自然科学領域の言葉。それに対し、最高次の学問としての哲学の意識を「仮設」から感じてもよいかもしれません。

yu-cat
質問者

お礼

蔵書までお調べいただき、ありがとうございます。ご回答を読ませていただき「仮設」が「仮説」よりも形而上的(こんな用法でいいのか、自信ありませんが・・・)なニュアンスをもつような気がしてきました。なお、実は対応する英語も知りたかったのです。hypothesisでよさそうですね。日本語は奥深い!せっかくなので哲学のジャンルでも質問してみます。ありがとうございました。

その他の回答 (5)

  • dahho
  • ベストアンサー率44% (68/153)
回答No.5

読んだことは無いので推測ですみませんが… 検索したページを読んだ限りでは、村上さんは「仮設」は名詞としてではなくて「仮設する」という動詞で書いているのではないでしょうか? 「仮説する」では「お茶する」と同じで軽いイメージになってしまうからではないでしょうか。 「仮定する」としなかったのは、村上さんのなんらかの意図があるのかもしれません。

yu-cat
質問者

お礼

わざわざ検索してくださったのですか!恐れ入ります。動詞ではなく「仮設を立てる」「この仮設を・・・」など、名詞として使われています。

  • japonicus
  • ベストアンサー率37% (97/256)
回答No.4

科学用語云々というよりも、国語的なことではないでしょうか。 仮設=仮に設置 仮説=仮の学説 学説とは、学問的に事実であると証明され認められた理論などを指します。 仮設は、明らかに証明された事実とは違い、頭の中で考えた仮の設定のことを指します。仮定、と同じように使える単語のようです。 仮説を実証すれば「仮」ではなくなります。しかし、仮設はものの考え方などを組み立てる際に使う仮の条件設定などを指しますので、あくまでも仮のままです。 以上のように考えますが、いかがでしょうか?

yu-cat
質問者

お礼

ありがとうございます。文中には「仮設の確証」「仮設の反証」という文脈でも使われています。「仮説」と変わりないように思えるのですが・・・。

回答No.3

その本はちらっと見たことがありますが、仮説とほぼ同様の意味で使ってますね。私自身は生物系の研究者なのですが、普通は「仮説(作業仮説)」を使って、「仮設」という言葉は使いません。ただ、たまに哲学系なんかでは「仮設」という言葉も使う人もいますし(哲学はあんま詳しくありませんが、たぶんプラトンの思想あたりが由来?)、誤植とも言えないんではないでしょうか。 蛇足ですが、あくまで個人的には「仮説」はある結果が導かれた後、それを説明するための仮定であるのに対し、「仮設」はまずある要素を何々であると設定し、考える(研究する)ための前提にするというニュアンスがあるような気がします。ただ、作業仮説というと、仮設のイメージに近い気もするしでよくわかりませんが。。。

yu-cat
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。哲学のほうで使われるのですか!実は、どちらのジャンルで質問するか、迷ったのです。ブルーバックスなので『科学』かな、と思いました。もう少し待ってみて、クリアな回答がなければ、哲学のほうでも質問してみたいと思います。

  • mukaiyama
  • ベストアンサー率47% (10402/21783)
回答No.2

これは全然意味が違います。 【仮設】仮に設置する工作物など。仮設工事。 【仮説】仮の説。仮に考えてみたら。 その本を読んだことがないので、誤植かどうかはコメントしません。前後の文脈からあなた自身で判断してください。 このくらいのことは、ポケットにはいるような小さな辞書でも載っています。無料の Web辞書などもありますし、これからは自分で調べるようにしましょう。

参考URL:
http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%B2%BE%C0%E2&kind=jn
yu-cat
質問者

お礼

さっそくのご回答ありがとうございます。普通は、そのような意味だと思いますよね。 でも、わたしには“仮説”のような意味に思えるのです。 でも、もしかしたら科学哲学では違った意味で使われているのではないかと思って質問させていただいた次第です。 この本は、有名な本だそうですので、読まれた方も多いのではないかと思います。そのような方からのお返事も待ってみたいと思います。

回答No.1

辞書を見てみますと、いわゆる仮に設置する構造物などの 意味の他に「仮定」と同じ意味があるようです。 ・仮設 http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%A4%AB%A4%BB%A4%C4&kind=jn&mode=0&base=1&row=1 また、仮定を引きますと、 「古くは「仮設」といった」との記述があります。 ・仮定 http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%A4%AB%A4%C6%A4%A4&kind=jn&mode=0&base=1&row=1

yu-cat
質問者

お礼

早速のご回答、ありがとうございます。いわゆる「仮設住宅」のような意味だけではないのですね。 このことばが科学哲学でポピュラーに使われていることばなのか、どのようなニュアンスで使われているのかが知りたいのですが・・・。

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