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吾を二人称として使うのは
私の田舎(鹿児島県)では二人称として“わ(ぁ)”を使います。 でも“吾”“我”って元は一人称ですよね、何時どのように二人称として使うようになったのでしょう?又二人称として使う地域って限定されていますよね?使用してい地域の範囲ってどの程度なんでしょう?ご存知の方いらっしゃいましたら教えて下さい。
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#1さんの詳しいお答えは私にも大変有意義でした。感謝します。 さて、そもそも日本語には人称代名詞や、人称という考えがないのだ、という説があります。 ヨーロッパ語でも2人称単数があまり使われず、2人称複数が2人称単数に転化している例が見られますが、これは転化ないし転用で、人称概念がなくなったわけではありません。 これに対し、日本語の場合、これ、それ、われ、あれ、・・・などは人称ではなく話者からの距離感をあらわす言葉だというのです。従って自称を必要としない、あるいは自称は代名詞を使わない感覚であれば、代名詞は2人称にあたる距離感から使うことになります。一方そうでない場合は1人称に相当する距離感から代名詞を使う、ということではないかというわけです。またそのあたりあまり区別しない、共同体の感覚を引きずっている場合は混用も見られる、というわけですね。 ただし現在ではお尋ねの地域はかなり狭くなっていると思われます。とりわけテレビの普及でかなり標準語化が進み、また教育の関係で文法的運用が(人称を含め)徹底されるので恐らく都市部では死滅しているでしょう。 どうも答えになっていなくてすみません。
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- chrow
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少し回答とは違いますが… 関西でも似たような感じで、相手に向かって「自分」と言うことはありますね。 「自分、元気やなぁ」みたいに使います。 対等な友人間ではこれが一番しっくりくるんで、一番多く使ってると思います。 『君』や『あなた』では堅苦しく、また関西弁でべらべらしゃべってる中にいきなり標準語がどん、と居座ったようでちょっと落ち着きが悪いですし、『あんた』では少しきつい感じがしますし。かといって、本人を目の前にして、名前で呼ぶのもよそよそしいですし。『お前』でも、やっぱり真正面から改まって向き直るような、そんな感じがあります。
お礼
うちの田舎でも『自分』を二人称として使っていますよ。 私も本題からはずれちゃいますが、ネット上で関西人と思われたことがあります。しゃべるとまったく違うのに文字だと似ているというのも面白いですよね。
- russy1
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相手の主体性を認めたくない時とか認める必要が無いくらい親しい時に元来一人称に用いる言葉を二人称用に使うのではないでしょうか。オノレとかテメエというのは元来一人称用のものですが、憎悪とか支配命令などに使う場合には二人称になります。方言では無く、心理的なものではないでしょうか。
お礼
ご回答ありがとうございます。
- azuki24
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「吾・我」は元は一人称ですが、二人称としての用法も、古くからあります。 国語辞典や古語辞典にもたいてい載っているはずです。 あまり使われなくなった言葉もありますが、特に方言とは言えないでしょう。 もともと自分を卑しめて言う一人称が、相手を罵ったり同輩以下をぞんざい に言う二人称に転用されたものと考えられます。逆に、二人称が一人称にも 使われる例もあります。 以下、『広辞苑』より。 |わ【我・吾】 | (1) (一人称) わたし。われ。あ。おのれ。 | 古事記上「―が立たせれば」 | (2) (二人称) お前。親愛または軽侮の意をこめて呼ぶ語。 | 仮、伊曾保物語「―が第一と思はう珍物を買ひ求めて来い」 |われ【我・吾】 | (1) (一人称) 自分自身を指す語。あれ。おのれ。わたくし。 | 古事記中「―はや飢えぬ」 | (2) (二人称。中世以後の用法) 相手を呼ぶ語。 | 後世はいやしめていう場合が多い。 | 百座法談聞書抄「―は又いづ方よりいづ方へおはする人ぞ」。 | 洒、陽台遺編「―が事ぢや」 |われ‐ら【我等】 | (1) (一人称。丁寧な言い方で多く男性が使う) | (ア) われわれ。わたくしたち。 | 古今和歌集雑「涙の色のくれなゐは―が中のしぐれにて」 | (イ) われ。宇治拾遺物語13「この君の御夢―にとらせ給へ」 | (2) (二人称。同等以下の者にいう) おまえら。汝ら。わいら。 | 伎、姫蔵大黒柱「―は役に立たぬ、俺が行てこう」 |おの【己】 | (1) (一人称) われ。あれ。おのれ。 | (2) (二人称。相手をののしっていう) きさま。 | 宇治拾遺物語9「―、後に会はざらんやは」 |おのれ【己】 | (1) (一人称) わたくし。われ。 | 宇津保物語俊蔭「―は天上より来り給ひし人の御子供なり」 | (2) (二人称) 目下の者に、または人をののしる時にいう。きさま。こいつ。 | 宇治拾遺物語1「―はまがまがしかりける心もちたる者かな」。 | 日葡辞書「ヲノレメ」。 | 狂、河原新市「なんの―、人の飲まうといふ時は飲まさいで」 |おの‐ら【己等】 | (1) (一人称) われら。舒明紀「―が父子かぞこ並に蘇我より出でたり」 | (2) (二人称) 同輩以下を卑しめていう。おまえら。うぬら。 | 狂、二人大名「―がぬぎをつて、つくばうてをるなりは」 |おのれ‐ら【己等】 | (1) (一人称) われわれ。われら。 | (2) (二人称) 同輩以下に、また、相手をののしっていう。おまえら。うぬら。 | 狂、木六駄「それに―がはたさぬに依つて、道はかがゆかぬわいやい」 |て‐まえ【手前】 | (1) (一人称) 自分のことをへりくだっていう語。わたくし。 | 日葡辞書「テマエニカネ(金)ガナイホドニカ(貸)サセラレイ」。「―共」 | (2) (二人称) 目下の相手を指す語。そち。汝。 |わい【私】 | (1) (一人称) わたし。東海道中膝栗毛8「―どもの頬よりお身のつらなんぢや」 | (2) (二人称) お前。 |わが‐み【我が身】 | (1) (一人称) われ。わたし。平治物語(金刀比羅本)「―は老い衰へたり」 | (2) (二人称) 目下の相手を指す語。おまえ。そち。 | 隆達節「何ぞ―のひとはなごころ」 |おれ【己】 | (1) (二人称) 相手を卑しめて呼ぶ語。おのれ。 | 古事記中「―熊曾建くまそたける二人、伏まつろはず礼いや無しと聞し | めして、―を取殺とれと詔りたまひて」。 | 枕草子二二六「ほととぎす、―、かやつよ。―鳴きてこそ」 | (2) (一人称) 男女ともに、また目上にも目下にも用いたが、現代では主として | 男が同輩以下の者に対して用いる、荒っぽい言い方。「俺」「乃公」とも書く。 | 狂、金岡「―は狂気はせぬ」。「お前と―の仲」 |おれ‐ら【己等】 | (1) (二人称) おまえら。相手をののしっていう。平家物語五「さらば―書け」 | (2) (一人称) われら。われ。俺等。讃岐典侍日記「―知らぬに、教へよ」
お礼
二人称が一人称にも使われる というのは初めてしりました。 ご回答ありがとうございました。
お礼
充分答えになっています。ありがとうございます。 人称という考えがないって、なんだか不思議な感じがしますね。