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幕末時代の人々の動き

新撰組の芹沢鴨にハマり本を読んでいるのですが、勤皇、攘夷派、天狗党、などなど分からない事ばかりで頭を悩ませています。 どのような考えを持った人がどのように動いていたのか教えて下さい。 全く分からないので細かく教えていただけると有り難いです。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • reny
  • ベストアンサー率32% (81/252)
回答No.4

「勤王」とは「天皇家に対して忠誠を捧げること」です。政治的な意味では「天皇家の希望や意志を第一とした政治行動を取る」と言う活動に繋がります。 「攘夷」とは、元々中国の朱子学と言う儒教の一派の中に現れてきます。中国は、宋の時代に異民族国家である遼や金と言った国に圧迫され、元や清と言った非漢民族の支配を受ける時代を経験しています。こうした中で異民族=夷狄(いてき))の支配を打ち攘い(はらい)、中華の栄光を取り戻さなければならない、と言う「攘夷思想」が成立します。これは「中華思想(自国が一番と言う思想)」とセットになります。 日本では江戸時代を通じて朱子学が江戸幕府の正統学問として奨励されましたので、幕末の西洋諸国を「夷狄」と捉え、神州日本から夷狄を追い攘え(はらえ)=「攘夷」と言う考え方が生じました。実際には当時の孝明天皇の攘夷熱が相当なものでしたので、勤王を口にする人の多くが、勤王であると同時に攘夷でもありました。 「攘夷」は、西洋列強の現実的な軍事力などを熟知した幕府首脳や、その後に情報を得た薩摩・長州・土佐の開明的な指導者には非現実的な行為でした。従って幕府は横浜などを開港し、幕府が貿易利益を独占することで強力な中央集権的な政権を立ち上げようとします(小栗上野介など)。 薩摩や長州はこれに危機感を抱き、現実を知らない天皇家や地方武士などを反幕府的な行動に駆り立てる為に、「尊皇攘夷」「攘夷を実行しない幕府は天皇家に対する逆賊である」と言う無茶な論法を押し通し、逆賊の汚名を着たくない幕府首脳の優柔不断を突いて倒幕を成し遂げます。 新撰組は「勤王護幕」です。幕府の方針が開国だったので、攘夷に対して別段行動してません。 会津藩や土佐藩の元藩主の山内容堂なども「勤王護幕」ですね。 土佐の坂本龍馬や後藤象二郎などは、こうした流れの中から「公武合体(こうぶがったい)」と言う幕府の将軍を筆頭とした「列侯・有識者会議」のもとに新しい日本の政権が運営されることを画策し半ば成功しかけています。これらの人は「開国派」でもあります。 薩摩や長州は一時期まで徹底した「攘夷主義者」の国でしたが、それぞれイギリスや6カ国の連合艦隊と戦い、破れ、国策を転換して開国して積極的に西洋列強の技術を導入し、それによって国を守るべきだという考え方に変わっていきます(一部の指導者だけですが)。 ただし、幕府が主導して新しい中央集権体制が成立しては、自藩が圧し潰されてしまうと言う危機感を持っていましたので、あくまで「倒幕」を目標としていました。 彼らは海外情勢に暗い京都周辺に集合した諸国の食い詰め浪人に狂信的な「尊皇攘夷」思想を植え込み、テロ行為に金銭的に莫大な支援を行います。こうして世情不安を演出した上で、幕府の「尊皇」姿勢につけ込む形で倒幕を成し遂げます。 結局、この時代の人物を理解するには、 ・海外情勢を知っていたかどうか? ・開国主義者か攘夷主義者か。 ・倒幕か護幕か。 ・幕臣なのか正規の藩士なのか浪人なのか非武士階級出身なのか。 が背景として重要になります。 「勤王≒尊皇」と言う意味では幕臣も含め知識人全員がそうでしたので、時代の大きな背景として理解しておくと、徳川慶喜が大坂城を逃げ出した気分などが分かり、理解しやすくなります。

その他の回答 (3)

回答No.3

簡単に説明しますと、幕府への反対思想を持っていた人たちの思想の流れを考えると、黒船来航当初は開国の道を進んでいた幕府に対し反対はありましたが、まだ幕府の威力は強く、単に「尊皇攘夷派」という形で倒幕などという思想はなかったようです。ただどんどん幕府が衰退するうちに倒幕という思想がうまれ、「尊皇攘夷倒幕」という形になります。しかし薩摩藩や長州藩という反幕思想の強い藩が外国との戦争を経験し、外国の力を目の当たりにしたことによって「尊皇開国倒幕」という思想が生まれたのです。 下の方もおっしゃっていますが、私も司馬遼太郎の本はわかりやすいですし、おもしろいと思います。新選組が好きならば「燃えよ剣」(主役は土方ですが)がおもしといと思いますよ。幕末関連ならば「竜馬がゆく」もおすすめです。 新選組の流れと思想の流れをまとめたサイトがありましたのでURLを載せますので、ぜひ参孝になさってください。

参考URL:
http://www.webvider.com/shinsengumi/
回答No.2

こんばんは。 わかりやすく説明するという回答にはなっていませんが、いきなり難しい説明をされるより、こういう本で幕末を見ていくところから入っていくとわかりやすくなるかな、と思いオススメします。 新版 幕末維新新聞(歴史新聞シリーズ) 幕末維新新聞編纂委員会 (編集) 出版社: 日本文芸社 ISBN: 4537251875 新版 版 (2003/12) 内容(「MARC」データベースより) ペリー来航から大久保利通の暗殺まで、幕末維新史のハイライトを新聞形式の見出しと記事で伝える。難解な幕末維新史の流れが臨場感あふれる構成で分かる。巻頭に新選組の事件史を掲載。97年アスペクト刊「幕末新聞」の新版。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4537251875/ こういう企画本だけでなく、幕末を描いた漫画や歴史小説で理解する、というのもひとつの手だと思っています。あるいは、新撰組のファンサイトを回ってみたりとか。

参考URL:
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4537251875/
  • 007_taro
  • ベストアンサー率29% (540/1831)
回答No.1

そんな本を既に読まれたのか分かりませんが、司馬遼太郎氏の本は楽しくて、しかも詳しいから理解しやすいと思います(小説以外のエッセイなどでも)。 ただ、これらを細かくここで教えるのは困難なので、以下のサイトが案外載っている感じがします。 また何か良さそうなのところがあれば、追加します。

参考URL:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%95%E6%9C%AB

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