- ベストアンサー
クロメート処理について
実験してて思ったのですが、皮膜の色は6価クロムの含有量によって決まっているみたいなんですが、3価クロムで6価ほど色が出ないのはなぜでしょうか?3価のほうが浸漬時間も6価の3倍以上なんですが・・・ 6価には色をつける特別な効果があるのでしょうか?
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
> 6価クロム溶液を使用した場合は酸化皮膜とは別にもう1つ皮膜ができるんでしょうか? 金属上の皮膜は1種類です。 6価クロム化合物が、酸化皮膜に取り込まれている形になっています。 (イメージとしては、酸化皮膜が多孔質になっていて、その孔に6価クロム化合物が取り込まれている状態(→スポンジに含ませた水と同様)です) 表面の酸化皮膜に傷がついた場合、残った皮膜から6価クロム化合物がしみ出し、露出した金属表面を酸化することで、そこに皮膜が再構築されます。 (参考URL(pdf)の6頁目~の、「自己修復作用」の辺りが参考になります(7頁目に説明図)) 従って、この酸化皮膜にどれだけ有色成分(→6価クロム化合物)が含まれるかが、 処理後の色の差の原因になっているのだと思います。
その他の回答 (1)
- DexMachina
- ベストアンサー率73% (1287/1744)
ご質問の「皮膜の色」は、いわゆる「黄色クロメート」 (3価の場合はその類似品)の色ということでよろしいでしょうか。 (油っぽい感じの、黄色い金属光沢) 6価と3価のクロムでは、同じ塩濃度で比較した場合、 (吸収波長(=色)は違いますが)吸光度は6価の方が 高かった(=色が濃い)と思います。 6価クロムの防錆効果には、酸化皮膜(→無色)による被覆と同時に、 「傷の修復効果」があるとされており、これは皮膜に残留した 6価クロムによるものとされています。 つまり、皮膜中に6価クロムが残留しているわけで、 黄色クロメートの黄色はこれが原因です。 (緑色クロメート、黒クロメートの場合、黄色がわかりにくいですが) 3価クロムでは、仮にクロムとして同じ量が残っていたとしても、 その色自体が薄い為、金属表面の着色も薄くなったのだと思います。 また、6価クロムの酸化力によって、3価の場合に比べて酸化皮膜が 若干厚くなるようなことがあるとすれば(→未確認)、 それによって残留する処理液自体も多くなり、 さらに色が濃くなった、という可能性もあります。 (3価の方が浸漬時間が長くても、処理液を吸収する酸化皮膜が厚くなければ、着色効果は出ないと思います)
補足
ありがとうございます。そうです。黄色クロメートのことでございます。 6価クロム溶液を使用した場合は酸化皮膜とは別にもう1つ皮膜ができるんでしょうか?もしそうだとしたら、例えば亜鉛をクロム液に浸漬させた場合、まず無色の酸化皮膜が析出され、その後に6価クロムを含む膜が析出する際に最初にできた酸化皮膜を若干溶解して析出するんでしょうか?もし溶解するとしたら、酸化皮膜析出反応と酸化皮膜溶解反応の差が色調を出すポイントと考えているのですが(3価の場合この差が小さいと考えている)・・・質問ばかりで申し訳ありません。
お礼
何度もありがとうございます。色調の違いは吸光度の違いで、皮膜反応析出はどちらかというと溶液に浸漬する際の時間に関係してくるんですね。この事でクロムの化学反応式の謎も解けそうです^^本当に参考になりました。ありがとうございます。