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3価クロメート処理について

先日6価クロムで亜鉛板に処理を施した場合、亜鉛の溶解によって6価クロムは3価に還元される事を教えて頂きました。 そこで、3価クロムで処理を行った場合、亜鉛には何価のクロムの皮膜がどのような形状で析出するのですか?反応式などが書かれているサイトやお勧めの文献がありましたら是非教えてください。6価の反応から考えると3価でも同じような還元反応が起るのでしょうか? 実際にやってみたのでが、6価では浸漬時間とともに亜鉛の溶解量が増加し、3価でも6価程ではありませんが浸漬時間ともに徐々に溶解量が増えました。(30秒浸漬していると膜が析出し、亜鉛の溶解は徐々にストップ) この事から考えれる事は3価でも6価と同じように還元反応が起こってると思うんですが・・・ よろしくお願いします!

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  • takeruhm
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回答No.2

単純に、Cr3+/CrとZn2+/Znの標準電極電位を比較すると、 Cr3+/Cr:Eo=-0.67V (vs SHE) Zn2+/Zn:Eo=-0.763V (vs SHE) と、Cr3+の方が電位が高いため、イオン化傾向で考えた場合、Crが析出し、Znが溶解するように思われますが、実際には金属のCrは析出しないはずです。 何故かというのを書き始めると、とてつもなく長くなってしまうので、簡単に言うと、 Crの場合、Znの析出反応式:Zn2+ + 2e ⇒ Zn のような反応をしないのです。 また、Cr3+の還元物質として、Cr2+の生成も考えられますが、現時点ではCr2+の化合物の安定したものは発見されておらず、皮膜がCr2+~Cr0の化合物である可能性は低いです。 ご質問の状況で、何か皮膜ができた。ということですが、おそらく、Cr3+の皮膜だと思います。 亜鉛が溶解したのは、Cr3+を溶かしている溶液そのものの影響だと思われます。(硫酸とか硝酸とか酢酸とか・・・) Cr3+はどのような溶液で準備しましたか?その溶液のpHはどのくらいですか? ちなみに、金属クロムを析出させるためには、一般的には6価クロムを含む酸性の溶液を電解する必要があります。3価のクロムだけの溶液に卑な金属を浸漬しただけでは、金属クロムは析出しません。 (3価のクロムだけの溶液の電解によっても金属析出させる手もありますが、一般的ではないです)

ryifa
質問者

補足

ありがとうございます。クロメート処理の際に使用した溶液の組成ですが、6価クロムは無水クロム150g/Lに硫酸を2ml/L加えたものを使用しました。3価クロムについては2つで行いました。まず1つは市販されている3価クロメート液(クロマックスELV50ml/L・ELVスタビライザー)を使いました。もう1つの方は塩化物3価クロム50g/Lに添加剤として硝酸ナトリウムを100g/Lを加えたものです。6価はPHの設定は行っていませんが、3価は両方ともPH2~3にしました。(調整する前はPH約1~1.5と酸性状態にありました。)また、亜鉛を浸漬する際は特に電気を流さず、浴温40℃で攪拌しながら行いました。6価は処理前と処理後では表面の色具合も変わり、亜鉛の膜がところどころ溶解しているものの光沢のある表面になりました。3価では若干亜鉛の被膜に光沢が見られるといった感じでした。 SEMで表面構造を確認したところ、6価は亜鉛が溶解しすぎてしまい、素地(銅板)が見えてしまいましが、3価は両方とも亜鉛の構造である6方最密構造が崩れなめらかな表面構造をしていました。

その他の回答 (2)

  • takeruhm
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回答No.3

#2です。 亀レスご容赦 >6価クロム 無水クロム酸+硫酸は、そっくりそのままクロムメッキの溶液の成分ですね。 ですが、無電解では金属クロムは析出しませんので、単純に、6価クロムが亜鉛を酸化溶解し、自身は3価クロムになる。 という、質問文にあるとおりの事が起こっています。 ちなみに、この濃度ですと、pHは0以下になります。 >3価クロム 市販の3価クロメート液(ELV)については、組成が分からないのでなんともいえませんが、自作の液も含めて、 やはりクロムではない、溶液中のほかの成分の影響(例えば酸)で、亜鉛が溶解し、 3価クロムは亜鉛表層に化学的吸着していると思います。 (クロムと亜鉛が酸化還元反応を起こしているという解釈ではない) 詳細は、参考URLにいいレポートを見つけたので、参考になさってください。

参考URL:
http://tri-osaka.jp/group/kikaikinzoku/hyoumen/surface/morikawa/R17/Chromate.pdf
ryifa
質問者

お礼

ありがとうございます。 >6価クロム なるほど、やはり亜鉛の溶解によって3価に還元されるんですね。 >3価クロム この場合は特に還元されず、そのままの形で析出するんですね。6価と同じように(亜鉛が)溶解しているのに還元反応が起こらない点について再び詳しく追求してみたいと思います。前記事でおっしゃられていた1価や2価クロムは安定していないと関係がありそうですね。本当にありがとうございました。

  • ycat0816
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回答No.1

あまり自信はないのですが、 イオン化傾向を見ると、Zn>Crなので、金属の亜鉛をクロムイオンの溶けた水溶液に加えると、最終的には金属クロムが析出すると思われます(皮膜は金属のクロム)。

参考URL:
http://www.d2.dion.ne.jp/~hmurata/goro/ion.html
ryifa
質問者

お礼

ありがとうございます。こんな面白いサイトもあるんですね^^