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染料の脱色について
「染料の脱色」について調べています。 脱色する項目は、オゾン分解・活性炭吸着・活性汚泥での吸着など、いろいろとしているのですが、染料の脱色についての情報が少なく、"オゾン分解はこういう仕組みだったんだ"と納得できるものが見つかりません。仕組みなどの情報や参考になるホームページなどがありましたら、教えてください。よろしくお願いします。
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金属酸化物などの金属系顔料は別として、有機染料は長い共役系を持つことにより可視光領域に吸収を持った化合物です。 (共役系とは、多重結合(多くは二重結合)と単結合が交互に繰り返した系のことです) 例えばアゾ染料の場合、2つの芳香族アミン(主に無色)がアゾ結合(-N=N-)を介して双方のベンゼン環などが共役することにより、赤・橙などの色を持つようになります。 また、C=NやC=C結合などを作ることで共役系を延長した染料もあります。 有機合成染料の多くは、こういった共役系を形成させることで成り立っています。 従って、逆にこの共役を断てば、色を持たなくなります。 一方、オゾンによる酸化では、例えばC=C結合はモルオゾニド→オゾニドを経て、二つのカルボニル基に分解されます。 (モルオゾニド:C-C-O-O-Oでつくる五員環(五角形)、オゾニド:C-O-C-O-Oでつくる五員環) 従って、有機染料の共役系を形成しているC=C結合を切断し、「C=O + O=C」と2つのカルボニルにするため、色素の脱色が起こります。 活性炭吸着は別として、活性汚泥による分解(恐らく「吸着」というよりは生分解だと思うのですが)も、形は違えど、この共役系の解除による脱色だと思います。 要は、「共役系の切断→脱色」ということになります。 ・・・既にWebで調べられているとのことなので、参考になりますかどうか(汗)
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- DexMachina
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No.2です。 > これは有機合成染料ならば、全てに共通するのでしょうか? オゾニドの形成は、C=Cの二重結合の場合に限られたはずですので、全てに共通ではありません。 炭素とヘテロ原子(窒素など)の二重結合の場合、炭素が+に、ヘテロ原子が-に、それぞれ電荷の偏りがありますので、まずオゾンの酸素原子が炭素に結合すると思いますが、その後どうなるかは私にはわかりません。 (単結合も残さずそのまま二分子に開裂し、炭素側は一時的に酸素原子2つと三員環をつくり、窒素側は-NO? : これは全くの想像ですが) お役に立てず申し訳ありません。
お礼
回答ありがとうございます。有機合成染料全てではないというのが分かったので、助かりました。
オゾン分解の詳細については書かれていませんし、簡単すぎるかも知れませんが、参考になりそうなHPを見付けましたので紹介します。 排水処理におけるオゾン分解は、比較的条件が厳しいために、有機化合物における不飽和結合の部分を中心として、かなりランダムな酸化が起こっていると考えられます。 結果的に、染料分子で発色の原因になっている共役系の切断や低分子化が起こることになります。 参考URLの手法では、オゾンによって低分子化された物質が、活性汚泥中の微生物?で分解されるということでしょう。 この場合には、吸着という言葉には違和感を感じますが、吸着された後に分解されるということでしょうか。
お礼
HP見ました。はじめてみるHPで、まだまだ自分でも探し足りなかったと反省しました。このHPでまた、実験への理解が深まりました。ありがとうございます。
オゾン分解というのは、オゾン(O3)の強い酸化力を利用して、種々の物質を分解する方法です。 有機化合物であれば、炭素-炭素の二重結合がオゾンとの反応で切断されることがよく知られています。こうした、結合の切断によって、染料分子が、より小さい分子へと分解されていくのでしょう。 活性炭吸着というのは、活性炭の表面に存在する無数の小さな孔に染料の分子が入り込んだ状態で保持されて(つまり吸着されて)除かれるのでしょう。この方法では、色素が分解されるわけではありません。 活性汚泥での吸着による脱色も同じ事でしょうが、吸着されやすい物質が違うのかもしれませんね。小生にはわかりませんが。
お礼
早い回答ありがとうございます。オゾンによる2重結合の分解など、全く知らないままで実験していたので助かりました。
お礼
回答ありがとうございます。だんだん分かってきたのですが、オゾンの分解の例のように、モルオゾニド→オゾニドを経てとありますが、これは有機合成染料ならば、全てに共通するのでしょうか?