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映画「シザーハンズ」のジョーク詩の解説とは?
- 映画「シザーハンズ」において、博士がエドワードに詩を読んで笑わせるシーンがあります。
- その詩の内容は、「岬からやって来た老人が、美しい形をしている」というもので、ジョーク要素を含んでいます。
- このシーンでは、楽しい時には笑っていいというメッセージが伝えられています。
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こんにちは、No.2です。お返事が遅れてしまってすみません。うまくお答えできるかどうか分かりませんが、私のできる範囲で説明して見ます(私も完全に分かっているわけではないので)。 >要するに、“布はあちこち破けていても、衣服としての外形は保っているからいいんだ!”という老人の主張が、無理があっておもしろいんですよね・・・? 少し前置きとして説明させていただいた方がいいかなと思ったのは、limerick の可笑しさはどこかナンセンスな世界の可笑しさであることが多く、 joke の笑いとはやや違うということです。joke の中の登場人物って、極論すればすごく常識的な人物か、逆に非常識な人物かのどちらかだと思うんですが、limerickに登場する人物は、常識が有るのか無いのかよくわからない。何か違う次元に住んでる人たちのような気がします(limerickももちろん色々ですが)。Edward Lear という作者がたいへん有名ですので、よかったらこちらのページを覗いてみてください。 http://www.nonsenselit.org/Lear/BoN/bon010.html http://www3.tokai.or.jp/coyote-net/favorite/feb-nonsense.html こういう不思議な世界を作り上げています。ご質問の詩も例えば最後に落ちが有って大笑いというものでもなさそうです。 ざっと通釈させていただきますね。 There was an old man from the Cape 「ケープ生まれのおじいさん」。「ケープ生まれ」「ケープから来た」両方ともありそう。「喜望峰」だと思いますが、その他の地の言い慣わしもあるかもしれません。「ケープ生まれ・ケープ育ち」のイメージって、残念ながら私にはわからないです。 Who made himself garments of Crepe. 「自分で着るのにクレープの衣装を拵えた」。クレープは一般的なイメージとしては、薄いさらさらの生地で、どちらかといえば女性の衣装に多いですね。 When asked ‘Will they tear?' 「『やぶれるでしょう?』と尋ねられ、」。確かに、やぶけやすそうです。 He replied ‘Here and there, 「おじいさんは答えた『あっちも、こっちも、やぶけるのぉ、」 But they keep such a beautiful shape!' 「だが、そうはいってもこのとおり綺麗な姿に変わりない!』」ちょっと思ったのは、shapeには体や健康という意味も有りますので、こんなことばの調子もオーバーラップしているかもしれません。「あっちも、こっちもガタが来とる。だが、背筋はまっすぐ、わしゃまだ元気じゃ!」 ですから、可笑しさということでは、荒波乗り越えて生きて来られたご老人が、自分の為にサラサラふわっとした衣装を拵える不思議なイメージ。傷つきやすい衣装は、あっちこっち破けてしまうのに、「美しい姿」だと胸を張るご老人。その存在、こだわりは何? そしてCape 生まれの人が、crepe で身を包み、shape と言っている響きのおかしさ、そういった渾然とした面白さだと私には思えます(非常に曖昧な表現で申し訳ありません)。 また、この小話はたまたま詩集にあった滑稽な話というだけではなく、Edward への何らかの期せざるメッセージにもなっているはずです。garments of crepe というのは非常に繊細で傷つきやすいものを象徴しているように感じられますし、逆にそれでも失われることのない a beautiful shape って何だろう?ってことも思わされます。 Tim Burton 監督は、たしか自筆の挿絵入りの詩集も出されていますよね。だからと言うのも変ですが、ご質問になったこの詩はこの映画にとってもsymbolicな、要になる意味を担っているのかも知れません。 以上で、私にお話出来そうなことは一通りお話したように思います。私自身すっかり分かっているわけではないので(映画をもう一度観ればもう少し何か分かるかもしれませんが)、分かりにくい表現になってしまった点はご容赦下さい。 最後になりましたが、yun04さんの訳、読みやすく、分かりやすく、すごくいいと思います。率直な表現の方がかえって深みを感じさせるものですね。 それでは、このへんで。長くなってしまってすみませんでした。
その他の回答 (2)
検索してみましたが、そのスクリプトは、詩の中身が二行ほど飛んでいるようです(映画そのもので確かめたわけではないので、定かではありませんが、Quotesのサイトでは以下のように紹介されています)。 http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%22there++was++an++old++man++from++the++cape++&lr= Hmm...yes. Boring. Let's switch to...Ah!...To some poetry! There was an old man from the Cape Who made himself garments of Crepe. When asked ‘Will they tear?' He replied ‘Here and there, But they keep such a beautiful shape!' That's right! Go ahead, smile, it's funny! これでかなりはっきりするのではないでしょうか。詩の部分は、limerick (リメリック。五行戯詩)と呼ばれるもので、上のように例えば、AABBA という末尾の韻を踏んで、ウィットや滑稽さ、洒落た言い回しなどを、さらりと歌った短詩です。No.1さんのおっしゃるように駄洒落の詩と言ってよいかもしれません(それだけではありませんが)。 「ふむ…そう。退屈だったな。話題を替えよう…おお!…詩なんかどうだね! “きぼうほう”からお越しになったおじいさん 縮緬織りの“きもうのう(着物)”を拵えた 『やぶけんのかね?』と聞かれてな おじいさんは答えたね、『あっちもこっちも一面ちりちり破れとる じゃが、形(なり)はごらんよ、びくともせんぞ、“きのうどお”りの美しさ!』 そうだ! いいんだよ、笑いたまえ、ここは可笑しいところなんだから!」 笑えるように訳すのも至難の業ですね。
お礼
ご回答ありがとうございます!! もともとは5行の詩だったのですね。 実は私もDVDを見た後に“あそこは英語では何て言ってたんだろう?”と思い<http://scifiscripts.name2host.com/msol/>で調べたので、字幕は確認していないんです(^-^;) しかもDVDは長いこと友人に貸していて・・・帰ってきたらすぐ確かめてみます! とてもスッキリしました!! 訳も素晴らしいです☆ 映画の字幕は確か「老人の髪が薄い」と「布が薄い」をかけていたような覚えがあります。
補足
もう一つ質問させてください! この詩を文章として直訳した場合は以下のような感じであっているでしょうか? 喜望峰からやってきた老人がいて 彼は自分で ちりめんの服を作った。 「その服は破けないのか」と聞かれて 彼はこう答えた。「あちこち破けるさ、 でもこいつらはこんなに美しい形を保ってるんだ!」 要するに、“布はあちこち破けていても、衣服としての外形は保っているからいいんだ!”という老人の主張が、無理があっておもしろいんですよね・・・? 再びよろしくお願いします。
- 0913
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つまり、韻を踏んだ駄洒落のような詩です。 そのシーンは、 お年寄りである博士にはおかしかったのかもしれませんが、面白くない詩を聞かされ、笑えといわれて、困った顔をしたんだと思いましたが。
お礼
ご回答ありがとうございます。
補足
シーンとしては、博士によって造りだされたエドワードに「笑顔」を教える・・・というとても素敵なシーンなんですが、好きな場面な分この詩の意味が知りたくて質問しました(^-^;) 韻を踏んだ詩であること、おそらくジョーク(ダジャレ)であるこはわかったのですが・・・。
お礼
たいへん丁寧に説明していただいてありがとうございます。 ナンセンス詩というのは理解しづらいですが・・・なんとなくでもその深みのようなものを感じられた気がします。 どうもありがとうございました!!